マゴチはちょっとグロテスクで捌きにくいが、実は高級魚なのだ。特に真夏は“照りゴチ”とも呼ばれ、魚市場で高値で取引されるほど


旬の大型マゴチが連発!!

ブサイクな魚ほど美味いのだ。

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・波崎「信栄丸」。
マゴチの旬はいま。
この魚はちょっとグロテスクで捌きにくいが、実は高級魚。とくに真夏は“照りゴチ”とも呼ばれ、魚市場で高値で取引されるほど。もちろん、とってもおいしい。そんな魚がメインターゲットとして波崎〜鹿島沖で急浮上中だ。
「例年、シロギスを釣っているとゲストでマゴチがよく釣れてました。でも、専門にはどうやって釣るかよくわからなくて。鹿島沖でちょっと前からひとつテンヤで釣り始めたみたいだから波崎沖でもこれは釣り物になる! って思いました」と寺井船長は話す。
実際、この試し釣りで波崎沖水深8〜10mで狙うとビンゴ! 60㎝前後の大型マゴチばかりがヒットした。これをきっかけに今後、テンヤ船でマダイや根魚も狙いながらリレーで釣っていくという。頻繁にアタリはないが、置き竿でアタリを待つのではなく、キャストして広範囲に探るのがコツだ。
波崎〜鹿島沖でブームになりつつあるテンヤマゴチにぜひこの夏、チャレンジしてみてはいかがだろう。
飽きずに積極的に誘いをかけて、アタリを出そう

冷凍エビは頭部が外れやすいので、孫バリで身側と頭部をとめるとよい。船が速く流れるときは重めのテンヤを使おう。

エサはマダイと同じテンヤ専用の冷凍エビ。マゴチ狙いではアピール度が高い大きめのものがいい。

海面で激しく抵抗するマゴチは、かならずタモですくおう!

マゴチのポイントは、マダイやハナダイとは異なり、陸近くの浅場の砂地。ゲストには、ホシザメやショウサイフグが釣れる。


ひとつテンヤマゴチ釣り。
ポイントの水深は10m前後と浅く、タックルもエサもひとつテンヤマダイと全く同じでよいので、誰でも気軽にエントリー可能。
ここではまず、テンヤマダイ釣りとの違いを説明しよう。
一番大事なことは、「早アワセはダメ」ということ。即アワセのテンヤマダイとは真逆である。
マゴチはエサを一気に吸い込み捕食するが、鋭い歯がない。だから、一度くわえたエサは違和感を感じるとすぐに吐き出すことがあるのだ。
一度、くわえたエサは数回に分けて飲み込むことが多いので、アタリが出たら少し待ってから、シャープにアワセを入れるとよい。
エサはテンヤ用冷凍エビが主流。小さいエサではなく、アピールを高めるため、大きめのエビを1匹掛けする。孫バリに小さいものかけて2匹掛けするのは、あまり好ましくない。
孫バリは、テンヤ釣りのセオリー通りエビの頭部に刺しておこう。
また、エサ取り魚のフグが多いときは、ワームの装着も有効。冷凍エビは、使い続けると頭部が外れやすいが、ワームならその心配がないので、キャストをして広範囲を効率よく攻めることができるからだ。
アタリが少ないときは、飽きてしまって置き竿にしたくなるが、コレもダメ。とくに、潮が流れていないときは、格好のサメの餌食と なる。
積極的に仕掛けの再投入を繰り返すことによって、結果として誘い効果と広範囲を探ることとなり、マゴチヒットにつながるのだ。
潮の流れがなかったり、風が吹かずに船が流れていないときは、テンヤを沖目にキャストしよう。広範囲を探ることで、ヒット率がグンっと上がるハズだ。
以上の記事は「つり丸」2014年9月1日号の掲載情報です。
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水深10m前後の砂場だから、根掛かりの心配なし。