外房ヒラマサの名ポイント「三本松」に大群がやってきている!


カモシ袋にドロドロ状のコマセをポンプで詰める

「カモシ釣りはロッド操作でしっかりとコマセを出すことがカギとなります」

おっ! アタリがきたか⁉︎ しっかり引きつけて

最後はタモで捕獲

重い…こんなに重いのかヒラマサ!

ねばったかいがありました!

「みんなアタっちゃって忙しいよ」。右舷はとにかく忙しかった

いまチャンスなんだから早く撮っちゃってよ!

3発目アタリきたー!

いやあ、良かった!

初のヒラマサをゲットした増山さん

右舷は胴の間にアタリが集中した。みんな5回ほどアタリがあった

最初と最後は右舷ミヨシ。ラストは当日最大の7.6kgだ

途中経過で3本。その後1本追加で4本はご立派!

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・御宿岩和田港「太平丸」。
5月に入り外房の伝統釣法「カモシ釣り」が開幕した。コマセ釣りの原点とも言われる釣法だが、実に面白い。時に13㎏のヒラマサや16㎏のブリ。さらには8㎏のマダイ。はたまた7㎏のカンパチと近海でこのような素晴らしいターゲットとも出会える釣りなのだ。
春はマダイをメインに狙う釣り人が多いが、今年は例年になくヒラマサもわいている。アベレージサイズは3〜5㎏クラスだが、時に10㎏クラスも顔を出している。何よりも今年はヒラマサが船中50本のトップ9本! なんて釣果も出るなど絶好調。ここ2日間は潮が動かず低迷してるようだが潮が変れば食いだすだろうと向かった先は、御宿岩和田港「太平丸」。
港に4時に到着するとすでに満席状態。大野益宏大船長、利弘若船長に状況を確認すると昨日も前半ダメだったけど最後の一流しで入れ食いもあったという。定刻の午前5時に真沖の「三本松」を目指し出船となった。
ポイントに着くまでにサンマのミンチを海水で溶かし専用のカモシ袋へ挿入。付けエサは通常サンマの切り身だが、エサ取りが多い時などにイカを用意しダブルでハリにつける。
ポイントに着くと周辺にはカモシ釣り船団が集結し、利広若船長は反応を探し旋回を始め投入の合図。「タナは○ヒロ。○メートル」とアナウンスが流れる。これは、カモシ専用ラインとPEラインの釣り人への配慮。指定されたハリスの長さが5ヒロ=7.5mなので指示ダナよりも7.5m下まで仕掛けを落とし、2、3回に分けて指示ダナに合わせる。ロッドの振り方も通常のコマセワークとは異なりかなり大きく振り出さないと出ない。頭上まで振り上げ海面にロッドを叩きつけるような感じ。入れた直後にロッドが絞り込まれることもあるので気が抜けない。しかし、一向にアタリが来ない。付けエサも残っている状態が続く。潮は全く動いていない。
1時間以上経過したとき、右舷ミヨシの常連氏にヒット。ロッドの突っ込みからヒラマサと確信。上がって来たのは5㎏クラスの本命ヒラマサである。その直後にさらにお隣さんが4㎏級のヒラマサゲット。左舷側は沈黙が続く。たまにエサ取りらしきアタリにワクワクさせられるが、かじられたヒイカが無残な姿で戻って来るのみ。
9時を回って海上はベタ凪。無風状態。俗に言う凪倒れで終了になってしまうのかと考えていた矢先に、またしても右舷ミヨシの方とお隣さんが、ほぼ同時にヒット。次に右舷大ドモでもヒット。右舷側は忙しそうである。4人、5人同時ヒットも! 刻々と時間だけが過ぎていく中、とうとう左舷の常連さんが食わせた。仕掛けを上げアシスト。無事に取り込み4㎏サイズに笑みがこぼれた。
残すところ1時間半。潮が変りだしたその時、ついにロッドが絞り込まれた。ハリスを長めにしたのが良かったのか、一瞬殺気を消したのが良かったのか定かではないが、良い引き込みである。途中オマツリにもあったが船長のアシストもあり4㎏クラスのヒラマサとの対面に成功。この1本を皮切りにあちらこちらでロットが海面に突き刺さる。こうなったら右舷、左舷関係なくヒラマサフィーバーの戦場。だが、オマツリは避けられない。取り込めるか取り込めないかは運のみ。その後2回掛けたがタイミングが悪くヒラマサとの対面はできなかった。
最後の最後に全員安打で幕を閉じた今回の釣行だが、今年はヒラマサが多いと思う。是非とも伝統釣法にチャレンジしてみて!
以上の記事は「つり丸」2015年7月1日号の掲載記事です。
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船中1本目は右舷ミヨシの5㎏オーバー!