忘れられない…超美味イサキ「鯉みたいな」でかいのがウリ!


ひょいっとイサキを釣り上げる

デカイ!? 今季最大は1.3㎏、過去には2㎏も上がっている

でっかいイサキの3点掛け! 川奈沖のイサキはサイズと味が自慢だ!

でっぷりイサキの2点掛けは重量感バツグン

リレーでマダイも狙う。1〜2㎏主体だが数釣りもある

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・伊東港「村正丸」。

この日の「村正丸」は大型船に乗り換え初日ということで、常連さんを中心に10名の釣り人が集まった。中古船とのことだが全塗装された船体は、新艇と見間違うほどきれいで、海水循環ポンプや電動リール用電源、東伊豆エリアではお馴染みの全席ロッドキーパー常設と、釣り人にとってありがたい装備も完璧だ。
定刻に岸壁を離れた船は歩くような速度で進み、伊東湾内も湾内、ハトヤホテル前でスタートの合図が出る。「村正丸」では目下、イサキとマダイをリレーで狙っており、前回は川奈沖のイサキから始めたが、この日はマダイ狙いからだ。
指示ダナは41m。早々に右舷トモでソコイトヨリが上がるが、その後はコマセにサバが寄って仕掛けが下りなくなる。ポイントをずらして再投入も、仕掛けがタナまで下りるのは最初の一投だけという有様だ。時期になると(秋がベストシーズンらしい)トップ20枚! の実績があるという数釣りポイントもこれでは釣りにならず、10分足らずでこの場所をあきらめる。
次なるポイントは手石島沖。前回マダイに加えカイワリも釣ったポイントだけに、気合を込めての仕掛け投入だが、なんとここではソウダの猛攻に遭う。サバ以上にオマツリが多発し、たまらずこの場所も移動。その後湾内を中心にあちこちポイントを探るが、どこに行ってもサバもしくはソウダに邪魔をされ釣りにならない。
「ちょっと落ち着くまでイサキ釣りに行きましょう。マダイはまた最後に狙いますから」で、川奈沖へと向かった。この日の本命は川奈イサキだけに「待ってました!」の移動である。
ところがところが、ここで左舷ミヨシ氏にいきなり食って来たのが、なんとマダイ。しかも1.5㎏の良型である。そしてこの後トモでも1.3㎏が上がる。「時々この場所でも釣れるけど、散々マダイ釣りで苦戦して、イサキ狙いに替えた途端だもんね〜」と船長も苦笑いだ。とはいえうれしいゲスト? に違いはない。
本命のイサキの方はと言うとポツポツと食ってはくるのだが、食いっぷりは本来の物ではなく、型も23、4㎝中心とイマイチ。このサイズでもここのイサキは旨いのだが、やはり30㎝を越える大型はワンランク上の味わいなのだ。そのあたりは船長も先刻承知「もうちょっと辛抱して下さいね。鯉みたいにデカイの探して行きますから」と細かくポイントを探って行く。
イサキは根の頭や、潮の当たる方に群れをなすのだが、この日はその肝心の潮が行かない。そのためどのポイントでも群れが小さく、また活性も低いようなのである。しかしこの後ついに浅場の根で食いの立つイサキの群れを発見した。
ここは適度に潮も通してタナも14m、12m、10mと刻々と変わる。「こういう浅場でデカイのが食うんだよな」と思っていると、私の右隣氏にヒット。「メジナですよ」と言わせるくらいの強い引きっぷりは、40㎝オーバーキロ級のスーパージャンボイサキだった。これを見て俄然コマセを振る手に力が入るが、私に来るのは27、8㎝どまり。まあこれでも十分なサイズなのだが…。
そのうちに食いも一段落し10時近くとなったところで、ラスト1時間を再度マダイ狙いに賭けることにした。しかし相変わらず湾内はサバ、ソウダの大群が居座り、ようやくタナに下りたと思えばウマヅラのエサ取り攻撃の二重苦状態。結局この日はマダイ釣り場でマダイの顔を見ることはなく沖揚がりとなった。
イサキ釣りは数釣りが楽しみでもあるが、「あまり釣り過ぎても帰ってからが大変で」という御仁も多いのでは? その点、川奈のイサキは半日船、しかもリレーで狙うということもあって数はせいぜい20匹程度。しかしスーパージャンボ級の旨さと来たら、狙い済まして1匹を釣るに値する魚だ。是非一度「鯉みたいなデカイ」川奈イサキにチャレンジしてみて欲しい。
以上の記事は「つり丸」2013年7月1日号の掲載記事です。
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