フィールドが変われば釣り方も変わるようにマダイの生態も変わる


重さ、スピード、カラーなどを変えながらアタリを探る

船中1枚目のマダイをゲットした北本さん

マダイだよ! 間違いない!

同時にハナダイをゲットした大島さんと意気揚々に記念撮影

「ロッドは食い込みを重視したいね」

「通常操作は電動をオンにしてクラッチのオンオフだけでいいんです」

おっ! こちらにもアタリがっ!

1枚マダイをゲットすると、そのまま連荘して最終的に7枚ゲット!

合間合間にエサ付けからアタリの取り方を伝授

するとすぐに結果を出すセンスはさすが!

アイナメは数釣れた

ショウサイフグもゲット!

ヒラメもヒットした

ひとつテンヤのエサはサルエビ、アカエビなどの生きエビだ

生きエビのサイズもちょうど良い

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・鹿島港「清栄丸」。
今年は各地でマダイが盛り上がっている。コマセ釣り、テンヤ釣り、フカセ釣りと様々な釣法が確立されているが、ここ数年ブレイクしてきたのがタイラバだ。関東では専門に狙う乗合船が少なくテンヤ船に便乗して狙うことが多いのだが、最近は東京湾でも盛んになって結果も出ている。
そもそも西ではメジャーな釣りだ。しかし、フィールドが変れば釣り方も変るようにマダイの生態も変ってくる。
一番の問題は水深。ある程度の水深がないとタイラバは難しく思える。
それと時期。だが、タイラバもテンヤのように根魚から青物まで何でも食ってくるので楽しい。特にエサ取りが多い時には威力を発揮してくれる。
さて、今回はタイラバでマダイはもちろん何魚種釣れるか楽しみである。向かった先は、鹿島港「清栄丸」さん。
午前4時30分集合でギリギリ間に合い駐車場でカメラマン近ちゃんと合流。そして、テンヤマダイ4回目のSFA(スーパーフレッシュアングラー)の大島匠さんも今回便乗。彼は最近、沖釣りの腕をメキメキと上げている若手アングラーだ。お客さんは自分含め3人と2人の常連さん。今年は例年より早くマゴチもスタートし、お客さんが分かれたのも理由の一つかもしれない。
ここで近ちゃんからミッションを告げられる。
「大島さんに勝て!」
なんだよ、そのミッション!
「タイラバ最強説を作りましょうよ!」なんて気楽なことを言ってるけど、ここ最近の釣果はいまひとつのようだし、大島さんはテンヤでこちらはタイラバ。状況からしても不利なんじゃないの? ちなみに大島さんを呼んだのは、合間にテンヤ釣りを見てあげるからで勝負じゃないよと。まっ、先輩アングラーとしての余裕を見せつつ、大きな気持ちで楽しく行きましょうか。
津島一郎船長にポイントの水深を確認すると25m前後を狙うと言われ30gのタイラバをセレクト。タイラバで狙うには浅い水深だ。やはり60mは欲しい。だが、テンヤにはちょうどいい感じ。攻略法をあれこれ考えながら乗船。右舷側にタックルをセッティング。ミヨシに大島さん、隣に構えて定刻5時30分にポイントを目指す。ひんやりとした海上を走ること40分で到着。かなり北に来た感じ。
配られたエビは生きエビだ。サイズもちょうど良い。船長がマダイらしき反応を見つけスタート。水深は20m。とりあえず今回は電動タイラバで釣る予定。あらかじめスピードを9にして海底にヘッドが着底したらクラッチを戻す。目安の10m巻き上げたら再度クラッチを切って海底に落とし込む。これの繰り返し。水深が25mなので約半分ほどのレンジを探ることになるわけだ。
ファーストヒットは大島さん。アワセも決まり良い感じでロッドが曲がっている。やり取りもスムーズに良型のハナダイを難なく取り込んだ。お見事。続いて左舷の常連さんにも同クラスが取り込まれた。どちらも海底付近で食わせたらしい。そして、左舷大ドモの常連さんにもハナダイ。想定内のスタートであったが、取り残された感じである。
水温は16度台。真潮が入り上昇中とのことなので中層にもいそうな感じだ。ヘッドを45gに替え巻き上げスピードを12にしてみた結果、底から3m巻き上げた所で「ゴゴゴゴン」というアタリが来た。そのまま巻き続けるとロッドが大きく海中に入り込んだ。鋭い引き込みはマダイと確信! 海中にシルバーピンクの魚体が見えた。やっぱり本命だ。仲乗りさんの差し出すタモに収まり一安心。1.5㎏サイズのマダイである。しかも船中1枚目。想定外の本命にニンマリ。
「これは、もしかしたら大ダイも釣れちゃうんじゃないの」
と近ちゃんに問いかけると、
「そんな雰囲気がしますね」
と珍しくナイスな返答。
そんな先輩の様子をサングラス越しで見ていた大島さんの釣るぞ的なオーラが怖い。
どんどん行くぜー、とタイラバを投入。連チャンしたかったが連チャンしたのはクールに釣る大島さん。しかもドラグが出ている。上がって来たのは2㎏クラスのマダイ。だが、その時こちらにもアタリが。上がって来たのはアイナメ。嬉しいゲストだけどね。
続いても大島さんが掛けた。サイズも1.5㎏はありそうなマダイ。周りでもマダイが上がっているのだが、彼だけサイズが良い。続いてマゾイを取り込み、その後フグと続くも、彼は本命キロオーバーを釣りまくる。時合だったのであろう。
その後はテンヤにもアタリがなくなり今回の釣行は幕を閉じた。これから水温上昇とともにベイトを追って中層でのアタリも多くなってくると思う。是非、タイラバもチャレンジしてみて。
以上の記事は「つり丸」2016年7月1日号の掲載記事です。
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ポイントは鹿島沖。これからはベタナギの日も多くなる