スリル&スピード感満載のNEWフェイス! 新たな歴史を作ろう


「ノンストップでベイトを付けて一気に底まで落とします。30秒が勝負ですよ!」。使用したタックルは、「マッドバイパー 落とし込み」と「シーボーグ300MJ」のコンビ

半信半疑で始めるも、大型のヒットで船上は大盛り上がりだ

タモに収まって大成功! チャレンジは現実のものとなった

ダイワの北本茂照テスターは早い時間帯にワラサゲット!後半にヒラマサのポイントでヒットさせるもハリス切れ。「ヒラマサも狙えることがわかりました」

「前回、この船で落とし込みチャレンジしたときはマトウダイ1枚でした。今日は幸先いいですね」と窪江達哉さん。待望のワラサゲット

1本あげた後、窪江さんに再び強烈なアタリが!

窪江さんにはブリクラスのワラサがやってきた。実釣時間は短かったが、この地でも落とし込みが成立するのを実証した

「マハタは玄海では定番ですよ」と郷原章平さん

「フワフワしたアタリはみんなコレだね」とマトウダイゲット

マトウダイは数アタった

郷原未来チャンはマトウダイゲット!

一瞬、青物かと思ったが、特大級のサバだった

佐久間基さんはソウダガツオ

最後にホウボウと、まさに落とし込み五目釣りとなった

仕掛けはハヤブサ製がおすすめだという。こちらは郷原未来チャンが九州から持参

こちらがサビキについてきたベイトのイワシ。このほか小サバも

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・鴨川港「第三新生合同丸」。
「落とし込み釣り」をご存知だろうか? 玄界灘や平戸などで大人気の釣りで、サビキでベイトを付けてそのまま落として青物を釣るという釣法だ。ヒラマサ主体にブリ&ワラサ、ヒラメにハタと何でもござれの釣りである。
「関東でできないだろうか?」
今までもチャレンジする人はいたもののなかなか定着が難しかった。そこで立ち上がったのが北本茂照と郷原未来の2人。ともに玄界灘で数多のファイトを繰り広げてきた歴戦の勇者である。2人ならやってくれそうだ。
場所は鴨川沖、水深は70mほど。
「ベイト付いたよ~!」と、そのままオモリを着底させるとすぐにシグナルがやってきた。
「いくぞ、アワせるぞ! おりゃ!」
絞り込まれる専用ロッド。あがってきたのはワラサだった。その後もワラサ、ブリクラスも上がって十分に成立することを実証した。ここから新しい歴史が始まるかもしれない!
落とし込み仕掛け。ロッドはベイトの付きとバットパワーを重視

落とし込みの釣りで必要な竿の条件は以下の2つだ。
①ベイトの付きがわかること②青物をねじふせるパワー
「専用ロッドを使用していますが、代用できるのは2~2.3mほど、胴がしっかりとした7対3調子の竿がいいでしょう。あまり軟らかい竿だとベイトのアタリがわからないので注意が必要です」
リールは中小型の電動リール。ヒラマサをメインにする玄海灘ではPE6号がメインとなるが、4号でも対応できる。
「ベストなリールは『シーボーグ500J』です。これはフォールブレーキダイヤルが付いていて、落下速度を調整できるのがいいですね。サミングでも対応できますが、ショックを与えるとベイトが付きにくく、外れやすいんです」
仕掛けはハヤブサ製の市販仕掛けを使用している。ハリス12号は外房でのターゲットを想定したが、玄界灘では14号以上を使用する。
「この仕掛けが一番安定しています。今までこれでずいぶんといい思いをさせてもらいました」と話す、未来さん。
仕掛けはバランスが重要だ。大型魚を狙うためにはハリスを太くする必要があるが、今度はベイトが付きにくくなる。しかし、ベイトを付けるためにハリスを細くすると大物に対応できない。一見、矛盾する仕掛けになるが、このあたりのバランスが難しい。それらを解決した仕掛けなのだという。
オモリは60~80号で、60号をメインにするという。
「水深は深くて80mほどです。あまり重いとベイトも付きにくいのでオモリは60号メインでいいでしょう」
落とし込みの釣り方。釣りの前提はノンストップ30秒が勝負だ!

中層にあるベイトを付けて落として釣る、というとひとつ大きな勘違いをしがちである。それは、ベイトを付けるときに、タナで仕掛けを止めて食わせる、ということだ。これは不正解なのだという。
「仕掛けは止めません。ベイト反応の中を通過させ、そのまま落ちていくときにベイトが付き、それを察知してそのまま海底に落とすのです。この釣りはとにかくスピード勝負です。30秒が勝負と言ってもいいので、途中で止めないで落とすんです」と話す、北本さん。
まずはこれが大きな前提となる。
釣り方は船長から投入の合図があったら、まずはタナ近くまでいち早く落とす。タナに入るころに落下スピードを緩めてやりベイトを付ける。竿先にベイトが付いたと思ったらそのままノンストップでオモリを着底させる。
「もしエサが付かなかったら、もう一度タナ上まであげて再度落としていきます。でもどうしても最初に付いたほうがアタリが多くなります」
オモリは着底させて待つのが基本だ。
「ほとんどの場合、オモリを海底に着けて待ちます。根がきついような場所では50㎝から1mほど上げます」
アタリは竿先に明確に出る。ガタガタと震えるようなアタリが出るが、この後に引きこんだときがアワセ時になる。
「最初は震えるようなアタリが多いですが、この後にぐいっと強く引きこんだときに、思いっきりアワせます。ワラサやヒラメのときは少し待ち気味がいいようです。ヒラマサの場合は、アタリがあったと思ったらすぐに持っていかれることが多いので、すかさずにアワせます」
いずれの場合も、しっかりとアワせてフッキングさせる必要があるという。
「もしアタリがあってもうまくフッキングしなかった場合でも、もう一度落としてみるとまた食ってくることもあります」
ヒットしたら電動のスイッチを入れて強引にやり取りしていく。遊ばれるとバラシにつながるためだ。竿は立て気味にして一定のペースで巻き上げていく。
何かアタリがあったり、釣った後は、必ずハリスをチェックしよう。もし傷がついていたら仕掛けを交換するのが無難だ。
一度、青物がヒットしたら、船長は青物がついている反応を繰り返し追いかけていく。このため、投入の合図があったらすぐに投入できるように準備しておくことも大切だ。
「この海域は青物も多いし根魚も多いです。まだまだ未知のことが多いですが、これからいろんなことを試してお伝えしていきたいですね」と話す、北本さん。
新しい時代をみんなで作ってみませんか!
以上の記事は「つり丸」2018年7月1日号の掲載記事です。
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