手軽に半日で、たっぷり乗り継ぎもオススメ。夏アジを楽しもう


ポイントの水深は40〜50m前後中心

走水沖のアジは引きが強いのが特徴だ

井上直美チャンは大アジを連続ゲット。顔が小さくて全体的に丸みを帯びている走水沖のアジ。これがうまいんだな!

この幅の広さがいいよね

こちらは40cm級

こちらも幅広の40cm近い大型だ

数が出るときは中アジも多くなるが、味は大型よりも上!?

ヒットしたら最後はタモでしっかり捕獲だ

こんなに大きなアジは初めて見ました!

刺身になめろう、アジフライでも美味しいね

「タナを取り直した直後によく食いました」。思いっきり走水沖のアジを堪能した

ナイスプロポーションのアジ

付けエサはアカタンかアオイソメ(船宿で購入可)

ビシは150号

ホクホクジューシーで旨みがあふれ出る! グイグイビールがすすんじゃいます

釣りたて新鮮をあえて干物にする! 市販の干物とは別物、超おいしい!

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・走水沖「広川丸」。
横須賀・走水沖の大アジが好調だ。40㎝近い幅広の、飛びっきりうまい大型が好調に釣れている。
「40㎝オーバーの特大サイズは少ないですが、大型は数出ていますよ。半日でいい人30〜40匹ほどと安定してきました」と話す、走水港「広川丸」の安田隆史船長。
取材日は釣りタレントの井上直美チャンが乗船。いきなり40㎝近い大アジを手中にすると、その後も大型を連発。
「アジがこんなに引くとは思いませんでした。タナをちゃんと取り直したのがよかったみたいです」
東京湾のボトルネック部にあたるこのエリアの潮はとりわけ速く、正確なタナ取りが釣果を左右する。
そしてここのアジと言えばやっぱりその味! 絶品アジでビールがうまい。ビールでアジがさらにうまい! ああ幸せ! 夏アジを思いっきり堪能できますよ!
ビシアジ仕掛け。ビシは150号を使用、レンタルも貸し出しOK!

このエリアでうまく釣るには、速い潮を念頭に入れて挑みたい。
竿は150号のビシが背負える1.8m前後のもので、ビシアジ専用竿のほかに、昔から胴調子気味のグラスムーチングアクションのロッドが好まれている。レンタルタックルも実績の高い良いものが借りられるので、わからなかったら迷わず利用しよう。
リールは小型電動リール。水深は50m前後で、手返しを考えて電動リールがおすすめだ。
ビシは150号を使用するが、こちらも船宿レンタル可能だ。
仕掛けは、大型に備えてハリスは3号を使用。ハリはムツの11号2本バリが基本。夏場は大サバのほか、マダイやヒラメなどの大型高級ゲストもよく掛かるので、ハリスは3号がおすすめだ。ハリは、大型のアジには大きめのハリのほうがバラシにくいため11号を使いたい。
エサはコマセにイワシミンチ、付けエサは船宿支給のアカタンほか、宿でアオイソメが購入可能だ。日によってアオイソメに分があることもあるので、用意しておいてもいいだろう。
走水沖のアジの釣り方。タナ取りは正確に! 潮の速さも考慮する

現在、「広川丸」が狙うポイントは走水沖40〜50mほど。午前船、午後船と一日2便で出船しているが、ポイントは港から10分程度の近場主体で、実釣時間がたっぷり取れるのもうれしいところ。また、半日で満足できなければそのまま午後に乗り継ぐことも可能。乗り継ぎ料金はプラス3000円とお得だ。
「広川丸」では、状況によるが、ポイントにアンカーを入れて、回遊待ちして釣るのが基本となる。
釣り方は、基本的なビシアジ釣りでいいが、潮が速いため、タナ取りは注意深く行おう。
投入時に道糸が斜めに入っていくようなときは、軽く道糸をサミングしてやり、なるべく真下に落ちるようにしてやろう。
●仕掛けがまっすぐに落ちる場合
こんなときは、タナ取りがしやすい。ビシが着底したら糸フケを取り、1mほど上げてからコマセをまき、2、3回まいて海底から2〜3mのタナにセットする。
仕掛けが真下にまっすぐ落ちるようなときは正確に狙ったタナに仕掛けを持っていくことができる。
●仕掛けが斜めに出ていく場合
潮が速いと斜めに糸が出ていく。極端に速い場合は、ほぼ真横に出ていくことも。
もし、仕掛けが斜めに出ていく場合、ビシが着底したらすぐに2、3m巻いて少し待ってみよう。
斜めに入った仕掛けが振り子のように下に戻ってきたら、もう一度底を取り直す。ここから始めると正確にタナ取りしやすくなる。
斜めのまま始めると、自分では3mにあると思っていても底に着いているなんてことも多いのだ。
●潮がめちゃくちゃ速い場合
潮がぶっ飛んでいるような場合、タナの取り直しは困難だ。着底後、一度上げてからもう一度底を取ろうと思っても、どんどんビシが流れて着底さえ難しくなることがある。こんなときは、最初に着底したら、すぐにタナ取りとコマセまきを始める。そのかわり、タナは通常よりもかなり低目を狙う。
アジを釣る際の注意点。タナの取り直しもマメにしっかりしよう!
「通常のタナは2〜3mですが、最近は食いがいいときは4mぐらいまで浮いていることが多いですね。食いが立ってきたら少し上のタナも狙ってみてください」と船長。
タナにセットしたらアジのアタリを待つ。大型は青物やマダイを思わせるような派手な突っ込みを見せる。
しばらく待って食わなかったら、もう一度底を取り直してみよう。
潮が緩い場合は、3mのタナでやっていたら3m糸を出せば着底するが、潮がある場合は、1mや2mで着底してしまうことも。自分がイメージしていたタナよりも低くなっていることが多いのだ。
このため、タナの取り直しが重要になり、実際タナを取り直した後に食うことが多い。
タナの取り直しを2、3回やって食わなかったら、回収して再投入しよう。
誘いは竿を持ち上げ、ゆっくり落とし込んでいくパターンと、細かくシュッシュッと誘い上げるパターンを使い分けよう。小さいアタリがあってハリ掛かりしないようなときは、細かいシャクリで飛びつかせよう。
大型が食ったらかなりの引きを見せるが、あまりゆっくり時間をかけての巻き上げはかえってバラシの元になる。中速程度の一定スピードで巻き上げよう。
ビシをつかんでから仕掛けを緩めると、ハリで広がった口の周りの穴からスポっとハリが外れてしまうので注意を。大型はタモ入れが無難だ。
以上の記事は「つり丸」2016年8月15日号の掲載記事です。
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ポイントは航程10分程度の走水沖。「広川丸」はアンカーを入れて釣るのが基本