釣り味、食味ともに極上! 夏は穏やかな日が多く釣りやすい時期だ


海面でのバラシも多いので、取り込みはタモで確実に!

船中最初の1匹。これは小型の部類

「3匹目です!」と常連さんは着実に数を伸ばしていく

こちらも良型! 食いがいいときは、このサイズがそろう!!

ヒット! 途中グイグイと引き込むのは本命だ!

海面まで巻き上げてくるまでに、ハリ穴が広がってバレやすいので、良型はタモで取り込もう!

揚がり間際に取り込まれたグッドサイズ!

後半にアタった良型! 夏場はサイズのいいオニが多い

良型のウスメバルもまじる

これは定番ゲストのユメカサゴ

オニカサゴのほかユメカサゴでクーラーは賑やか!

当日は水深120〜150mを狙った!

付けエサはサバの切り身

小さいと小型やユメカサゴが掛かりやすくなる

オニカサゴには毒トゲがある。ハリを外すときは、フィッシュグリップやプライヤーを使おう!

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・大原「松栄丸」。
周年狙えるオニカサゴは冬場に人気のあるターゲットだが、夏場も好調に釣れるシーズンだ!
「夏はオニカサゴを釣るにはいい時期ですよ! 凪ぎの日が多くなるので、じっくり狙えて釣りやすくなりますから。大きいのもまじりますし、潮次第では数釣れることもあります」と話す、今回取材した大原港「松栄丸」の中井一也船長。
取材は台風通過後ということで、条件的にはあまりよくなかったが、仕掛けと釣り方がマッチした人は連発する場面もあり、トップは4匹。1.5㎏級の良型もまじった。このほかゲストには、良型のユメカサゴとウスメバルがまじった。
オニカサゴは極上の鍋ネタとされるが、夏場はこれまた極上の刺身やシャブシャブでいただくのがオススメ。釣り味もさることながら、食味も魅力のひとつだ。
夏場もオススメな大原沖のオニカサゴ。釣り味、食味ともに極上なので、ぜひ釣行してみよう!
仕掛け編。150号のオモリを基本に、潮が早い時は200号を使用

「松栄丸」のオニカサゴ釣りでは150号のオモリを基本に、潮が速いときは200号を使用している。
そのため、竿は150〜200号のオモリに対応できる、7対3〜8対2の先調子、1.5〜2.4mの長さが扱いやすいだろう。
近年ではオニカサゴやアカムツをターゲットとした中深場根魚用ロッドもあるので、そんなタイプの竿もオススメだ。
リールは小型電動。水深150m前後を狙うので、仕掛けの上げ下げを考えたら電動がオススメだ。
「松栄丸」では、朝イチにフラッシャーサビキでエサにするサバを狙う。また、オニカサゴを狙っているとメダイやサメなど、とくに引きが強い魚もヒットする。そのためパワフルなモデルを選ぶといいだろう。
道糸はPEラインの4〜5号。300m以上は巻いておくこと。
オニカサゴの仕掛けは片テンビンを介した2〜3本バリ。道糸の先にオモリを装着した片テンビンをつなぎ、その先に仕掛けをつなぐ。
仕掛けはハリス8号、全長1.5〜2m。2本バリの場合は、真ん中ぐらいのところに親子サルカンを介して、20〜30㎝の枝スを出す。ハリはムツバリの18号前後。
チモトには夜光玉やチューブ、タコベイトなどを配してもOKだ。
これらのアクセサリー類は、エサ取りが多いときやサメがよく掛かるときは、取り外そう。とくに近年ではサメが多くなっている。サメは夜光玉やタコベイトが付いた目立つ仕掛けにアタりやすい。サメが連発するときは、まずこれらのアクセサリーを取ろう。
エサ付けの方法。付けエサが小さいとユメカサゴが頻繁にかかる

付けエサはサバの切り身。長さ10〜12㎝、幅1.5㎝ぐらいにカット。大きさを整えた切り身の端を皮側からハリを刺す。
付けエサが小さいと、小型のユメカサゴなどが頻繁に掛かってしまうこともある。付けエサを大きくすることで、小型魚が掛かりにくくするのだ。また、エサがある程度大きい方が、オニカサゴもサイズのいいものが掛かりやすいようだ。
「松栄丸」では朝イチにフラッシャーサビキでサバを狙う。ここで釣れた新鮮なサバをエサにしたほうが、オニカサゴの食いはいいようだ。
フラッシャーサビキは、市販の紅白のフラッシャーがハリに巻かれたアジ、サバ用でOKだ。
取材当日はサバの反応が薄く、サバは不発。2流しで諦め、オニカサゴに移行した。サバが釣れなくても心配は無用。船でサバの切り身を用意しているので、それを使う。
フラッシャーサビキの釣り方。新鮮なサバを釣ってエサにしよう!

「松栄丸」では、最初にフラッシャーサビキでサバを狙う。船長から「80m」、または「80から90m」というような指示が出る。この場合、まずはオモリを80mまで落下させる。80mまで落下させたら、リールのスプールをサミングしてブレーキをかけながら、さらに落としていく。「80m」という指示のときは、仕掛けの長さぶん落とし、アタらなければ仕掛けの長さぶん巻き上げる。「80〜90m」の指示のときは90mまでオモリを落とし、アタらなければ80mまで巻き上げる。
アタればその位置で止め(一度に何匹も掛かれば仕掛けの落下が止められる)、待って何匹か掛かったところを見計らって巻き上げる。
取材当日はサバの反応が薄く苦戦。指示ダナの範囲を探ってもアタらないと、「オモリを底まで落としてから、上へ探って…」という指示が出た。
オニカサゴ釣り編。船がどんどん流される状況では水深も変わる

フラッシャーサビキが終わったら、いよいよ本命のオニカサゴ狙い。釣り方の基本を示したのが、上のイラストだ。
まずオモリを着底させる。着底したら即座に糸フケを取り、仕掛けの長さの半分ぐらいオモリを上げた位置でアタリを待つ。2本バリ仕掛けの場合、このタナ設定では上バリが海底付近を漂い、誘い上げると下バリが海底付近にくるのだ。
船がどんどん流される状況では、水深もどんどん変わっていくこともある。そのため、頻繁にタナを取り直して、前述したタナをキープするようにしよう。
アタリは「コツ、コツ」とか「グン、グン」と竿先がお辞儀するのでわかるだろう。ひと呼吸おいてから、竿をしっかりと立ててアワせる。ハリ掛かりを確認したら電動で巻き上げる。巻き上げ中はラインを弛ませないように。海面まで巻き上げたら、タモで取り込んでもらおう。
以上の記事は「つり丸」2018年7月15日号の掲載記事です。
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当日は大原沖航程1時間半ほどのポイントを狙った