ライトで釣る場合は必ず船長に了解を得てから行うようにしよう!


カレイロッドと小型両軸リール、PE0.8号のLTで臨んだ

アカムツ釣り名人の山中さんは、すでにPE3号をリールに収納し、オモリ100号の組み合わせでアカムツ釣りを行っている

サバタンに食いついたアカムツ

仲良くダブルでゲットだ!

いよいよ! アカムツ本格化の気配!

鈴木正彦さんは、今期最大級の39㎝をゲット。さすがルアーアングラーである。手持ち竿の誘い効果だ

おいしいですよ! 脂たっぷりのってます

釣りたてのアカムツが魚体は美しい

ゲストにはメバルやドンコ、ムシガレイがまじる

カレイ竿で水深100mのアカムツが狙えた。感度も操作性も抜群だった

LTでは、リールも専用のものがベター。シマノ社製は「フォースマスター400」がPE2号でベストマッチ。ロッドはLT用が活用できる

最新のPEラインを活用すれば、さらにライトの世界が広がる

ライトアカムツでは80〜100号のオモリを使用する。右の150号と左の80号と比べると約半分の大きさだ

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・波崎「東洋丸」。
基本タックルは、オモリ150号使用の胴付き2本バリ仕掛け。誘いが肝になるこの釣りでは、より快適な誘い動作を可能にするライトタックル仕様がいま流行りつつある。
潮の流れがゆるいときは、胴の間で釣りをしても、PE3号以下であれば、オモリ100号を使ったとしてもほとんどオマツリなく快適に釣りができる。
さらには、PE2号以下であれば、オモリ80号が使える。150号に比べれば、約半分の重さになり、かなり楽に誘い動作を行うことができるようになる。
小さなアタリも大きく出るし、魚の引きがよりダイレクトになるのでバラシも軽減するのだ。
「うちは、周りの人に迷惑にならなければ、ライトタックルをOKしてます」と話す、波崎「東洋丸」の石橋敏夫船長。
とはいうものの、この釣り方にはまだまだトラブルがつきもの。ライトで釣る場合は、必ず船長に了解を得てから行うようにしよう。
波崎沖ライトアカムツタックルご紹介。PEラインは1.5〜2号を使用

舞台は波崎沖・カンネコ根。当地のアカムツ釣りは、他の釣り場に比べ、狙う水深が浅いのが特徴だ。実釣当日(8月中旬)の水深は110〜120m前後がメイン。潮の流れも穏やかで、カッ飛ぶような速潮になることは少ないという。そのような条件から、当地の通常タックルのオモリは150号と軽め。さらにそれを“ライトアカムツ”では、80〜100号で狙うという試みだ。
その条件となるのが、使用するPEラインを1.5〜2号にすること。それが大前提となる。その理由は、細いPEラインを使用することによって、ライン自体にあたる潮流の抵抗を軽減させることにある。したがって、もし同じ重さのオモリなら、太いラインに比べて細いラインの方がまっすぐ立つようになる。この原理を利用するわけだ。
実釣テストの中で、ライトタックルとノーマルタックルでの仕掛けの沈下時間を計測した。リールの種類や状態、海況などの要素は複雑なので、あくまでも目安として頂きたい。左表がデータの結果。
個人的な意見を述べると、ライトの方のPEが「1.5号」⇨「1号」⇨「0.8号」とさらに細くなった場合は、ノーマル同等、もしくは、それに近い沈下速度になったのではないかと思う。ただ、PEが細ければ細いほど、オマツリなどによる高切れのリスクが高まる。
イカ釣りでもないので、アカムツ釣りにそこまでの沈下速度を求める必要があるかは疑問だ。よって、それなりの強度がある1.5〜2号がライトアカムツには妥当であるとボクは考える。
ちなみに、当日の同船者は全員ノーマルタックル(PE4号×オモリ150号)。そんな中での実釣テストであったが、オマツリはサバが掛った時の数回のみ。終日、PE2号×オモリ80号で快適にライトの釣りを楽しめたことを付け加えておく。
ライトアカムツの最大なる魅力は、なんといってもタックルからオモリまで、すべてが軽いので終始手持ちで釣りができる。細かい誘いも入れられるせいか、アタリも多く、驚くほど明確に出る。そして、そして…、魚の引き味を存分に味わえてやり取りがとても楽しい!! それが“ライトアカムツ”なのだ。
ライトアカムツのタックルは7対3タイプのゲームロッドがベスト。水深100m以上、使用オモリ80〜100号。その環境でゲームロッドは厳しいのでは…!? と思うかもしれないが、まったく心配ない。
近年のゲームロッドはオモリ80〜100号でも調子を崩さずに仕掛けを動かすことができるし、繊細なアタリを捉え、明確に伝えてくれる穂先の感度も兼ね備えている。オモリ負荷表示30〜80号、または30〜100号の「MHクラス」がベストマッチ。ボクの推薦ロッドは“リーディング73MH‒200”または“リーディング スリルゲーム73MH‒195”。両タイプともに全長2m前後で、仕掛けのコントロールがしやすい7対3調子。これにスモールモンスター“シーボーグ150J”をセットすれば完璧だ。
今はまだマニアックと言われるかもしれない『ライトアカムツ』だが、ここ数年でめざましい進化を遂げたタックルやPEラインによって、きっとこの流れは広まっていくことだろう。
以上の記事は「つり丸」2014年9月15日号の掲載記事です。
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