ボトム狙いで大型をかけて、痺れるマダイとのやり取りを味わおう


釣れたらしっかりとタモで捕獲だ

当日最大は、篠原さんが釣り上げた6.4㎏の大型。この大型で「日立沖真鯛釣り大会」で優勝! ゲスト乗船していた北本茂照さんがアシスト

アタリが来たか⁉︎

8時半ごろ、最初の大型3㎏オーバーがやってきた。その10分後に6.4㎏も。ともにカブラ8号だった

女性アングラーでも簡単に釣れる!

1㎏前後のマダイメインに、突然大型がやってくるという感じだ

少し小ぶりだけど食べるにはちょうどいいサイズだ

青物、ハナダイ、ホウボウなど、ゲストも多彩だ

ヒラメもまじった

テンヤ・カブラは8号主体に各種用意しよう

日立沖に実績があるカラー。グロー系、紫系がおすすめだ

エサは冷凍エビを使用

仕掛けはこの通り

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・日立久慈港「大貫丸」。
大型のマダイというと、春から初夏の乗っ込みシーズンを思い浮かべるが、ひとつテンヤで狙う日立久慈沖は、初秋からが大型のシーズンだ。
「毎年、8月の終わりごろから大型が釣れだします。最初はシラスを追っているマダイが浅場で釣れますが、10月ごろになると少し深い30mダチに魚が集まります。連日5㎏オーバーが釣れるのも珍しくないですよ」
こう話すのは、日立久慈港「大貫丸」の大貫翔平船長だ。毎年、この時期になると、船宿のホームページは大ダイの写真があふれる。
取材日は、10m未満の浅場からスタートも大型は出ず、30mダチに移動した途端、3㎏オーバーがヒット。その興奮も冷めやらぬ10分後、当日のクライマックスがやってきた。底を取った瞬間にひったくるようなアタリで、一気にラインが引き出される。
「そりゃデカイよ! みんな仕掛けあげて」と船長からアナウンス。一進一退の攻防の末あがってきたのは6.4㎏の大型だった。
「この時期は、このサイズが結構あがるんです。10㎏オーバーも夢じゃないですよ!」
さあ、大ダイ目指していざ日立へ!
秋の大型マダイの釣り方。大ダイを想定した場合、ドラグ調整は少し強め

大型を取る場合、通常のドラグ調整とは少し変えてやる必要がある北本さんは言う。
通常、基本的なドラグ設定は0.8〜1㎏と言われている。これをどうするのか?
「大型は最初に走るので、ラインを出すのは基本ですが、根が多い場所などでは出しすぎて根ズレしてバラしてしまうことも多いです。大型が頻繁に食っているようなときは、強めのドラグ設定がおすすめです。具体的には、本来のPEの強度の3分の1ぐらいが適正になります」
3分の1というのは、たとえばPE0.8が5.5㎏だった場合はドラグ設定を1.8㎏前後にするということだ。
「ドラグを強めにするのは、根ズレを防ぐためだけではありません。アワセでラインが出てしまうぐらいのドラグ設定だと、大型の硬い口にしっかりとフッキングさせられません。大型が掛かったとき、ハリが硬いところに乗っているだけのときも多いのです。これだとやっぱりバラシの確率が高くなってしまいます」
釣り方は、春ほど落とし込み時のアタリに慎重にならなくてもいいという。
「これからの時期は、基本は底で食います。底に着く直前、底を切った直後などに食ってくることが多いです。大型はひったくるように、いきなり走り出すことが多いです。また、一瞬根掛かりかな? と思ったらいきなり走り出すこともあります。ちょっと変な感じがしたら注意しましょう」
底から3mほどは探ってみる。アタリがなければ再び落として底を取り直してやる。
「この時期はいろんな魚のアタリが多いです。根魚主体にヒラメやフグ、青物もまでかなりの種類の魚が食ってきます。アタリがあったら、エサはマメにチェックしましょう」
大型が掛かったらどうするか?
「本当に慣れていて上手な人はドラグを調整しながらやってもいいですが、初心者にはすすめません。最近のスピニングリールはドラグ性能がかなりいいです。1回クリック(カチっと音がする)するだけでかなり締まってしまいます。慌てて2、3クリックしちゃうと、それでラインブレイクしてしまいます。なので、前述したように通常よりも少し強めのドラグ設定で通したほうがいいでしょう」
誰かに大型が掛かると、周りの人は仕掛けをあげてオマツリしないようにサポートする。もし、掛かったのが自分だったら、慌てなくていいので、ゆっくり確実に寄せてこよう。走るときは無理せずに、魚がこちらを向いたら一気に巻き上げる。派手な動作は必要なく、少しずつ距離をつめてこよう。
「大型が1枚出ると、もう1枚出る可能性が高いですよ。誰かが大型を取った後は、次は自分だ! くらいの気持ちでやりましょう」
今後、常磐エリアは、大きな山場を何度か作りながら12月ごろまでチャンスは継続する。ぜひ、記憶に残る記録魚を手にしよう!
以上の記事は「つり丸」2014年10月15日号の掲載記事です。
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竿の特性を最大限に引き出すことで、繊細な仕掛けで大型とやりあえる