5kgクラス連発中で大チャンス! 連日大型ヒット中につき注意せよ


反応は多く、潮がたるんできた瞬間などに大型がドカンとくる

水深は25mほどで、スリルいっぱいのやり取りが楽しめる

2㎏弱の美ダイ。このサイズのヒットが多かった

ヒットしたらタモで捕獲しよう!

「鹿島沖は本当に大型の実績が高いエリアですね。10㎏オーバーもかなり出ていますよ」と鈴木新太郎さん

引きも楽しめるのがこの釣りの魅力だ

少し小ぶりだが本命ゲットに一安心

この日、特大サイズは出なかったが、翌日から大ダイラッシュが始まった

イナダやヒラメのヒットも多い

お土産に最適だ

エサは冷凍エビ

テンヤ・カブラにしっかりと装着しよう

エビが締まる添加剤もおすすめ。漬けすぎには注意

大森船長はカブラメインで使うという。水深が浅いの3〜8号程度で対応できる

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・鹿島港「義心丸」。
「今シーズンはサイズがいいよね。掛かれば良型が多いですよ」
鹿島港「義心丸」の大森誠船長はこう話す。例年、鹿島沖のひとつテンヤマダイはお盆過ぎに開幕するが、今年は1ヶ月ほど早く釣れだした。500gクラスの小型の数釣りをしながら時折、大ダイが掛かるという展開がこの時期の特徴だったが、今シーズンは数釣りではないものの、キロオーバーがほとんどだという。そして、5㎏、6㎏といった大ダイのヒットも多い。
「今、狙っているポイントは水深25〜30mぐらい。この水深がしばらく続くので釣りやすいですよ。特大サイズのバラシも多いので要注意です」
このエリアは、他に類を見ないほど超特大サイズ、10㎏オーバーの実績が高い。
「最近は、上げっぱな(上げ潮への変わり目)で食うことが多いです。特に集中してみてください」
大ダイのチャンスは誰にでもある。それが鹿島沖だ。
ひとつテンヤマダイ仕掛け。テンヤは3、5、8号を浅場仕掛けでOK

タックルはいわゆる普通のひとつテンヤマダイ用でOK。道糸はPE0.6〜0.8号を使う人が多いが1号でもいいだろう。ハリスは2〜3号を3〜5mほど。道糸とハリスの結束はFGノットなどで結ぶが、自信がない人や今ひとつわからない、という人は船で船長にお願いしよう。自らも竿を出すことが多い大森船長は、素早く結んでくれる。そしてそのときに合ったドラグ調整もしてもらおう。
テンヤは前述の通り、3〜8号程度があれば対応できる。
「水深は浅いし、潮も速くないので軽いテンヤでいいですよ。3号、5号、8号あたりがあれば底ダチを取れますよ」
底ダチがうまくとれないときは、ひとつ重い号数を使って対応していこう。
船長は自ら釣りをするときは、カブラを使用することが多いという。
テンヤはフォール中にユラユラと動きアピールでき、カブラは抵抗が少ないので素早く底まで沈めることができるという特徴はあるが、船長は「好みでいいんじゃないかな」と言う。
鹿島沖のひとつテンヤマダイ。アグレッシブな釣りが基本も真逆が奏功する展開も

船長から投入の合図があったら、軽く前方に投げ入れる。
「フォール中にアタリが多く出ますから、仕掛けが落下しているときは、ラインと竿先をしっかりと見ておきましょう」
魚は上から落ちてくるエサを捕食することが多い。上から好物のエビが落ちてくればこれに反応するのは当然のことだ。
「そのときの状況によってフォール中でのアタリが多いときもあれば、海底付近でじっとさせていたほうがいいときもあるので、どちらで食うか見極めましょう」
①フォール中のアタリが多い場合
フォール中にアタリが多いときは、魚が浮いていることが多い。この場合は誘いを入れて食わせよう。
「竿を下げた位置から目一杯持ち上げるとだいたい3mぐらいです。ゆっくりと持ち上げて、そこから落とし込んでいく。これでフォール中と同じような誘いが可能になります。これが魚が浮いているときの誘いの基本になります」
②底でのアタリが主体のとき
仕掛けを動かしているほうがいい場合がある一方で、海底付近でじっとさせていたほうがいい場合もある。こんなときはあまり動かさずにたまに底ダチを取り、再び1mほど上げてアタリを待つ。
「私は竿を動かして、誘いで釣るのが好きなので、竿を動かしている時間が多いです。こんなとき、私の竿にはアタリがないのに、ビギナーの人ばかりアタるようなこともあります。これはあまり竿が動いていないからなんですが、誘ったほうがいいときもあれば、動かさないほうがいいときもあるということです」
状況を見て誘い、誘わない釣りと使い分けよう。
③周りに魚がいるのに船下にこないとき
現在の釣り船の多くは、船下の魚群反応を探す魚探と全方位の魚群を察知できるソナーを使いより広範囲に群れを探している。ひとつテンヤマダイ釣りも同じで、船の周りのどのあたりに魚がいるかまでわかるようになっている。ソナーで捉えた魚群が船下に通過すれば高確率でチャンスとなる。しかし、いつも船下を通るとは限らない。
比較的水深が浅いこともあるが、マダイが船の陰を嫌うのか、警戒して船下に魚が入ってこないことがある。こんなときはどうするか。
「向こうから来てくれないのなら、こっちから行けばいいんです。つまりキャストして広く探るんです」
水深は浅いので遠投気味にキャストすればかなり広範囲を探ることができる。着水したテンヤは弧を描くように落下していくので、広範囲にアピールしながら同時に誘いが可能になる。
これを繰り返してマダイとの遭遇チャンスを増やしていく。
いずれの場合もアタリがあったら大きなアワセを入れる。テンヤのハリは大きく、軽くアワせただけだと、口の中にハリが乗っているだけの状態で、バラシにつながる。大型が掛かっていきなり走られたような場合でも、止まったときに強めに持ち上げるようにアワセを入れておくとしっかりとフッキングする。
「慣れていない人に大型が掛かっても、やり取りのアドバイスをしますから安心してくださいね」
水深は30m未満なので、最後までハラハラドキドキ、スリル感満点のやり取りが楽しめる。
「このところ、上げ潮への変わり目で食うことが多いです。この時間が特にチャンスタイムなので、潮汐を見ておくといいですよ」
大ダイほか、ヒラメ、青物、ショウサイフグなどゲストも豊富。11月のヒラメ解禁までは午前、午後で。11月以降は午後船メインで出船する。水温は高めに推移しているので、冬場もロングランで楽しめる。
以上の記事は「つり丸」2016年10月15日号の掲載記事です。
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