ヒラメ仕掛け。ピンポイント潮流し釣りが基本。タナは自分で探りあてる

「龍神丸」の基本仕掛けは、捨て糸の長さ30〜50㎝、ハリス長1〜1.2mというバランスだ。どちらかといえば、この仕掛けは横流し用だが、佐野船長は基本的にエンジン潮流しスタイルでポイントを流す。
「捨て糸が短めなのは、お客さんに自分でタナを探りあててもらいたいから。ポイントの地形はさまざま。根周り、砂地、魚礁など。とにかく、気をつけてほしいのは根掛かり。根がきついときはちょっと高めにタナをあげて構えているとよいですね。マメなタナとりが誘い動作になって、ヒラメに高アピールします」と話す。
今年のヒラメは高活性! ポイントは広範囲。根回りでは大型も!

風光明媚な駿河湾。富士山はポイントによりさまざまな顔を見せてくれる

佐野船長が得意とするのは久能沖周辺。ピンポイントで攻める

ハリ掛かりよければ、小型のヒラメは抜き上げOK。できるだけ、タモ入れしよう

基本を押さえて確実ゲット!

早アワセは禁物。タナは自分で探る、が「龍神丸」流。根掛かりする場所も多いので仕掛けは多めに持参しよう

良型も多い。大型がヒットすると浅場では横走りすることもザラ

おいしいヒラメを全員キャッチ!

魚影が濃い

1枚ヒットすると次々に同時ヒットする

サイズ問題なし!

二人でこれだけ釣れれば御の字。数釣りも可能だ

うれしいゲストのキジハタ

エサはマイワシ。大事に扱おう

船にはイワシ専用イケスが2ヵ所設けられている

浅場の釣りでも小型電動リールは必需品。その機能をフル活用するには、小型リチウムイオンバッテリーがおすすめ

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・由比港「龍神丸」。
駿河湾内でも各地でヒラメ釣りが解禁。そのなかでも注目したいのが、サクラエビ漁で有名な由比港を基地とする「龍神丸」のヒラメ釣り。9月半ばに解禁してからは他の釣りものに見向きもせずヒラメ専門乗合で釣らせてくれている。
「今年のヒラメは活性が高いですよ。だいたい、朝のうちに勝負がついてしまいみんなお土産を確保します。小ぶりなのもいますが、三保沖や人工魚礁周り、根周りでは大型が期待できます」と話す、佐野栄俊船長。ヒラメへのこだわりぶりはお墨付きだ。
釣り方は、横流しではなくポイントで潮流し釣りがメイン。ピンポイントで攻めるので、タナ設定は釣り人におまかせしているという。
「乗船者8人限定の釣り場ですが、10月に解禁した三保沖の水深30〜60mもおもしろいですよ。ここでは良型が期待できます」と船長。
とにかく佐野船長の独自のポイントの数は多い。水深15m前後の浅場だけでほぼ半日釣り続けられるというが、ちょっと深場はまったく手付かずというのだ。それだけ、潜在能力の高いフィールドともいえるだろう。
佐野船長によれば、年内いっぱいは十分ヒラメ釣りが楽しめるという。富士山の絶景を楽しみながらのヒラメ釣りをぜひ味わってみてほしい。
「龍神丸」の由比沖周辺のヒラメ釣り。手持ち竿で早アワセ厳禁!

船長がとっておきにしているポイントは、陸の景色を見ると海底はフラットに思えるが意外に根がきつかったり、起伏があったりする。
このピンポイント釣りでは置き竿釣法ではなく、手持ち竿でヒラメのアタリを待つようにしよう。
高ダナでアタリを待っていれば、底からジャンプしたヒラメがイワシを捕食後、一気に海底にエサを引きこむのでアタリは大きく明確に出る。
逆に低めのタナ、つまりオモリトントンくらいだと、アタリが小さいことも多い。
高ダナでは一気にヒラメが食い込む分、向こうアワセになってフッキングしていることが多いが、後者のタナ低目では、ヒラメはイワシを咥えているだけの状態もある。なので、早アワセは厳禁だ。十分すぎるほど待ってから、大きくアワセるのではなく、聞き上げるようにアワセを入れよう。こうすることで、エサのスッポ抜けは少なくなるハズだ。
イワシは十分船に積んであるが、ムダな使い方は厳禁だ。エサの数には限りある。できるだけイワシを弱らせないように扱い、無駄にエサを取り替えないようにしたい。
イワシが多少弱っていてもヒラメは十分食ってくるハズである。
以上の記事は「つり丸」2016年11月15日号の掲載記事です。
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