ヤリイカ仕掛け。今は小型中心! 感度のいいタックルを使用しよう

このシーズン初期のヤリイカ釣りでは、小型のヤリイカを相手にするシーンが多くなるので、できるだけ高感度の穂先を持ったヤリイカ竿を用意したい。
好みにもよるが、専用竿の中でも胴に乗るタイプではなく、先調子気味の竿がオススメだ。
リールの重さもタックル全体の感度に影響してくるので、ラインキャパがあれば、できるだけ小型軽量でパワーのあるリールをセットするのが理想だ。道糸はPE3〜4号を300mは巻いておこう。
仕掛けはプラヅノ11㎝5~8本前後で組んだブランコ仕掛けが基本。ツノの色はケイムラ、ブルー、グリーン、水色、クリア、ピンク、赤などを取り混ぜておく。
9月中旬の取材時「坂口丸」に乗船したダイワの田渕テスターは「シーズン初期の相模湾では若草色が効くことが多いんですよ」と若草色のツノを混ぜていたが、一時そのツノばかりに乗り続ける時間帯があった。
ツノもルアーの一種なので、色々使って試してみるとおもしろい。
また赤白(赤帽)のウキスッテや赤白で糸巻きしたツノはイカを寄せるコマセヅノとして効果が高い。赤白にばかり乗ってくることもあるので、かなりイカが好きな配色なのだろう。1本入れておくと効果大だ。
幹糸は5号前後で1.3~1.5m間隔。枝スは3号6~8㎝前後。オモリは120号を使用する。
9月中「坂口丸」が主に狙っていた瀬ノ海では、日によって、時間帯によってサバのじゃまが見られた。反応によってサバが着いていることもある、という程度なのでブランコでも十分対応できるのだが、直結仕掛けに慣れたひとなら直結仕掛けで釣るのもいいだろう。直結仕掛けのツノはやはり11㎝メインで8~10本、幹糸8~10号ぐらいで直結にしておく。
相模湾・瀬ノ海〜小田原南沖 ヤリイカ釣行レポート

水深は90~100mほどと浅場が中心だった。イカのサイズも小さいので、小さめのシャクリの後にしっかり止めて乗りを見る、繊細な釣りが釣果アップに繋がる

この日はしっかり誘って掛けていく展開だったが、いい群れに当たると着乗りで多点掛けも。1杯、2杯、3杯……6杯掛けはなかなかの重量感! 楽しい‼

この日は6点掛けもあった。実は残りのツノにもゲソが着いていたので、実は7点掛けだったみたい…。シーズンはこれから。今後さらに乗りがよくなり、型も大きくなってゆく!

この日は前半乗り渋ったが、後半になるとイカの活性が上昇

多点掛けが連発した。美味しそうなヤリイカの多点掛けが楽しめた

美味しいサイズが数釣り可能!

この日はダイワの田渕雅生さん、晴山由梨さんが、最新イカタックル「メタリアヤリイカ&シーボーグ300J」の実釣インプレッション

仕掛けはプラヅノ11㎝、5~7本のブランコ仕掛けにオモリ120号が基本。小サバがじゃまする日もあるので、慣れたひとは直結仕掛けも有効

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・小田原早川「坂口丸」。
相模湾のヤリイカ釣りがおもしろくなってきた。ここ数年スタートが早くなり夏場から乗合が出船することもある相模湾のヤリイカだが、本来の釣期は冬。秋から春先が本格シーズンだ。
小田原早川港「坂口丸」も今シーズンすでに8月から出船を開始している。
「まだイカが小さくてアタリを取るのはちょっと難しいけど、いい群れに当たると数釣りができてますよ」とは、「坂口丸」久保田 忍船長。
このとこと、平均するとトップ20~30杯ぐらいの日が多いが、いい日は50~70杯ということもある。型は15~30㎝前後とまだ小型主体だが、丸々として身が厚く超美味! 刺身や丸焼き、丸煮などが最高に美味しい。
10月からは現在メインに攻めている瀬ノ海に加え南沖も狙うようになる。ポイントも拡大して数、型ともにアップするはずだ!
タックルのセッティングと投入。船長の合図とともに素早く投入しよう

釣り座のセッティングも大切。乗船人数にもよるが、可能なら余裕を持って釣り座を取り、バケツ、ロッドキーパー、自分の立ち位置、イカヅノ投入機などを整然と並べておこう。上のイラストは左にロッドキーパー、右に投入機という配置だが、風向き(右舷か左舷か)や、左右の人との間隔によっては逆のレイアウトでもいい。まずは自分のやりやすい釣り座セッティングをするのが大切だ。そして、仕掛けの糸が絡まないよう投入機にツノを入れておき、船長の合図とともに素早く投入できる準備を整えておこう。
シーズン初期のヤリイカの釣り方。誘いはソフトにアタリを見逃すな

9月中旬現在狙っているポイントは瀬ノ海の水深100m前後中心と比較的浅めだ。ときには90mほどのポイントも狙った。つまり、イカが小型でポイントも浅い。それに合わせた釣り方が必要になってくる。
浅いポイントでは船上での竿の動きが仕掛けに伝わりやすい上、小型のイカは身が軟らかく身切れしやすい。誘いは深場で大型狙いのときに比べ、かなりソフトに小さめに、と心得ておくことが大切だ。
オモリが着底したら、まずは素早く糸フケを取る。状況が良ければ、ここですでに乗っていることもある。乗りがなければオモリを浮かせて誘いに入る。
誘いは前述したようにソフトに、小さめに行い、誘ったあとはピタッとしっかり止めることも大切だ。
このときイカが乗れば、たとえ小型でもなにかしらの変化がみられる。竿先が小さくツンとおじぎしたり、フワフワと動いたり。この変化を見落として誘い続けるとせっかく掛かったイカを振り落としてしまう。
イカの群れが浮いていることもあるので、底から10mほど上まで(または船長の指示ダナを)誘ってやる。
初期の小型のヤリイカは見た目がマルイカにそっくりだが、釣り方もマルイカで効果的なものが効く場合も多い。そのひとつが巻き落とし。
丁寧に誘ってもアタリがないときなど、いったん数十メートル巻き上げ再度落としてみよう。ポイントがズレるので、誘いすぎてスレ気味のイカを避けて新しいイカに仕掛けを見せることができる。
さらに、マルイカでよくやるタタキ釣りが効くことも。着底後底を切ったら、竿をたたいて仕掛けを躍らせ、ピタッと止める。その瞬間にアタリが出ることもある。
イカ釣りは一日中誘い続ける釣りなので、けっこう疲れる。そんなときは電動の低速でゆっくり巻き上げるという誘いのテクニックもある。巻き上げ中の竿先に変化があったら軽く竿先を持ち上げて掛けてやる。
以上の記事は「つり丸」2018年10月15日号の掲載記事です。
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