東京湾アマダイ仕掛け。剣崎沖80〜90m、オモリは80号使用

「巳之助丸」がこのところ狙っているのは剣崎沖の水深80~90m前後。剣崎沖というとキツイ根が連なっているイメージがあるが、ツブ根まじりの砂泥ポイントもけっこうあり、その砂泥のなかに大型アマダイがひそんでいる。それを誘い出すのが好釣果のポイント。また、剣崎沖は湾口部ということもあり潮が速いことが多い。その速潮に対応することも大切だ。
剣崎沖は潮が速いので、タックルはライントラブルなども考慮しLTではなくノーマルで、オモリは80号を使用する。竿はオモリ80号を背負って7対3から8対2調子ぐらいになる専用竿やゲームロッドなど。小型電動リールにPE3号前後。仕掛けはハリス3号前後、全長2~2.5mの2本バリ。ハリはチヌ4号前後が標準だ。
仕掛けは潮があまり効いていないようなら2mほど、潮が速く吹き上げられているようなら2.5mなど長めにし、さらに先バリと枝バリの間にガン玉を打って底付近を漂うように調整する。枝バリ部の親子サルカンを大きくするだけでもガン玉と同様の効果がある。
東京湾口・剣崎沖 アマダイ釣行レポート

ポイントは剣崎沖。「巳之助丸」は水深80~90m前後を中心に狙っている

潮がぶっ飛ぶことも多い剣崎沖。オモリ80号、ノーマルタックルでのアマダイ釣りだ

引き味がよくて食味もいい、これから冬の恰好の沖釣りターゲット、アマダイ。剣崎沖では50㎝オーバーの大型も多数姿を見せ、いよいよシーズン本番だ!

マダイよりも美しいのでは。この艶やかな魚体も魅力のひとつ。海面下にこの色が見えたときは思わず笑顔になってしまう

このところ、トップ5匹程度は当たり前、2桁釣果の日も少なくない。このサイズはぜいたくに干物にしても美味しい

まじりでレンコダイ(キダイ)、カイワリ、オニカサゴ、カンコ、大アジなども姿を見せる

このアカボラ(ヒメコダイ)が釣れるときはタナが合っているという目安になる

トラギスが釣れるときは逆にタナが低いというサイン

アマダイはコレを見て食いに来る。しっかりしたオキアミを選んで、まっすぐキレイに付けよう

仕掛けは片テンビンにオモリ80号、コマセ無しで2本バリと、いたってシンプル。アマダイにアピールするのは付けエサのオキアミのみ、と言ってもいいほど。それだけに、タナ取りと誘いが大切になってくる

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・久比里「巳之助丸」。
アマダイ釣りが本格シーズンを迎え、各地で大型まじりの数釣りが期待できそうな気配ムンムン。
「今シーズンは開幕からけっこう数釣りができてますね。ここにきて大型も多くなってきました。日によっては船中全員が50㎝前後を釣って帰るような日もありますよ。今後も大型まじりで数釣りが楽しめそうですよ」。そう話すのは「巳之助丸」臼井恒介船長。
「巳之助丸」はこのところ東京湾口、剣崎沖の水深80~90m前後を狙っており、トップ10匹、11匹と2桁釣果を記録する日も多い。平均的な釣果の日でもトップ6、7匹は釣っておりボウズも少ない。10月前半ごろまでは大きくても40㎝台後半止まりだったが、ここにきて50㎝オーバーも連発しており、1日で何匹も50㎝オーバーをキャッチすることもあるという。大型アマダイの三段引きを楽しもう!
誘い方その① &② 正確なタナ取りと誘いでエサをアピールしよう!

コマセを使わないので、魚にアピールできるのは付けエサのオキアミだけ。このオキアミをしっかりアマダイに“見せて”アピールしてやることが好釣果への近道だ。
まずは付けエサをきれいに付けるのが第一歩。エサの中から形のしっかりしたオキアミを選び尾羽付近をはさみできれいに切り取り、その切り口からオキアミが真っすぐになるようにハリを刺す。
仕掛けを着底させたら、その付けエサをしっかりアマダイに見せるための作業、まずはタナ取り。タナは仕掛け長の半分くらいが基本。だいたいテンビンから親子サルカンまでの長さと考えていいだろう。仕掛け全長2mなら1mぐらい、全長2.5mの仕掛けなら1.2~1.5m(テンビンから親子サルカンまでの長さ)ぐらいから始めよう。このときのイメージは先バリのエサが海底ギリギリか引きずるぐらいで、枝バリが海底からやや上を漂う感じ。
タナ取りができたら少し待って誘いをかけてやる。上のイラストの要領でゆっくりエサを動かしてやる。この誘いの最中にアタリが出ることが多いので集中しよう。

もうひとつ、底をオモリでたたいて砂煙を立てる誘いも有効。カレイなども同様だが、アマダイも砂煙が立つとエサがいると思うようで、寄ってくるのだ。この誘いでもたたいた後にスーッと動いたエサに食ってくることが多い。
潮が速い剣崎沖での対応。外道でタナを判断、50cm級を手にしよう!

潮が速いときや潮がまったく動かないときは基本のタナ取りを行っても、エサの位置がイメージ通りになっていないときがある。それを教えてくれるのが外道の魚たち。
トラギスやガンゾウビラメなどが釣れるときはタナが低すぎ。外道も含めてアタリが極端に少ないのは高すぎ。キダイ(レンコダイ)はアマダイと同じタナでも釣れるがキダイばかりになるようならややタナが高いかも。一般にアカボラ(ヒメコダイ)が釣れるのがアマダイと同じタナと言われる。アカボラが釣れたときにどんなタナ取りをしたか覚えておこう。
剣崎沖は潮が速いときが多いが、そんなときはタナ取りも低め、誘いも小さめ(上のイラストの要領)で、極力エサが吹き上がらないように心がけよう。

50㎝級の大型でも、コツコツとかモゾモゾとかアタリは小さいことが多い。アタリがあったら聞きアワせるように竿を立てながら手巻きで10~20mほど巻いてみる。大型ならここでグングングンと重量感のある強い引きを見せるはず。アマダイは小さいが鋭い歯を持っており、大型は3号ハリスをぶっち切っていくこともあるので、やり取りは慎重に!
以上の記事は「つり丸」2018年12月1日号の掲載記事です。
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