波崎沖メバル仕掛け。オモリは60号。軟らかめの竿でソフトに誘う

釣り方はオモリ60号のサビキ釣り。だから、タックルは、11月から好調に釣れているヒラメ竿を流用できる。
竿選びで迷うのが、胴調子の軟らかいものか、先調子のものだ。このメバル釣りではどちらかといえば、胴調子の軟らかめの竿がベターだ。
理由は、アワセ動作はさほど必要とせず、どちらかといえば、置き竿釣法が適しているため。
「メバルは凪ぎを釣れ!」と昔から言われているとおり、水中での激しい仕掛けやオモリの動きをメバルは嫌う。
水中での動きは、ゆっくりと静かにソフトにが基本。だから、船のゆれを吸収する軟らかめの竿が適するのだ。
竿の長さは、好みでよい。ベテランは3m前後の長めのものを好むが、その理由はサビキ仕掛けが扱いやすいため。ハリ数のあるサビキの扱いに慣れれば、いま流行りのLTゲームロッドで十分楽しむことができる。
常磐波崎沖 ウスメバル&クロメバル釣行レポート

メバル釣りは胴の間が特等席だ

メバルのポイント周辺には、イワシも回遊中

浅場のメバル釣りでは、LT(ライトタックル)で魚の引きを楽しむことができる。普段使い慣れた道具を活用しよう

多点掛けは当たり前!

ダブル、いやトリプル以上を釣り上げ! 最高にうれしいメバル釣り

全部のハリに掛かってます!

クロメバルは、ウスメバルよりさらにピンポイント。今期はまだ本格化していないが、大型ばかりそろう。根周りに群れているので、根掛かり覚悟で攻める姿勢が大事

ぼくにも釣れたよ!

うまそうなクロメバルっす

クロメバルは1匹が貴重だ

エビエサの仕掛けは船宿オリジナル仕掛けがオススメ。サビキは5本バリが使いやすい

「信栄丸」で配られるエサは、淡水の生きエビ。ハリの軸に沿ってまっすぐに付けるのがコツだ

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・波崎「信栄丸」。
春告魚メバル。親潮の影響が色濃く出る波崎沖では、なんと水深40m以浅でジャンボクロメバルまじりで良型ウスメバルが鈴なりで釣れている。
「毎年、水温が低下する2月になると水深30〜40mの根周りで良型のオキメバル(ウスメバル)が釣れるようになります。今期はクロメバルの魚影はあまり濃くないですが、オキメバルは絶好調ですよ」とは、波崎「信栄丸」の寺井和彦船長。
釣り方はオモリ60号使用のサビキ釣り。「信栄丸」では、生きエビ(淡水)が配られるので、それを専用の空バリ仕掛けに付けてメバルを狙う。エサが生きエビなので、メバルはもちろん、ハナダイやアイナメ、マダイ、ウマヅラハギがよくまじるという。
「メバル釣りのコツは、仕掛けをあまり動かしすぎないことです。アタリがあったらそのままにして追い食いを期待してください。置き竿でよいですよ」と寺井船長が話すように、ズラズラズラリと多点掛けさせるには、1匹のメバルがヒットしたら、そのまま静かに待ち、誘うなら竿を上へゆっくりと聞き上げる程度でよい。
水深が浅いので、良型のメバルが掛かるとまるで青物がヒットしたかのようなシャープな引きでロッドをキュンキュンと曲げる。これがなんとも気持ちがいい。浅場で釣れば釣趣も倍増だ。
浅場のメバル釣り。アタリが出たらすぐに上げずに追い食い期待!

釣果のカギを握るのは、仕掛け選び! といいたいところだが、「信栄丸」では、生きエビエサが配られるので、空バリ5本仕掛けで釣ることとなる。
エビエサのため、さまざまな魚が釣れる。ウス&クロメバルはもちろん、アイナメ、ハナダイ、ウマヅラハギ、マダイなどがそれ。
生きエビエサは万能のため、十分コレだけでよいのだが、東北方面で主流のメバルサビキを使ってもよい。
このバケ付きのサビキにイカタンやサバタン、シラウオなどを付けて釣るのも一手。エビエサで十分釣れるので、釣り人の好みで使うとよいだろう。
エサ付けは適当はいけない。
まず、エビエサについて。船宿で配られるのは、モエビの一種。尾をハサミで切り、背に沿ってハリを刺す。このとき、エビがハリの軸に沿ってまっすぐになるように付けるのがコツ。曲がって付けるとエサが水中でクルクルと回ってしまい、ハリスヨレを発生させしかも食いが悪くなるという。
サビキなどに付けるイカタンやサバタンについても同様で、あまり大きすぎるものはタブー。身エサは細く、薄くが基本だ。メバルはエサを吸い込むので、吸い込みやすくしなくてはいけない。
アタリが出て1匹ヒットしたら、次は追い食いを期待しよう。メバルがヒットすると、そのメバルが暴れて、仕掛けを揺らす。それが誘いなり、周囲にいるメバルが次々に追い食いしてくる。
1匹でも魚がサビキに掛かっていれば確変確定。何も魚が掛かってなければ、1匹も釣れず……、とはよくあること。最初の1匹を掛けることがメバル釣りでは大事なことなのだ。
基本的には、追い食いさせるには、そのまま置き竿でよい。誘うなら、道糸を出して送りこむのではなく、竿をゆっくり上げるかリールをゆっくり巻いて上へ聞き上げる。
メバルはほとんどの場合、上を向いて泳いでいる。だから、メバルの上方にあるエサを追うのだ。
以上の記事は「つり丸」2015年3月1日号の掲載記事です。
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