ビジアジ仕掛け 大型が多いときはハリを大きくしよう!

タックルは、ビシ130号を使うので、それに見合ったものをそろえよう。
竿は1.5〜2m前後、オモリ負荷100号前後のビシアジ竿、軟調竿など。
最近は先調子よりも、胴まで曲がりこむ7対3などの軟らかめの竿が好まれている。
リールは中小型電動リールを。手巻きでできなくもないが、水深が深いのと、手返しを考えたら電動リールは必要だ。
ビシはアンドンタイプ、プラビシの130号。
もしどんなビシがいいかわからなかったら、船宿で借りるのをおすすめする。
中型テンビンに1.5㎜径前後のクッションゴムを20〜30㎝つけ、ハリは2〜3本バリが標準。
仕掛けは、ハリス2号、ムツ10号3本バリ、全長2mのものが標準仕掛けだ。
しかし、この日のようなサイズ、しかも大サバが多いとき、たびたび枝バリを切られた。
さらに、大型のアジをバラすシーンも多く見られた。こんなときは、ムツバリを11号とワンサイズアップし、ハリス3号2本バリ仕掛けにチェンジするのがおすすめだ。
トラブルも少なく、バラシも軽減できる。
また、「サバはあまり釣りたくない」という人は、ハリを金から銀に、装飾ビーズ系を外すといいだろう。
もっとも、このエリアで釣れるサバは型もよくおいしいため、逆に釣りたいという声も多く聞こえるぐらいだけど。
そして、投入の前にタモを準備しておこう。
30㎝を超えるアジは掛かりどころが悪い場合、口の周りのハリ穴はどんどん広がり、取り込み時に簡単にバレてしまう。
せっかく70mも我慢して巻いてきたのに、目の前でポチャンは悲しい。
1匹バラしてからでなく、最初からタモは準備しておこう。
25㎝前後の中型主体の場合は、タモを使うとかえって時間が掛かる場合もあるので、サイズを見て使い分けよう。
タナの取り直し これで釣果は決まる!
「タナは海底から2、3mです。この周辺を探ってみてください」
東京湾のビシアジはこのタナがほぼ鉄板と言える。
3mのタナの場合、基本はビシが海底についてから糸フケを取り、1m巻き上げコマセを振り、2mでコマセを振り、3mでセットする。
これでタナ周辺にイワシのミンチで濁りの幕を作り、その中に赤タンのついた仕掛けを漂わせるイメージだ。
これでしばらく待って食わなければ、再度ビシを海底に落とし、タナを取り直してやる。
最初と同じようにコマセをまき、タナにセットする。
ビシアジはこの2回目のタナを取り直したときに食うことが本当に多い。
3mのタナでやっていたときに、再度タナを取り直そうと、ビシを海底に着けたら、1mぐらいで着底しちゃった、なんてことがよくある。
これは潮の流れがあるため、自分が思っているタナよりも低い場所で釣っていたことになる。
こんな状態では仕掛けが正しいタナに届いていないことになる。
再度、タナを取り直したときによく食うのはこのためでもある。
潮の流れがあるときは、最初の着底後、一度すばやく2〜3m巻上げ、再度底を取り直し、ここから始めてみよう。
より正しいタナ取りができるようになる。
タナの取り直しは2回やって食わなければ回収して再投入しよう。
タナは2〜3mだが、その日によって高めのほうがいい、低めのほうがいい、などがあるので食いを見て調整しよう。
「ここ最近のここのアジは、少し待って釣るような感じだよ」と、この日開始早々に42㎝の大型をあげた常連さんは言う。
コマセを振ってすぐ食うこともあれば、置き竿にしてしばらくしてから食うこともある。
待ちの釣りのときはコマセの出を少なくして、タナの取り直しも3回はできるようにしてチャンスを待とう。
アタリがあった場合、アジのときは竿先がギュンギュンというより、少しフワフワしたような感じのことが多い。
アワセは必要ないが、軽く竿を持ち上げてしっかりハリ掛かりさせてやろう。
もし、釣れているアジが35㎝を超えているような場合は、すぐに巻き上げよう。
巻き上げ速度は中速より若干速めに。
30㎝未満が多い場合は、しばらく待って追い食いを待とう。
その場で少し様子を見て、1m上げて様子を見て、巻き上げよう。
大型のサバはアジと同じタナで食ってくる。
交互に釣れていると、どちらのアタリかわからなくなる。
アジがサバみたいなアタリになることが多いようだ。
「あっ、サバだ」と思って高速巻き上げしてきたら、海面を見てビックリ!40㎝近いアジだった、なんてことも多いので、「サバだな」と思っても普通にあげてきたほうが無難だ。
「五郎丸」は午前、午後で出船しているので都合のいい時間、または乗り継いでも一日船の料金なので、たっぷりと釣りをするのもおすすめ。
そろそろポカポカ陽気の釣りが楽しめる。
東京湾・鴨居沖〜久里浜沖のマアジ 大サバも混じって大満足!

海面までキュンキュンとよく引く

コマセはイワシのミンチ。ビシ130号使用

付けエサは赤タンだ

開始早々に出た40㎝オーバーの大アジ。色がよく、見るからにうまそうだ。
そして実際にさばいてみると、お腹の中は脂だらけ。激ウマだ!

70mダチのポイントではコマセが効きだすと大型が連発

水深は少しずつ浅くなっているという。
70mダチのアジが一番プロポーションが良かった

大型は掛かりどころを見て、タモ入れしよう。目の前でポチャンは悲しい

釣れるアジのほとんどが35㎝以上でみんな大満足

腹側が白く真珠のように光輝き、見るからに旨そうなアジだ

この日は、丸々とした35cm級がアベレージ!

40㎝オーバーの大サバもコンスタントに釣れた。
途中からアジなのかサバなのかわからなくなっちゃうほど、アジもよく引いた

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・鴨居大室港「五朗丸」
人間の世界で3月と言えば、気温も上がってきて太陽も力強くなり気持ちもウキウキしてくる季節だが、沖釣りの世界では水温が一年で最も低い時期になり、釣り物も少なくなって厳しい時期となる。
東京湾のビシアジもこの時期は一昔前は食わないため一時休止になることも珍しくなかったが、ここ最近は厳冬期でも好調な食いが続くことが多くなった。
「水温は12度ぐらいですが、よく食っていますよ。1月ごろと比べると釣れる水深も少しずつ浅くなっていますから、アジも上向いていますよ」と、鴨居大室港「五郎丸」の山口隆幸船長は言う。
この時期のビシアジってどんな魚が釣れるのかな?と思うだろうが、実際に乗船してみたらビックリ!
40㎝前後の大型がメインの釣りが展開されていたのだった。
「あくまで良型狙いでやっていますが、中型が多い日もあれば、この日のように大型ばかりという日もあります」
実際、3月初旬の釣果を見ていくと、良型が多いことがわかる。
たとえば釣果が10〜17匹だったとして、「あんまり釣れてないな」と思う人もいるかもしれないが、
写真のようなアジが15匹も釣れたら結構なものですよ。
さらに、大型のマサバもよくまじり、多い人は10匹以上釣っていた。
これを合わせたら半日でもかなりの釣果になることがおわかりだろう。
いずれも脂の乗りは最高だった。
「これから潮が濁ればもっと釣りやすくなりますよ。3月後半から水温も上がっていきますから楽しみです」
以上の記事は「つり丸」2015年4月1日号の掲載記事です。
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