当日のタックル&仕掛け オモリは150号 胴付き仕掛けを使う

すっかり春の人気ターゲッととして定着してきた外房・飯岡沖のホウボウ。
例年、2月から3月の早春に釣れ、長引くときは4月ぐらいまで狙えるターゲットだ。
この時期は群れが固まるのか、釣れ出すと連日数釣りが記録される。
トップは50匹を超えることも珍しくない。船によってはお客さんが満足して早揚がりすることもあるのだ。
また釣れるサイズが良型主体なのも嬉しい。
30㎝未満のサイズもまじるが、30〜40㎝の良型主体の釣果に恵まれることが多い。
ホウボウは食べてもとても美味しい魚。
刺身、煮物、焼き物など、どんな料理も美味しく、いい出汁も出る。
グルメ派の釣り人にもオススメなターゲットだ。
今年の飯岡沖は、2月に入るとテンヤマダイでホウボウがよくまじるようになり、2月中旬すぎには本格的にホウボウ乗合船をスタートさせる船宿が出てきた。
今回は飯岡港「隆正丸」を取材したが、当宿ではエサ釣り船のほかにホウボウ狙いのルアー船も出船している。
エサ釣り師だけでなく、ルアーマンにもオススメのターゲットなのだ。
飯岡沖のホウボウ釣りを体験したことのない人にとっては、なじみのない釣りだ。
どんなタックルや仕掛けを準備していいのかわからない人も多いだろう。
今回取材した「隆正丸」では、150号のオモリを使用する。
150号オモリに対応した7対3調子、長さは2〜2.5mぐらいの竿が扱いやすくオススメだ。
ほかの竿を流用するなら、ヤリイカなどに使う軟らかめのイカ竿、ビシアジ用、ライト泳がせ用、
3m前後の胴調子気味の青物用などがオススメだ。
リールはパワーのある小型電動リールがオススメ。
使用オモリが150号で、かつサイズのいいホウボウがダブル、トリプルと多点掛けで上がってくる。
リールにパワーがないと巻き上げることができないからだ。
道糸はPEラインの4〜5号。
必ず300mは巻いておこう。
「隆正丸」では、船を横流しにして狙う。
そのため、ポイントの水深が40m前後でも、船がどんどん流される状況で仕掛けを海底にキープするには糸を150m以上出すこともあるからだ。
狙う水深が浅いからといって、糸巻き量が少ないと釣りにならないので注意しよう。
「隆正丸」で用意している仕掛けは胴付き3本バリ。
ハリはムツバリ16号。
枝ス5号、20㎝前後。
幹糸は7号、仕掛け全長1.5m前後のバランスだ。
また、ハリにフラッシャーを結んだ仕掛けもある。
このほか、カレイ仕掛けなどをつないだテンビン式の仕掛けで狙う人もいる。
付けエサは、「隆正丸」ではサバの切り身を用意している。
これをチョン掛けや縫い刺しにする。
身肉が厚く付いている場合は、削ぎ取って薄くするといいだろう。
取材当日はイカのタンザクを持ち込んで釣っていたひともいた。
また、ワームなどを付けても釣れる。
いろいろなエサや疑似餌を試してみるのも楽しみ方のひとつだ。
また、「隆正丸」ではホウボウ狙いのルアー船も出している。
ジギングで狙ってみよう。
オモリが海底を引きずるタナをキープする!

ホウボウの釣り方はいたって簡単だ。
「置き竿にして、とにかくオモリは海底をひきずってください。
そしてアタったら、そのまま放置しておけば向こうアワセで掛かります」と
「隆正丸」の田村光二船長は教えてくれた。
とくに誘いが必要というわけでもなく、アワセのタイミングも難しいわけではない。
特別なテクニックは必要ないが、慣れない人が初めて挑戦したときにとまどうのがオモリを引きずることだ。
「隆正丸」では船を横流しにして狙う。
そのため船がどんどん流される状況では、オモリが着底してそのままにしていると、すぐにオモリが浮き上がってしまうのだ。
しかもポイントの海底は、ほとんど根掛かりしない砂地。
慣れないと、オモリが海底を引きずっているのか、オモリが浮き上がっているのかわかりにくいのだ。
そのため、オモリが海底にあると思っていても、実際には海底から浮き上がっていた状態で釣っていたなんてこともある。
自分だけアタリがないときは、とにかくオモリが浮き上がっていないか確認すること。
置き竿にしていて、オモリが海底にあるのか、浮き上がっているのか判別しづらいときは、手持ちでアタリを待つといいだろう。
「船がどんどん流されて、オモリがすぐに浮き上がってしまう状況では、
オモリが浮き上がらずに落ち着くところまで道糸を出してください。
水深は40m前後でも、糸を150mぐらい出してもかまいませんから」と田村船長。
アタったら追い食いを狙おう 向こうアワセで掛かる!巻き上げはドラグを効かせて

アタリは派手に竿先が揺れるので、すぐにわかるだろう。
アタッたらそのまま待っていれば向こうアワセで掛かる。
頃合いを見て巻き上げよう。
即座に大きなアワセはフッキングしづらいので注意しよう。
食いのいいときには追い食いも狙ってみよう。
1匹掛かったら、さらにそのまま待つ。
重量感が増したり、竿先の揺れがさらに大きくなったら追い食いした可能性が高い。
取材当日、永井名人はこの方法で、ダブル、トリプルを連発させた。
ホウボウが掛かって巻き上げる際は、リールのドラグは締め切らないこと。
良型が2匹、3匹と掛かったら重量感はかなりのものだ。
しかも船は横流しで、糸が斜めに海中に入る状況では抵抗もすごい。
無理に巻き上げると仕掛けが切れてしまうこともある。
ホウボウが暴れたときには、ドラグが滑るぐらいに調整しておくといいだろう。
外房・飯岡沖 ホウボウ釣行レポート 釣り方はカンタン、しかも美味しい!

大きく綺麗な胸ビレが特徴のホウボウ。食べても美味しい!

当日のポイントは水深40m前後。
横流しで狙うので、オモリを海底にキープしようとすると、水深以上にどんどん道糸を出す

仕掛けは胴付き3本バリ。オモリは150号

付けエサはサバの切り身。チョン掛けにする

ハリ数分のパーフェクトも珍しくない

多点掛けしたときの取り込みはワクワクする

群れのなかに仕掛けが入ると、船中のあちこちでアタる!

食いがいい時は追い食いも狙ってみよう

永井名人もこのとおり!

永井名人は竿頭!クーラーボックスいっぱいだ

ゲストで大アジがヒット!

良型のムシガレイもまじった

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・飯岡「隆正丸」
今年も春限定のターゲットであるホウボウが飯岡沖で釣れだした。
2月に入るとテンヤマダイでよくまじるようになり、2月中旬すぎに飯岡港「隆正丸」では本格的に乗合船をスタート。
30〜40㎝の良型主体に、コンスタントにトップ20匹台、30匹台を記録している。
「とにかくオモリを海底でひきずってください。
船を横流しにしますので、オモリが浮かないように道糸をどんどん出すことが重要です。
アタったら、そのまま待っていれば向こうアワセで掛かります」と話すのは「隆正丸」の田村光二船長。
ホウボウは食べてもとても美味しい魚。
刺身、煮物、焼き物など、どんな料理も美味しく、いい出汁も出る。
グルメな釣り人にもオススメなターゲットだ。
飯岡沖のホウボウは釣期が短いので、釣れているうちに早めに釣行しよう!
以上の記事は「つり丸」2016年4月1日号の掲載記事です。
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