ビギナーにもオススメ東京湾の人気者のカサゴ!竿はやや柔らかめをエサ付けは丁寧に

東京湾の元気者、カサゴ釣りが面白くなってきた。
春に開幕し夏場にかけてどんどん活性が上昇してゆく東京湾のカサゴ。
ゴールデンウイークあたりは、ちょうど元気が出てきたところで、これからはガツガツッと元気なアタリと引きで釣り人を楽しませてくれるはず。
カサゴは食べても美味しい魚。
荒い根の中に潜んでいる根魚だけに網でごっそり獲れることはなく、あまりスーパーなどでは見かけない。
たまに鮮魚店で見かけると驚くような高値だったりする。
そんなカサゴをたくさん釣って食べられるのは沖釣りファンの特権だ。
基本的に底ベタ狙いでアタリも明確、ビギナーにも比較的簡単に楽しめる釣りなので、GWは友達や家族などビギナー連れで楽しむにも超オススメ。
「今のところ水深20から30mぐらいを狙ってます。15㎝から25㎝前後主体にトップ20~30匹前後釣れていますよ。ビギナーの方も十分楽しめますよ」。こう話すのは「山下丸」山下克範船長。
ポイントは夏場に向かってどんどん浅くなってゆくが、まだやや深め。
といっても20m代中心なので、お子さんが手巻きリールでも十分楽しめる。
竿は「カサゴ竿」という専用竿はほぼ無いので、他の魚用の竿を流用することになる。
東京湾の小物竿だと、カワハギ用の先調子は硬すぎで、それならシロギス竿などを流用した方が良い。
カワハギのようにアタリを取って掛けアワせる釣りではなく、むしろしっかり食い込ませてハリ掛かりさせる「向こうアワセ」の釣り方なので、魚が食い込むとしなやかに曲がり込んでゆく穂先を持った竿がベストだ。
ライトロッドやゲームロッドの中には、柔軟な穂先としっかりした胴部分を併せ持ったものも多いので、それらのなかから2m前後の適当なものをチョイスするのがいいだろう。
リールは小型両軸リール。
根掛かり時にPEラインをつかんで引っ張ることが多いので、高切れを避けるために道糸は2号くらいがおすすめ。
オモリは25号を使用。
仕掛けはハリス2号幹3号、またはハリス3号幹4号くらいの、胴付き2本バリが基本。
久里浜沖は比較的根掛かりが少ないものの、それでもある程度の根掛かりは避けられないので、オモリ、仕掛けは多めに用意しておこう。
エサはサバのタンザクが配られる。
皮側からハリを刺せば、タンザクの端の中心にハリ先を刺しやすい。
ハリをきれいにサバタンに付けられれば、投入したときにクルクル回転してハリスが撚れることを防げる。
エサ付けは丁寧に行おう。
カサゴの釣り方・底ベタ狙いだけど、引きずらないように

釣り方は基本的に「底ベタ」狙い。
仕掛けを投入しオモリが着底したら糸フケを取り、ロッド操作でオモリが浮き上がらないようにし、道糸を弛ませずにテンションのかかった状態をキープしてやる。
そこでしばらくアタリを待って、アタリがなければ根掛かりを防ぐことと、仕掛けを移動させることをかね、ゆっくり50㎝から1m竿を上げ、ゆっくり下ろしてオモリを着底させる。
船は潮に押されて流れてゆくので、この動作で仕掛けがほかのポイントに入るのだ。
この動作をしないで、オモリが底を引きずってしまうと根掛かりが頻発するので要注意。
また、オモリを底に着けるとき、勢いよくドスンと落とすと、オモリがガチッと根掛かりしてしまうこともあるので、オモリはゆっくり置くように着底させてやる。
アタリがなければオモリを底に着けた状態で竿を上下に動かしエサを躍らせてアピールしてみてもいい。
ただし、動かしっぱなしはNG。
エサを動かしたあとは、しっかり止めることが大切。
また、オモリが持ち上がるほどの大きな誘いもNG。
カサゴはエサが止まったときに食ってくる。
向こうアワセでOK!根掛かりに気をつけよう!
アタリはコツコツとエサのはじっこをかじるような前アタリが出ることが多い。
だが、ここでアワせてもまずハリ掛かりしない。
そのままの位置で待つとグググッと引き込むような強い食い込みのアタリが出るのでそれを待ってから竿を起こして聞きアワせしてやる。
この前アタリから食い込みの判断が意外と難しく、けっこう派手に引き込んでからアワセても掛からないことも少なくない。
なかなか食い込まないとき、ハリ掛かりしないときは、「竿の操作で、少し道糸を送り込んでやるといいですよ。糸が緩んだとたんにグングンと食い込むこともあります」と山下船長。
周りの人に比べて自分だけなかなか食い込まないと感じるときは、使っている竿が硬めである場合が少なくない。
そんなときは、とくにこの送りこみが有効だ。
グングンッと食い込みのアタリが出たら、スーッと竿を立てながらリールを巻いて巻きアワせしてやる。
強くシャクルようなアワセは不要で、かえってスッポ抜けの原因になる。
竿を立てながらリールを巻いて魚の重みを感じたら、そのまま一定の速度で巻き上げよう。
根掛かりはある程度は仕方がないが、外せるものは外して仕掛けを回収しよう。
ゴリっと根掛かりを感じた場合はいきなり引っ張らず、静かにオモリを持ち上げてみる。
それでだダメなら一度糸を緩めて、もう一度持ち上げてみる。
それでもダメなら竿でギューッと引っ張っておいて、フッとテンションを緩めてみる。
これでコロッと外れるときもある。
どうしても外れないときは道糸を持って強く引っ張れば仕掛けが切れるか、外れる場合もある。
定番の唐揚げに刺身もウマイ!東京湾・久里浜沖 カサゴ釣行レポート

今のところポイントは久里浜沖中心。久里浜沖のポイントは比較的根掛かりも少なく釣りやすい

エサはサバのタンザク。
回転しないよう、エサの端の中心に皮側からハリを刺し通す

「山下丸」の仕掛けはセイゴバリ13号、ハリス2号の2本バリ仕掛け。オモリ25号

ビギナーにも簡単に釣れて、引きも小気味よく、食べてもおいしい、カサゴは手軽に楽しめるターゲット。GWにおすすめだ

カサゴは様々な料理でおいしく食べられる。
定番の唐揚げのほか、煮付けや刺身でも美味しい

船がいい場所に入ると、船中あちこちで同時ヒット!
このタイミングで連釣できれば、大型ゲットの確率も高くなる

25㎝オーバーの大型もまじる。
カサゴは姿造りも見事ですよ!

ググググッという元気な引きもカサゴ釣りの魅力。
ハリに乗らないスッポ抜けもけっこうあるが、それも楽しい

このところトップ20~30匹前後釣れておりお土産十分。これからさらに釣果アップしていくはず

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・久比里「山下丸」
ゴールデンウイークに子供たちや、ビギナーを釣れて釣りに行くなら、東京湾のカサゴがおすすめだ。
簡単に数釣りが楽しめるうえ、食べても美味しい! ワイワイ楽しむのに最適だ。
カサゴ乗合で出船中の久比里「山下丸」では、大中小まじりで、トップ20~30匹前後の日が多い。
「今シーズンもカサゴはまずますの食いですよ。もっと水温が上がって潮が濁ってきたら本番で、さらに数が出るようになりますよ」とは「山下丸」山下克範船長。
釣り方もカンタンなカサゴだが、根掛かりには注意。
オモリは底に着けながらも、底を引きずらないようにする。
そしてアタリがあっても早アワセはダメ。
グググッと強く引き込んでから竿を立てればOK。
唐揚げ、煮付け、刺身もウマイ。
たくさん釣って家族で料理を楽しもう!
以上の記事は「つり丸」2019年5月1日号の掲載記事です。
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