開幕好調!ムギイカの群れは濃い!オモリ100号がノーマル、オモリ40号枝ス3本がLT

新潟県中越沖の夏を告げる釣り物が夜ムギイカだ。
今期初出船日は、手探りながらも各船ムギイカオンリーでトップ70杯前後、翌日は100杯越えをたたきだしている。
昨年不調だっただけに、今シーズンは7月いっぱい釣れ続くことが期待される。
ポイントは寺泊沖水深160m前後。
寺泊の遊漁船では、18時30分前後に出船、24時ごろ帰港というスケジュールが基本だ。
釣り方は大きくわけて2通りある。
オモリ100号使用でプラヅノ、浮きスッテミックスブランコ仕掛け使用がノーマル。
オモリ40号、プラヅノ、浮きスッテの総計が3本の直ブラ仕掛けがライト。
今回乗船した寺泊港「なかくに丸」では、後者のライト釣法をススメており、
現地では地元の釣り具ショップ「トミー」発信で、人気の釣り方となっている。
子供やビギナーもカンタンに入門でき、数釣れる釣り方とあって、さらに人気が出ることは必至。
ここでは、ライト釣法を中心に解説したい。
“ライトスルメ”のタックルとは!?
使用オモリが40号でさらに、仕掛けのツノ&スッテの総数が3本であるので、当然、タックルもLTでオーケー。
ただし、なんでもよいというわけではない。
ロッドは胴調子よりも先調子よりのものがベター。
具体的には8対2〜7対3調子のLT用、バスロッドやベイジギング、スロージギング用でもオーケー。
メタルスッテ専用やタイラバ、テンヤ用でも流用できる。
リールは、フォール中のアタリをとることが多いため、ベイトタイプがベスト。
小型電動、または小型両軸で、できれば水深が表示されるカウンター付きのものがよい。
道糸はPE1〜2号。タナが浅いので150mあれば十分。
仕掛けは、幹糸5号。捨て糸、枝間、リーダーともに70㎝が基本。
使用するツノやスッテの総数は3本まで。種類は好みでよい。
11〜14㎝プラヅノ、2〜4号浮きスッテ、2号前後餌木などを直ブラ式で使用する。
道糸とリーダーの接続部にブルーの小型水中ライトを装着すれば、仕掛けは完成だ。

オモリは40号。棒状で抵抗が少ないものがベスト
水中ライトも必携。ブルーが流行りだ
船はパラアンカーの流し釣り 水深50m以浅を探る

現場ではパラシュートアンカーをおろしての流し釣りとなる。
底までの水深は100m以上あるが、夜は集魚灯の効果により、船の周りにイカが集まってくる。
「なかくに丸」では、水深50mより下に仕掛けを下ろさないのがルールだ。
スルメイカの習性として、タナが一定しないことがあげられる。
つまり、タナが決まってないのだ。
だから、釣り人はアタリダナを探し当てなくてはいけない。
LTなので操作が楽といっても、毎回50mまで落として海面近くまでシャクリあげていたのでは、疲れてしまう。
そんなことはせず、〝フォールで乗せる〟を念頭に入れてタナ探りをするのが基本だ。
この釣りに詳しい寺泊港内の釣り具ショップ「トミー」の田巻太郎さんに聞くと、
「まずは、サミングでストップ&ゴーを繰り返しながら、仕掛けを下ろしてください。表層からです」
どれくらいのタイミングでサミングするかというと、
「幹間が70㎝ですから、1mおきにストップを1〜2秒入れるとよいでしょう。
親指でおさえてとめる感覚ですかね。広く探りたいときは、1回のフォールを2〜3mにしてもよいです」
イカが乗るとフォールが止められる、そこが乗りダナ。乗せそこねたら、その付近をシャクリ上げの誘いをして上へ上へ探るとよい。
「フォールがとめられたら乗ってます。シャクリアワセはいりません。
すばやくリールを巻いて巻きアワセしてください。
その後、一定スピードで巻き上げていると、追い乗りしてきますよ」とのこと。
このように基本は〝フォール〟。そのためのブランコ仕掛けなのだ。
もちろん、巻き上げでシャクリながら乗せてもよい。
しかし、タナを探るときは効率が悪いので、乗りダナがある程度確定してから、誘い上げで乗せるようにしよう。

20時以降から勝負。沖揚がり寸前まで諦めないように!
この釣りは夜釣りのため、現場到着後、すぐにはなかなかイカが乗らないことが多い。
たいていの場合、電気の集魚効果が出始めるのは20時以降だ。
潮の流れにもよるが、イカの活性があがると、水深20m以浅で乗るようになる。
そうなると、手返しが早くなり数を釣ることが容易になる。
こんなときは決して、タナを下げないようにしよう。
イカ釣りも誰かが深いタナを探ってしまうと、イカの群れは沈んでしまう傾向があるので注意したい。
数をさらに伸ばしたいなら、沖揚がり寸前までがんばって釣ってみよう。
電気の効果は後半になればなるほど強まる。
オモリ40号ライトに狙って、お手軽イカ釣り!新潟中越・寺泊沖 夜ムギイカ釣行レポート

初夏の夜の寺泊港はにぎやか。週末はどの船も満船必至。早めの予約がオススメ

交換可能な仕掛けには、さなざななスッテやツノ、水中ライト(ブルー)が有効だ。
ルアー感覚でいろいろなものを試してみよう

LTはスピニングでもオーケー。人数が少ないときはメタルスッテも可能

燕市の田巻さんと亜珠ちゃん(10歳)は親子で乗船。初夏の夜釣りを満喫中

亜珠ちゃんは、初挑戦でこの通り。LTで誰でも簡単に釣ることができる

ライトタックルならシャクリも誘いも楽々!
そして、繊細なアタリ、触りも感じ取ることが可能だ

多点掛けもカンタン!
手返し早くすれば、数釣りできる!!

「トミー」の田巻さんはこの釣法のパイオニア。
分からないことがあれば、お店で気軽に聞いてみよう!

直ブラ仕掛けでノーマルタックルも。
パターンにはまれば、すさまじい釣果を出すこともできる

食べても美味しい!ムギイカをゲットだ!

乗りが渋いときでも名人クラスは軽く70杯以上キャッチ
100杯超えもめずらしくない。

今回、取材にご協力いただいたのは、新潟・寺泊港「第1・第5なかくに丸」
新潟県寺泊沖の夏の風物詩である夜ムギイカが開幕した。
釣り場は、寺泊沖水深160m前後。
夜釣りのため、乗りダナは水深50m以浅であるのが特徴だ。
そのため、手返しよく釣れば、誰にでも数釣りが可能。
そして、この海域で近年定着しつつあるのが、“ライトスルメ”だ。
読んで字のごとく、ライトタックルでムギイカやスルメイカを釣ろう、というもの。
ざっと、タックルを説明すると、道糸は1〜2号、小型両軸リールと
オモリ負荷40号前後の先調子もしくは8対2、7対3調子のショートロッドの組み合わせに、
浮きスッテもしくはプラヅノの総計3本の直ブラ仕掛け、オモリ40号で狙うというもの。
ツノ数少なく誰にでも扱いやすいうえに、使用オモリが40号と軽いので手持ち竿で誘い続けてもあまり疲れない。
そして、よく釣れる!
釣り初めてのビギナーから子供まで誰にでもお手軽に釣りができるという、釣り方だ。
「うちはライト釣法は大歓迎です。今期は昨年より群れが濃いので期待できますよ」とは、
夜ムギイカ釣りの名人でもある「なかくに丸」の中川光男船長。
この釣りは、タナをどう効率よく探り当てるかで釣果が大きく左右される。
そのため、“探り”がかなり重要な要素。
フォールで探って、シャクリで掛ける!
これを念頭においておくのが数を乗せるキモである。
ハイシーズンともなれば、一束越えも夢ではない。
さらに、昼間は落水沖で例年どおり、マダイが乗っ込み中。
特徴は、数よりもサイズ。
5㎏オーバーがドンっとヒットするのが魅力だ。
昼も夜も贅沢に楽しめる寺泊沖。
初夏の日本海を120%満喫しよう。
以上の記事は「つり丸」2017年7月1日号の掲載記事です。
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