夏の浅ダナではルアーのような釣り方
タチウオ釣りが大好きだという永井名人。
シーズンになると何度も釣行に出かけるが、以前に比べると釣り方がかなり変わってきているという。
「タチウオの釣り方はだいぶ変わってきているよね! 以前はアタったら誘うのを止めて、食い込むまで待っていた。しかし、その釣り方では食い込まないことが多かった。そこで食い込まないときは、食い込ませるために聞き上げることをしていた。それがさらに発展して、アタっても誘い続けるという釣り方が最近の主流になってきたね」と話す永井名人。
永井名人の釣り方は、金沢漁港「忠彦丸」の釣り方が柱となっている。
付けエサをルアーのように動かして食わせ、アタっても誘い続けて引っ掛ける近年流行のスタイルだ。
とくに夏場のタナが浅い時期は、この釣り方が主流となっている。
「『忠彦丸』の安田船長のレクチャーはとても参考になる。毎年、シーズンの初めには『忠彦丸』に来て、釣り方を忘れていないか確認するんだ!」と永井名人。
永井名人のタックルセレクトは竿は硬め、リールは電動!

「もう歳だからね…。一日中竿をシャクって誘うのは体力的にきつい。
だから、小さな動作で確実に仕掛けが動くように、最近は硬めの竿を好んで使うようにしている。
竿が軟らかいと大きく力強くシャクらないと、仕掛けが思うように動かないでしょ」と話す永井名人。
今回の「忠彦丸」の取材で永井名人が使用したロッドは、シマノ「リアランサー タチウオMH195」。8対2の先調子ロッドだ。
「リールは小型電動。タチウオ釣りではいきなりタナが深くなることも珍しくない。最初は上から20〜30mのタナだったのが、しばらくやっていると60〜80mや100m前後の指示ダナになることがあるからね。だから、急に深いタナでも楽に対応できるように電動リールを使うことが多いよ」と永井名人。
今回の取材では、シマノ「フォースマスター300」を使っていた。これに道糸としてPEラインの2号を巻いていた。
仕掛けはシンプルに! エサ付けはていねいに

「浅ダナでは、シンプルな1本バリ仕掛けを使うようにしている」という永井名人。
ハリスはフロロカーボン4〜5号、1.5m前後。ハリはタチウオバリの1〜2号。
「アタリが遠いときは、ハリスを1.2〜1.3mぐらいに短くするときもある。エサの動きをよくして、アワセが効くように」
そして最近一番気をつかっているのがエサ付けだという。
「『忠彦丸』の安田船長も注意したけれど、エサ付けがダメだとアタリが減るし、アタっても掛かりが悪くなるよ!」
永井名人が最近おこなっているエサ付け法は上のイラストのとおり。安田船長に教わった方法だ!
なかなか掛からないときほど小刻みにシャープにシャクる

永井名人の釣り方の基本は、イラストの右側で示したとおり。
指示ダナの間を付けエサが鋭く動くようにシャープにシャクって誘い、アタっても掛かるまで誘い続けるというもの。
シャクリのスピード、誘いと誘いの間をいろいろ変えて試す。
「アタってもなかなか掛からないときは、小刻みに、よりシャープにシャクっていったほうが掛かる感じがするね。また ハリスの長さを少し詰めるといい場合もある。ただ海面まで誘っても掛からないときは、もうお手上げだよ」と永井名人。
また、アタるタナが決まっている状況のときは、指示ダナの下限まで仕掛けを落とさず、
アタリダナで止めて誘い上げていくという永井名人。動作を最小限にして、効率よく釣っていく作戦だ。
夏パターンに突入した東京湾のタチウオを迎撃! 釣果レポート

この日の指示ダナは海面下15〜40mぐらい

タチウオ釣りはエサ付けが大事! きちんと付けないと、不自然に動き、掛かりも悪くなる

当日は第二海堡沖で船団ができた!

今や周年狙えるターゲットとなりつつある東京湾のタチウオ

当日は指3〜4本クラスが多かった

浅ダナではLTで狙え、エサ釣りではタチウオとのかけひきが存分に楽しめる

付けエサが鋭く動くようにシャープにシャクる!

永井名人は開始から好調に食わせた!

「タチウオ釣りはおもしろいね!」と永井名人

LTで狙うから、引き味も最高!

取材日は全員タチウオゲット!

仕掛けからエサ付け、釣り方など、出船前にレクチャーしてくれる忠彦丸

急にタナが深くなっても対応できるように、リールは小型電動を使おう

良型タチウオゲットで笑顔が出た!

今年初のタチウオ釣りだった永井名人は13本!

当日の竿頭は22本だった!

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・金沢漁港「忠彦丸」
金沢漁港「忠彦丸」では大貫沖〜第二海堡沖の浅ダナで釣れ出すと、のきなみトップ20本以上を記録するようになり、
タチウオファンが待ち望む夏パターンに突入した。
「シャクっても不自然な動きをせず、ズレないようにエサ付けしてください。誘いはエサが鋭く動くように、シャープにシャクってください。アタリがあっても、そのまま誘い続けてください。口に入ったハリを引っ掛けるイメージで、よりシャープに誘い続けるのがコツです」とは「忠彦丸」の安田剛船長。
テクニカルだが、とにかくおもしろいのが夏パターンのタチウオだ!
以上の記事は「つり丸」2017年7月15日号の掲載記事です。
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