リールはノーマルギア ラインはPE1号

東京湾のタチウオジギングで使用するロッドは、現在では各社からタチウオジギング専用として多数のモデルが発売されているので、その中からお気に入りのもを選べば間違いない。
リールは、「こなや丸」の進藤通孝船長は、フォールのアタリが取りやすい小型両軸で、ノーマルギア(ローギア)タイプをすすめている。その理由は、タチウオには青物のように速いアクションは必要ないから。もし、ハイギアやそれ以上の高速ギアモデルを使っているのであれば、巻き速度を遅めにすることで対応可能だ。
ラインは、「こなや丸」ではPE1号で可能な限り統一してもらっている、とのこと。0.8号でもよいのだが、
「タチウオ以外の魚がヒットして来たときに、細いと切れてしまうんです」と言う。それ以外の魚とは、サワラだ。
ラインの長さについては、夏タチシーズンは100m巻いてあれば事足りるが、高切れしてしまった場合や、
秋から冬にかけての深場も楽しむことを考えると、200mは巻いておきたい。
タックルで重要なのがフック。バーブレスなのはもちろんだが、フロントフックのアシスト部分がチューブで覆ったものを「こなや丸」では推奨している。これは、オマツリした際に他のアングラーの道糸を傷つけないため。タチウオジギングではオマツリは多い。みんなで楽しく一日を過ごすためにも、ぜひ推奨フックを使うようにしたい。このフックは船宿でも販売しているので、持っていない人は受付のときに購入可能だ。
タナが浅くても ジグは120gがメイン
夏タチシーズンはタナが浅いことが多いので、メタルジグは80〜100gといった軽めのものでもよさそうだが、
「120gをメインに、150gがあればだいたい大丈夫でしょう」と進藤船長。軽いジグはフォールスピードが遅いため、フォール中の掛かりが悪いのだ。ただ、食いが渋いときは軽いジグのほうがよいこともあるので、持参しておくとよいだろう。
ジグの形状については、センターバランスをメインに、その幅広タイプや細身タイプなど各種。
さらに、リアヘビーのフォールの速いタイプがあればよい。カラーは赤金、ピンク系、パープル系は必須だ。
ジグのカラーよりも巻き速度!

釣り方については、まずは進藤船長が指示するタナをしっかりと守って攻めることが重要。詳細はイラストで紹介しているので、ぜひ参考にしていただきたい。
タナ以外で重要なのは、リールの巻き速度。
「夏タチは冬とは違って、速く巻いてどんどん上へと誘ってくることが重要です。したがって、ジグのカラーを気にするよりも、ロッドアクションよりも、巻きの速さだけを気にするようにしてください。活性が上がれば、フォールのアタリが多くなります」と進藤船長。
実際、取材当日にじっくりと観察してみたところ、ジグのヒットカラーはバラバラ。
しかし、ただ巻きの速度が合っている人は連続ヒット。シャクったり、速度が合っていない人はサッパリだった。
ただ巻きのアタる速さをいかに早く見つけるか。勝負の分かれ目が、ココにある!
攻略のカギは“巻きの速度”と “タナ”を探ること! 東京湾タチウオジギング釣果レポート

夏のシーズンはタナが浅いので、子供や女性も手軽に楽しめるのが魅力だ

船長オススメのジグは、「ベイス」と「アサルト」(クルー)。フロントフックはチューブを被せたタイプを使おう

アベレージは指3〜3.5本。これから迎えるベストシーズンは、水面付近でのワームゲームもおもしろい

今期は110cmオーバーが日に船中5〜6本出ることも珍しくないという。ぜひチャレンジを!

進藤船長が適時タナや釣り方をアナウンスしてくれるので、それをしっかりと守ればちゃんと釣れます!

夏タチはタナが浅いので、より手軽だ

デカイ! と思ったら、魚を暴れさせないように、水面下で泳がせておく。船長がネットやギャフで取り込んでくれる

「今年は大型が多いです」と「こなや丸」の進藤道孝船長。その言葉通り、
小学5年生の熊谷君は指4本オーバーのナイスサイズをキャッチ!

熊谷君のお父さんは船中最大の118cmをキャッチ! メーターオーバーが狙えるチャンスだ!

タチウオは水面から出すと激しく暴れる。暴れればその分だけバラシが多くなる。当日も水面バラシが目立った。
これは本当にもったいないですよ…

ヒットパターンをつかんで次々とタチウオをヒットさせていく熊谷君はこの日の竿頭!

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・長浦港「こなや丸」
取材日は、小学5年生の熊谷君が大ブレイク! 当日のヒットパターンはただ巻き(ロッドでアクションはつけずにリールをただ巻くだけの誘い)だったのだが、熊谷君の巻きスピードが大はまり。指4本以上はある大型を含め、見事竿頭となったのだった。
「同じタックル、同じライン、同じジグを使い、同じようにアクションさせても、同じようには釣れません。できるだけみなさんに釣って欲しいのでアドバイスなどはするのですが、それでもみんなが同じように釣れないのがタチウオゲームの面白いところ。最盛期は例年7月後半頃で、今後は数も期待でき、しかも今期はサイズもいいので、ぜひチャレンジしてください」とは、このタチウオジギングをはじめ、東京湾のルアーゲームのパイオニア的存在である長浦港「こなや丸」の進藤通孝船長。
今期は110㎝オーバーが一日に船中5〜6本出ることも珍しくないとのこと。この夏は、タチウオジギングで熱くなろう!
以上の記事は「つり丸」2017年7月15日号の掲載記事です。
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