東北遠征釣行で秋田「脂噴きメバル」


「ゾロゾロ」だけじゃない魅力あり!飛島脂噴きメバル
6月22日はTEAM OK
AMOTO東北メンバーと旧知の秋田県平沢港「飛龍」を仕立て、
恒例の「勝手に命名・飛島脂噴きメバル」こと極上美味のオキ(ウス)メバル狙い。
4日前の山形沖地震で中止も懸念されたが、佐藤登咲船長からGOサイン。
今回筆者は19日の青森県風合瀬を皮切りに20日岩手県小本、中一日でこの日と4日で東北3県移動の3釣行。
ハードスケジュールに体力、気力共ギブアップ寸前!?
だが、メンバーや佐藤船長、「脂噴きメバル」との再会に期す想いが連戦の疲れを上回る。
総勢11名で6時前にスタート。良型ぞろいの深み(と言っても120m程度だが)は
早朝「ホッケ多く釣りにならず」の情報を受け、まずは100m以浅から。
ここ数年のマイブームは藤井商会「フジッシャーオキメバル仕掛」にニッコー化成の「マイクロイカタン1.8inch」を
筆頭とした疑似餌のみを配す「オール疑似餌」スタイル(船長指示で「コマセ」のみ併用)。
ウスメバル釣りと言えば「満艦飾」に代表される数釣りの魅力ばかりが取り沙汰されるが、
飛島沖のウスメバルは首の付け根がグッと盛り上がった幅広肉厚のグラマラスボディが主体。
釣り上げた際に腹腔内に蓄えた脂肪塊を噴き出す程に脂が乗った「レェェェェベルが違うんだよ!!」の極上美味魚。
そんな貴重な1匹の価値をさらに高めるべく、セレクトするのが「よりアタリの楽しめるロッド」であり
「オール疑似餌」の次世代深海釣り=「TERUスタイル」なのだ。
地震の影響? 食いは 渋いが多点掛けも連発!
浅場の釣りは20㎝前後の小型メインに30㎝超の良型まじりが基本だが、
未だ地震の影響が残っているのか、色濃い反応に反して食いは渋い。
小振り主体&散発の状況に船内の空気は重く、船長も苦笑い。
やや深みにポイントを移した8時、着底直後から船内各所で派手に叩かれる竿先に「やっと来た!」と笑顔が広がる。
左舷では15本バリがほぼ満杯、右舷でも10匹近くが連なり、一気にヒートアップ。ハリ数10本、
オール疑似餌の筆者にも良型まじりで9匹が連なる「納得の一流し」。
7~8投も順調ながら、サイズはやや物足りない。
9時。佐藤船長は「ホッケ地獄かもしれませんが…」と前置きし「白瀬」の120mダチへ。
ホッケ対策として水中灯を外し、仕切り直しの第一投。
着底直後に派手なアタリを捉えた隣席の石川氏だが「ホッケだなぁ」と渋い顔。
30㎝程のホッケ満艦飾に「面倒がらずにランプを外せばよかったな」と頭を掻く。
筆者は30㎝超の良型ウスメバル4匹に同級のマゾイ。
この一投だけで自宅では食べ切れない!?以降もホッケのチョッカイは続くが「地獄」には至らず。
流し毎に誰かしら「画」になる状況も、昼近くには「拾い釣り」の様相に。
ソイやマダラも! 大満足の東北遠征
12時半、船中土産は充分確保と判断し、当初より予定の「マゾイ」に転向を依頼する。
「ソイ場」へのアプローチは「メバルはいないので5~6本バリでOK」と佐藤船長。
専用仕掛けに交換、メバル仕掛け流用の2組に分かれ、エサも各自様々。
筆者はここでも「フジッシャーソイ仕掛」に「ダッピーホタルイカ」、
下バリのみ「激臭匂い玉7φ」オキアミレッドのスダレ掛けの「オール疑似餌」。
1投目の着底直後、左隣の桜井氏のロッドを派手(過ぎる!?)アタリが立て続けに2発。
早めに巻き始めるが底を切れない。根に入られたか、望外の大アラヒットかと周囲がざわめく。
何とか引き剥がして巻きに掛ると終始派手な抵抗に「マダラじゃない?」と釣り手も周囲も若干トーンダウン!?
現れたのは予想通りのマダラW。大きい方は4㎏近く「メバル仕掛けって強いものですね」と感心する桜井氏。
左舷の佐藤氏も3㎏級をタモ取り、続く流しは筆者が匂い玉スダレ、
石川氏がホタルイカで共に3㎏超とマダラオンリー。
「マゾイはお産(卵胎生)で浅みに上がり、まだ戻ってない様です」と苦笑する佐藤船長。
ラスト2投はメバル場に戻るが単発主体。
「遊び心」で下バリにルミカ「プニイカ」を配した石川直子さんが良型を連釣、
遠路遥々埼玉県から参加の桜井氏が良型メバルとマゾイで有終の美。
オール疑似餌で極上「脂噴きメバル」を手にしたこの日、
帰港時大雨に見舞われた事以外は「大いに満足」な東北ツアーの締め括りと相成った。
絶品の味!男鹿半島から飛島沖のオキメバル。秋田遠征釣行記!

オキメバルは良型連発!多点掛けも多い!この味を知っているひとには最高のお土産だ

ソイをまじえて6点掛けも!

マダラもまじった

筆者のタックルは
「アルファタックル ディープインパクト カイザーT(プロト)」と「ミヤエポック コマンドAC‐3JPC]

関東でも釣れるオキメバル(ウスメバル)だが、ここ男鹿半島~飛島沖のものは脂の乗りが良く、
一味も二味も違う。遠征してでも食べたくなるのだ!

ハリ数パーフェクトも難しくない

今回、取材にご協力いただいたのは、秋田・平沢港「飛龍」
秋田と山形の県境近く、鳥海山の麓に位置する秋田県平沢港。
ここでオキメバル釣りを大看板に掲げる船宿「飛龍」の佐藤登咲船長は男鹿半島~飛島の沖に
3000以上のポイントを有す、人呼んで「オキメバル釣りの神様」だ。
16年前、筆者が釣行を決めた際、「仕事がらみとは言え秋田までオキメバルとは、
どれだけ物好きなんだ」と笑った仲間達。持ち帰った魚を口にした途端に掌を返し、翌年ツアーに名を連ねる。
まだ日本海のウスメバルが関東のそれとは「レェェェェェベルが違う」代物だと
関東の釣り人に認知されていなかった頃。鳥海山を、飛島を目にする度に思い出す、懐かしい笑い話だ。
3年前の秋田県コマセ解禁、メバル用ソフトワーム登場とこの釣りを囲む状況は微妙に変化しても、
釣り上げた際に口から脂肪塊を噴き出す「勝手に命名・飛島脂噴きメバル」の極上美味が色褪せることは微塵もない。
今年2度目の「飛龍詣で」は地震の影響もあり「絶好調」には遠い状況。
それでもシッカリ形にしてくれた「オキメバルの神様」と仲間たち、豊穣の日本海に感謝しつつ、再訪を約す。
「飛龍」のウスメバル釣期は10月まで。この夏、極上美味を体感してみては如何か。
以上の記事は「つり丸」2019年8月1日号の掲載記事です。
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