夜光のパターンでアタリの出方は異なる!


ポイントは港を出てスグ。水深は50〜60m前後を狙ったが、タナは30〜40mだ
沼津沖の夜タチウオゲームが絶好調で開幕した。
ルアーもエサも連日トップ30本以上なのだ。
しかも、今期はサイズもいいのが特徴で、7月上旬の取材でも指4本クラスが一人数本キャッチされ、
指3.5〜3本が大半。取材では出なかったが、1㎏オーバーのドラゴンも上がっている。
逆に指2本のシラガなどと呼ばれる小型リリースサイズはごくわずかだった。
つまり、トップ30本以上といってもキーパーサイズが少ないのではなく、ほとんどがキーパーであるということ。
指2本クラスが30本とは訳が違うのだ。
そこでここでは、お客さんがいないときにはタチウオの漁も行うという沼津静浦港「幸松丸」の松坂孝憲船長に、
タックルやジグなど沼津沖のタチウオゲームについて、より釣果をアップさせる秘訣を聞いた。
まずはタックルだ。
ロッドは、タチウオジギング用またはスローピッチジャークジギング用など。
いずれもベイトタイプがオススメだ。
というのも、「活性が高ければフォールでバンバンアタります」と松坂船長。
ベイトはそのアタリがあったらすぐさまアワセの態勢に入れるからだ。
ラインはPE0.8〜1号が一般的。なかには0.6号といった細いラインを使うアングラーもいるかもしれないが、
夜の船上はライントラブルがあった際に結び直すのは結構面倒なので、あまり細い糸はオススメしない。
しかも沼津沖はタナが30〜40m程度であり、潮もそんなに速くない。細いラインのメリットがあまりないのだ。
また、ライン関係で重要なのが「ワイヤーはNGです」と松坂船長。
「ワイヤーを使うと極端に食いが落ちます。ラインカットが気になるのでしたら、
太めの先糸もしくは10〜12号の太めのリーダーを使ってください」という。先糸は50 Lb程度を30㎝ほど繋げばOKだ。
メタルジグについては、
「ウエイトは60〜80gがメインです。極端に潮が速くなることも稀にあるので、120gぐらいまであればいいでしょう」
ジグカラーについては、
「これも日によって様々なですので、いろんなカラーを用意しておいたほうがいいと思います」と松坂船長。
ちなみに取材日は、潮が濁っていたということもありグロー(夜光)が入ったジグへのアタリが顕著に多かった。
「グローについても、スポットで入っているもの、ゼブラ、片面、全体が光るものとあります。
これだけでもアタリの出方が違いますので、入り方の違うタイプを揃えられたらベストでしょうね」
百均に行けば夜光シールが売られている。即席夜光ジグが作れるのだ。
これはかなりの便利アイテムなので、持っていてソンはない。しかも税込108円だ!

活性が高ければフォールばかりにヒットすることも。
タックルはフォールのアタリを取りやすいベイトが有利だ

この日圧倒的なヒットを誇ったディープライナーの「スパイV」。
できればいろんな形状とカラーのジグを用意したい
ジグアクションも色々 パターンを探ってみよう!

次は釣り方だ。
「これもジグのカラーと一緒で、その日そのときによって違います。
まずは色々試してみることが大切です」と松坂船長。
ちなみに取材日は、強めのシャクリでまずはジグの存在をアピールし、
横向きフォールで食わせる、というものにヒットが集中。
このとき、リールのハンドルはほとんど巻かない。巻けばレンジが変わってしまうからだ。
その位置でアタリがなければ、異なるレンジを探る、というわけである。
「もちろん、普通のワンピッチがよくアタることもあります。周囲をよく観察してみるのもいいと思いますよ。
魚探、つまり船の下はタチウオだらけです。それでも食わせる人と食わせられない人が出ます。
ルアーもエサもほんのちょっとしたことで違いが出ます。それがこの釣りの面白いところですね!」
長ければ年末頃まで楽しめる駿河湾・沼津沖の夜タチウオ。ぜひチャレンジしていただきたい。
駿河湾・沼津沖タチウオ ナイトゲーム絶好調!釣行レポート

暗闇のなか、船中あちこちで銀刀が次々と舞う!

指4本サイズの良型が多数ヒット。この日は出なかったが、連日1㎏オーバーもヒット中だ!

ひとたびパターンにハマれば連続ヒットも。
逆に合わなければ一人さっぱり…ということもあるのがタチウオゲームのおもしろさだ

潮が濁っている影響もあってか、グローが入ったジグにアタリが集中した

指3本半〜4本の良型に
指3本クラスがまじってトップ30本前後と好調だ

ジグにまとわりつくようにして追って来ることもあるので、スレ掛かりも多い

ジグでは良型カマスもヒット

このあたりでジンドウイカと呼ばれるマルイカもジグにヒットした

エサでも良型が多数ヒット!
エサはサンマの切り身を使用

パイプの色やタコベイトの有無やその位置などによって
食いは大きく変わる。エサ釣りもかなり奥が深い

昼は蒸し暑いが、夜はとくに風があると涼しいこともある。
羽織るものが一枚あると安心だ

ゲーム性が高く、釣って楽しく食べて美味しい沼津沖のタチウオ。
ぜひチャレンジしてみよう!

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・沼津静浦港「幸松丸」
駿河湾・沼津沖の夜タチウオが例年よりも早く、しかも絶好調で開幕!
「例年この時期はまだ夜のマルイカをやっているですが、今年はもう漁師がかなり獲っていて、
それで試しに出てみたらそれが絶好調でした。サイズは指4本が結構まじって、1㎏オーバーも出ています。
数も連日トップ30本以上、日によっては50本以上となっています」と話すのは、
沼津静浦港「幸松丸」の松坂孝憲船長だ。
それを受け、早速出かけたのが7月上旬。場所取りのため、まだ明るい時間帯に港を離れる。
ポイントまではものの5分だ。
「二日前は明るい時間帯でも食ったんですが、前日は19時頃からポツポツとアタり始めました」
アンカーを入れ、準備ができた人から釣り始める。だが、この日はなかなかアタリがない。
そして周囲が暗くなってきた19時過ぎ、エサで最初の一本が取り込まれると、
その後は船中あちこちで竿が曲がる。
ジギングアングラーはいきなり指4本サイズを連発!
その後は22時半の終了まで釣れ続け、エサのトップ41本、ルアーは30本と上々の釣果となった。
松坂船長によると、開幕当初ほどいいサイズがまじる傾向にあるという。さあ、沼津へ急げ!!
以上の記事は「つり丸」2019年8月1日号の掲載記事です。
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