真夏のシーズン開幕で数より型の展開 テクを駆使して掛ければ大型!が楽しい
毎年8月1日に解禁となる剣崎沖のカワハギ。
群れが固まる季節ではないので数はそれほどでもないが、
浅場で掛かる大型カワハギの引き味はサイコー。
水面で横っ走りして「おっとっと!」となることもしばしばだ。
今季のカワハギ模様はいかに?
と半年ぶりにカワハギ道具を引っ張り出し、
8月7日に久比里の「山下丸」へと向かった。
食いはポツポツ 我慢の展開


オモリ25号使用。群れが固まっていないので魚を寄せる集魚グッズも有効
平作川を下り海に出てスパンカを張ると、
船は一路剣崎沖へ。
20分ほど走った剣崎灯台沖で釣り開始となる。
開始早々左舷トモで17㎝級とやや小型ながら
本命が上がる。
このところ数的には厳しいと聞いていたので、
おっ今日はイケるか?と思われたが、この後はしばらく沈黙。
と言ってもベラなどゲストの活性は高く、
エサもよく取られていたから沈黙というのは正しくないか…。
30分ほどして場所移動。やや北上して間口沖あたりを狙う。
ここでは左右のトモで25㎝、27・5㎝と大型が連発した。
この日は南風で9時過ぎが満潮。
まだ上げ潮が残りトモ有利な展開のようだ。
その後も船長は浅場から深場(といっても30mくらい)まで
色々とポイントを探ってくれるが、
船中ポツリポツリと顔を出すものの我慢の展開が続いた。
難しい状況だが それを掛けるのが楽しい!
10時半近くになって私も竿を出す。
と、いきなりベラ、キタマクラの猛攻。
基本的に宙の釣りをする自分は
あまりゲストを釣らない方なのだが、
この日は底に着いた瞬間にベラがアタックする
ゲスト高活性デー。
カワハギがエサを見付ける前に
ベラやフグがエサを取っているのでは?
と思わせるほどだった。
ならばと底から1m切った位置で
エサをユラユラさせ、
カワハギにエサを見付けてもらう時間を長く取り、
その後ゆっくりとゼロテンまで
仕掛けを誘い下げカワハギからの触りを探していく。
高ダナではほとんど気配を感じなかったが、
そのうちに底よりもちょい上で、
カサカサと糸が何かに擦れているような感じの触りが出た。
そのまま仕掛けを下げて行き、
ゼロテンで出たアタリに掛けアワセるもスカ!
もう一回50㎝持ち上げて同様にゼロテンまで
誘い下げるとカツッ!と力強さを感じるアタリ。
掛けアワセに行くと今度はカンカンカン!
とハリに乗った。
どうやらカワハギの魚影は薄いものの、
単体のやる気は結構あるみたいで食い直してきたようだ
(海中を見たわけではないですけどね)。
けっこう難しい状況だが、楽しくて夢中になってしまう。

仕掛けは2~3本バリ。外道も多くハリ先が鈍るので、替えバリタイプで、どんどんハリを交換しよう
終了間際に29㎝も!今後 秋風吹けば数釣りシーズン
その後もアタリは遠い中同様の誘いを続け、
1時間ほどで2枚を釣る。
どちらも24㎝ほどの良型で型には大満足だ。
満潮を過ぎても南風に押されて上げ潮気味だった潮が、
昼近くになってようやく下げに変わった。
これで活性が上がったのか
ツルテンで仕掛けが上がって来ることが多くなる。
間違いなくカワハギは居る!と竿先に集中するが、
アタリはおろか触りも気配も感じない。
仕掛けの動きに変化を与えようと中オモリを打つ。
打つ位置や号数を変えての試行錯誤を繰り返していると、
ようやくアタリをキャッチしハリ掛かりにも成功。
しかし上がって来たのはベラとキタマクラの一荷でギャフン。
幽霊の正体見たり枯れ尾花の気分だったが、
その後同様の仕掛けでカワハギも釣れたから、
ゲストにまじってカワハギがいたのも
間違いはなかったようだ。
ツルテン高活性の流しは30分ほどで終了。
その後ポツポツと追加したが、
徐々に下げ潮が速くなったのを見てか、
1時を過ぎたところで久里浜沖へとポイント移動となる。
久里浜沖ではエサ取りが少なくなるが、
カワハギからの魚信も剣崎沖同様に間遠い。
釣れ上がるペースは遅いものの、
ここでも出れば良型ばかり。
右舷トモ寄りではこの日最大の29cmも上がった。
私もラスト10分コールで1枚を追加、
もう1枚!と欲張り投入は願い叶わずで
沖揚がり時間の2時半を迎えた。
この日の船中釣果は3~11枚。
型は17~29cmで放流サイズは皆無だった。
家でカワハギをさばくと
まだ抱卵中の物が多かったから、
今年はやや遅れ気味かも。
いずれにしても剣崎沖で始まれば、
本格シーズンもすぐそこ。
「山下丸」では今後も剣崎沖を中心に、
下浦や久里浜沖、竹岡沖などを狙って行く予定とのこと。
秋風がそよっと吹いて澄んだ潮が入って来ると、
ワッペンサイズが群れで回って来て
数釣りシーズンに突入するのが例年のパターン。
今年もカワハギとの熱い戦い、
神経戦の始まり始まりだ。
夏ハギ開幕!引き味バツグン!大型カワハギ釣行レポート

広範囲に散らばっている魚を拾い釣りしてゆく。まだお客さんも少なめでのんびり楽しめるだろう

東京湾口、剣崎沖のカワハギ釣りが解禁した。
今は群れが固まっていないので数釣りは難しい季節だが、
大型が多いのが特徴。大型カワハギの鋭い引きを楽しもう!!

良型がコンスタントに上がる。

小型は皆無で釣れればグッドサイズだった。秋になれば小型もまじって数釣れるようになる

数釣れなくても、こんな大型が数枚釣れれば満足、という人も少なくないのでは?

刺身もけっこう取れるサイズだ。
キモはまだ小さい時期だが、刺身や煮付け、何にしても美味しい

シーズン本番に向け、カワハギスイッチを入れて行こう!!

25~30㎝クラスの大型が多い。引き味はバツグンだ!!

高水温で外道も活発。こういうときこそスキルアップのチャンスだ!

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・久比里「山下丸」
夏ハギが開幕した!
秋から冬の釣り物のイメージが強いカワハギだが、
8月1日に解禁する剣崎沖からがシーズンインとする
ファンも多い。
まだ群れ固まっていない夏のカワハギは、
数釣りは難しいがその分型は良く、
水深も浅いから引き味サイコー!
尺近いサイズともなると
水面で横っ走りを見せるほどで、
カワハギ釣りとは思えない?
スリリングな引きが味わえる。
またエサ取り魚の活発な時季なので
アタリ自体は多く、
ビギナーでも飽きずに楽しめるし、
慣れた人なら
エサ取りをかわす工夫を試行錯誤するなど、
秋からの本格シーズンに向けての
スキルアップにも役立つ。
「今年は剣崎の解禁以降潮の速い日が多くて
しかも潮色が悪い。
毎日南風がそよそよ程度だから
潮も中々変わらなくてねー。
型はいいけど正直数的な釣果はイマイチですねー」とは
カワハギ釣りのメッカ
横須賀久比里「山下丸」の山下克範船主だ。
しかし「毎年この時期はこんな感じ、
台風でも来て海がひと揉まれすれば
活性も上がって来るんじゃないかな」とも
予想する。
夏場はお客さんも比較的少なく
のんびり楽しめるのも良いところ。
まだまだ暑い日が続きそうだが、
そろそろカワハギ釣りのスイッチを入れる時季ですぞ。
以上の記事は「つり丸」2019年9月15日号の掲載記事です。
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