こんなところでこんな大きいのが釣れるの?


これ、どっちも30㎝オーバーです。こんなのが水深10mで釣れるのだ。

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・長浦港「こなや」。
「この周辺に入ってくるアジは脂の乗りがスゴいんですよ。みなさん、こんなところでこんな大きいのが釣れるの? って驚いていますね」と、長浦「こなや」の小沢一滋船長は言う。
この水深をねらうのはもちろんライトタックルで、浅い水深と大型のアジと相まってとってもスリリング。ちょっとハマりそうなアジ釣りなのだ。
「毎週のようにきていますが、おもしろいですね。いつも同じような釣れ方をするワケじゃないし、アジのサイズも変わるんですよ。味も最高なんで、この釣りばかりやっていても飽きません」と常連の竹内さん。
このポイントは、アジの回遊を待つ釣りとなる。コマセを切らさないようにこまめにやってやれば、シアワセな時間がやってくるぞ!
釣り方はライトだけど魚はライトじゃない!

ライトタックルの利点は、アジのアタリがよく出ることもある。アジはエサを吸い込むようにして食い、このときハリ掛かりするが、アジが吸い込んでもキチンとハリ掛かりしないことがある。こんなとき、竿先にチョン! と小さいアタリとなって出る。このとき、一度竿をシュッと細かく振ってやると、スグに食ってくることが多い。
アジはアワセは必要なく、食ったらそのまま一定のスピードで巻いていく。10mぐらいなので、最後までアジの強い引きが楽しめる。

年々、アジは湾の奥へ奥へと入ってきていている。入ってくると何がいいのか? それは味が良くなるのだ。ここ、袖ヶ浦周辺の海も同様で、とにかくうまいと評判のアジが釣れている。長浦「こなや」がねらっているポイントは東京湾アクアラインよりも北側、つまりかなりの湾奥で釣れているということなのだ。
「うちは近場メインにねらっています。アジのサイズはその群れによっても変わってきますが、最近は30㎝以上の大型も多いですよ」と、「こなや」のアジ船担当の小沢一滋船長は言う。
実際、取材日は釣れたアジのサイズはほとんどが30㎝オーバーだった。
「今年は4月頃はすごい釣れていたんだけど、6月はあまりよくなかったです。それがここにきて潮の具合が良くなったのか、急に釣れ出しました」
ポイントは障害物周りと沖をねらいわける。障害物周りは、「これってメバル釣り?」と思ってしまうような場所も。当然、根がざくざくで、根掛かりに注意が必要だ。
ともに水深は浅くビシ40号のライトタックルでねらう。竿は2m前後のライトタックル用、リールは小型両軸。ロッドキーパーはなくても大丈夫だ。
仕掛けはムツバリ10号2、3本バリ。アジのサイズが大きいときは2本バリ、小型が多いときはダブル、トリプルねらいで3本バリがおすすめ。ただし、慣れていない人は、3本バリはからみやすいので2本バリのほうがいいだろう。
付けエサはアオイソメが配られる。エサの長さは2〜3㎝ほど。あまり長くしてもかじられるだけでハリ掛かりに直結しない。コマセはイワシのミンチ。
コマセはしっかりとまき、アジを寄せよう

コマセを切らさないことも必要だ。

その日のアジのサイズによるが、大型が多い場合は手元にタモを用意しておこう。このアジが目の前で逃げていくのを見るのは忍びないぞ。
アジの群れがいる場所に船を着けるなら、コマセは適度にあればいいが、沖のポイントでは、アジの回遊を待って釣るスタイルになる。このため、みんなでしっかりコマセをまいて、アジを寄せる必要がある。バタバタと釣れ出したら、コマセを切らさないことも必要だ。ここでコマセが切れてしまうと、群れは移動してしまう。このため、ある程度人数が乗っていた方が群れが集まりやすい。
釣り方は、海底にビシが着いたら1mほど上げ、コマセをまき2mへ。ここでもコマセをまいて待つ。タナはおおむね2〜3m。少し待って食わなかったら、一度ビシを着底させ、もう一度コマセをまいてタナを取り直してやる。ビシアジはここで食うことがとても多い。
2回目も少し待って食わなければ一度巻き上げて回収、再投入しよう。
この回収時、コマセが残っているようでは、あまり出ていない証拠。もう少し竿をシャープに振ってみよう。また、しばらくすると、コマセのカスがビシの編み目に詰まってしまい、コマセが出にくくなる。こんなときは、ビシのフタをあけてサカサにして振ってやれば落ちる。キレイにしてから再度コマセを詰めてやろう。
周りが食っているのに、自分だけ食わないようなときは、だいだいコマセが出ていない。ちょっと食わないな、と思ったらビシをチェックしてみよう。
食いが悪いときはじっくり待った方がいいときもあるが、基本は早く食わせていく。このため、タナにセットしたら、ゆっくり竿を上下させて誘ってやる。ここで食ってくるアジはしっかりと上アゴにハリ掛かりし、バレにくくなる。
噛み締めると甘みと脂がじわっと口の中に広がって、そりゃーもう旨いなんてもんじゃないね

まず最初にアジフライにしてみました。ひとくちかじった瞬間、ホワっとかな? ホクっとかな? アジの身がふわふわなのね。とにかく柔らかい。かみしめると甘みと脂がじわーっと口の中に広がって、うまいなんてもんじゃないね。
↓「旬の釣りアジで究極のアジフライを作ろう! 其の伍」も、ぜひお読みください↓
新潟県内で最も熱い五目釣りがウイリーシャクリ釣りだ。初めての人でもアジをメインにハナダイ、カサゴ、イナダ、キジハタ、ソイ、メバルなど寺泊沖の多彩な魚種を簡単に釣ることができるからだ。サイドメニューのひとつテンヤ、夜ムギイカも楽しめる。一粒で二度おいしい寺泊沖へこの夏、足を伸ばしてみてはいかがだろう。
以上の記事は「つり丸」2012年7月15日号の掲載情報です。
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