好スタートを切った相浜沖 ほとんどの人が良型を手にした!
南房の相浜港「安田丸」では、8月頃からオニカサゴ乗り合いがスタートする。
「1kg級主体に、浅場でいい感じに釣れています。
潮次第で数釣りも期待できますよ」と話してくれたのは、安田智浩船長。
ホームページの釣果では、多少のムラはあるが、トップで3~5匹、良い日には8匹と好調が続いている模様。
中深場の人気ターゲットを狙って、8月25日に釣行してきた。
ひと流し目からアタリ 好スタート

集合は午前4時30分。
この日は、自分を含めて10名の釣り人が集まり、5時に出船。
ポイントの妻良沖までは約30分。
到着すると、水深100mダチのポイントで「準備のできた方から、始めてください」と合図が出てスタート。
仕掛けは、片テンビン式。
オモリは、状況によって120号か150号。
当日は、150号を使うように指示があった。
ハリスは6~8号の長さは1.5~2m。
ハリは、ムツバリ18~19号の2~3本バリ。
付けエサは、サバの切り身が一般的。
ほかにサンマや、アナゴ、サケ皮、イカ等の切り身。
それに、イワシ、キビナゴ、イイダコ等、多種多彩なエサが使われる。
いろいろと持ち込んで試してみることも、この釣りならではの面白さだ。
船宿で用意してくれたエサは、カツオのハラミと、シイラの切り身。
どちらも皮がしっかりしているので、エサ持ちが良く、食いの良いエサだ。
当日は、北風そよそよの凪の予報であったが、前日の南からのウネリが残っていて、予報以上に北の風が強かった。
そのせいで、やや波が高い海況。
仕掛けを海底スレスレの位置をキープしながら、潜んでいるオニカサゴを狙うには、少し釣りづらい状況だ。
しかし、そんな心配は大きなお世話だったようで、ひと流し目からアタリが訪れた。
左舷トモ2番で、1kg級の本命オニカサゴが上がり、右舷トモでは700g級が取り込まれ好スタート。

当日、宿で用意してくれたエサはカツオのハラミと、シイラの切り身
船中ではポツポツアタるが 自分にはアタリがない!
「潮が素直に流れてくれれば、バタバタッとアタリますよ」と、船長が話してくれたとおりに好調となったのが3流し目。
開始すると、嬉しいゲストの良型オキメバルが数匹上がり、お出迎えしてくれた。
その後、右舷トモの釣り人が2匹目となる1kg級をゲット。
「今度のは良いサイズ。嬉しいね」とサイズアップに成功。
大きな群れで生息しないオニカサゴだが、住みやすい環境の場所には、ある程度集まっているようで、続くように左舷ミヨシの釣り人にヒット。
時おり激しく竿を叩く鋭い引きから型が良さそうだ。
「重量感タップリ! イイ引きしましたよ」と存分に強い引きを楽しめた様子。
さらに同級のオニカサゴがタモ取りされた。
ほぼ同時くらいに、アタリが訪れていた右舷ミヨシ2番の釣り人は1.3kgの良型を釣り上げた。
「エサを数種類試していたんですが、イイダコに食ってきましたよ!」とニッコリ。
その後も流しのたびに、船中でアタリがあった。
そして、9時を回った頃には、皆さん本命オニカサゴの顔が見ることができたので、ここから自分も竿を出した。
当日は、付けエサとして、前日のマダイ釣りで釣れたソウダガツオと、以前に釣って冷凍しておいたサバの切り身を持って行った。
まずは、ソウダガツオの切り身をハリに付けた。
左舷胴の間の釣り座から仕掛けを投入。
オモリが底に着いたら、糸フケを取り去り、50cm持ち上げる。
海底から1m以内を付けエサが、ヒラヒラと漂うイメージをしながら、50cm~1mの幅で竿を操作して誘いをしてみた。
底ダチをマメに取り直し、エサをアピールさせる目的で、仕掛けを5mほど巻き上げて落とし直す「巻き落とし」も混ぜながら探っていくが…。
1時間ほど経ってもアタリがないよー(汗)。
ポツリ、ポツリと、たまに船中でアタリは来ているのに、自分の竿は「コツリ」とも触ってこない。
タナを高くすると 筆者にヒット!
とりあえず、そのまま釣り続けていたが、時々だが海底の何かに引っ掛かるような違和感を竿に感じていた。
仕掛けを回収してみると、サンゴのような物が上のハリに付いて上がってくることがあった。
どうやら、上の潮は流れているが、底の潮は思っているほど動いていないようで、仕掛けが底を引きずっている様子。
タナが低すぎるのが、アタリのない原因のようだ。
そこで、海底から1mタナを切り、
探っていくと「ゴツゴツ、ゴゴゴッ」とアタリ!
そのまま待っていると「ゴンッ、ゴンッ」と強い引きに変わり、ここでアワせた。
オニカサゴの口回りは硬いので、しっかりと竿を立ててアワセを入れ、巻き上げ始める。
2~3m巻いたところで、念のために追いアワセを行い電動で巻き上げ開始。
竿を叩く鋭い引きが心地よい。水深の半分ほどと海面近くで、強い抵抗をして上がってきたのは、1kg級の本命オニカサゴ。
残り時間も、あとわずかのところで、滑り込みセーフ!オデコ脱出〜♪ で終了となった。
釣果はトップ5匹。4匹釣った人が2人。
朝イチに竿が折れるトラブルで、0匹の方が1人出てしまった。
オデコはあるていど覚悟の釣り物でありながら、皆さん型を見ることができて好調といえる1日で帰港。
今後の展望を船長に聞いてみると「10月までは、水深100m前後の浅場で狙えますよ」と答えてくれた。
狙う水深が浅いことから、底ダチは取りやすく、アタリもわかりやすい。
これから、オニカサゴ釣りをやってみたいと考えている方、今が入門のチャンスだ!!
良型多い南房・相浜沖のオニカサゴ釣行レポート

取材当日は、妻良沖の水深100m前後を狙った

ダブルヒット!

取り込みはタモで確実に

この時期は良型がそろう

こちらも良型!

オニカサゴはプリプリの身が美味

大型オニゲット!

嬉しい1匹

キロ前後の良型がそろった

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・相浜「安田丸」
南房のオニが夏場から好調!
鍋の高級食材としてのイメージが強いオニカサゴ。
そのため、冬の釣り物と思われがちだが、じつは周年狙うことのできるターゲットだ。
「6~7月にオニカサゴは産卵をするようです。
大きく移動する魚ではないですが、産卵のために浅場へ集まるようですね。
それもあって、この時期狙う水深は浅いので釣りやすいです。
潮次第で数釣りの期待もできますよ」と話してくれたのは、相浜港「安田丸」の安田智浩船長。
取材当日は、妻良沖の水深100m前後を主に攻めて、1㎏級の良型が揃いトップ5匹の釣果。
オデコも覚悟の釣りだが、全員が型を見ることができた。
オキメバルや、カンコ、ユメカサゴ等がまじり、アタリは多く楽しめた。
これからオニカサゴ釣りを、やってみたいと思っている方には、今の時期から始めることがオススメ。
狙っている水深が浅いことから、底ダチは取りやすく、アタリもわかりやすい。
今のうちに基本的なことを覚えておけば、水深150mを越えるような冬の深場狙いも問題なくできちゃうはず。
プリプリの身は食べて美味しく、サッと湯通しした切り身を氷水で締める「洗い」は、今の時期オススメ。
ポン酢でいただけば晩酌がススムこと間違いなし!
以上の記事は「つり丸」2019年10月1日号の掲載記事です。
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