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夜ムラサキイカ爆乗り!!ブランコ仕掛とメタルスッテ!常磐鹿島沖

夜ムラサキイカ爆乗り!!ブランコ仕掛とメタルスッテ!常磐鹿島沖

鹿島沖の夜ムラサキイカが爆乗り中!釣り方は、ブランコ仕掛け&メタルスッテ!現在は良型のムラサキイカが大半を占め、トップ200ハイ超えもあるほどだ。シーズン最盛期のこの釣りをぜひ、体感してほしい。

perm_media 《画像ギャラリー》夜ムラサキイカ爆乗り!!ブランコ仕掛とメタルスッテ!常磐鹿島沖の画像をチェック! navigate_next

誰でもカンタンにたくさん釣れる。食べておいしいイカはいかが?浮きスッテ4本ブランコ仕掛けorメタルスッテで!

ムラサキイカって どんなイカ?

ムラサキイカと聞いてどんなイカだろう?と思う人もいるだろう。

標準和名は“アカイカ”。
そう、アカイカというと大型のケンサキイカの呼び名がよく知られているが、学術的な名称はこちらが本元だ。

関東周辺ではムラサキイカ、常磐エリアでは一昔前はゴウドウイカ、東海エリアや全国の漁師たちにはバカイカなどと呼ばれている。

南方系で小笠原や沖縄などにもいて昼間は深海に生息しているが、夜になると浅場に浮いてくる。
一般的には水深300m以上の海域で釣れる。

常磐エリアでは遊魚船で古くから夏〜秋の夜の釣り物として人気があり、“爆乗り”が代名詞になるほどよく釣れるイカだ。

一般的にはなじみがないように思われるが、実はスーパーで売られているイカフライ用はコレ。
屋台で売られている焼きイカもコレだ。

「一昔前のイメージでたくさん釣れるイカだけど食べておいしくなさそうと思われているようだけど、とにかく火を通せば、やわらくて甘くておいしいイカなんだ。
若い人たちにどんどん食べてもらいたいイカなんだよね」とは、鹿島港「幸栄丸」の船長たちが口をそろえて言う。

ムラサキイカとセットでよく釣れる小さめのスジイカも火を通すととても軟らかいので煮付けにすると最高においしいという。

つまり、ムラサキイカ釣りではおいしいイカだけがよく釣れるのだ。

集魚灯の明るさを変えてイカを船下に集める独特な釣り

沖では、集魚灯を灯しパラシュートアンカー入れて流し釣りをする。
この明るい集魚灯の効果で船の周りにイカが集まってくる。

この状態でイカが高活性で乗り続けることもあるが、たいていの場合、しばらくしてから明るい集魚灯を消して作業灯にする。

単純に船上は暗くなる(手元は十分明るい)が、こうすることでイカが一気に水面近くまであがってきて水深20m以浅、10m以浅でもイカが釣れるようになるという。

パラシュートアンカーを入れての流し釣りだ

釣り方は2通り。ブランコ仕掛けまたはメタルスッテで

出船後、ポイントまで約1時間半のクルーズ。きれいな夕日が見えた

浮きスッテでブランコ仕掛けで狙うタックルは
ヤリイカ用の先調子ではなく8対2〜7対3調子の軟らかめがよい

イントは深海300m以上。今期はだいたい水深500m付近だ。
だから、港から現場までは距離があるので片道1時間半ほどかかる。

深海の釣り?タックルはヘビー?と勘違いしそうだが、釣れるレンジは水深60m以浅と意外と浅い。
活性が高いときは水面直下でよく乗ることもある。

だから、タックルは専用のものではなく普段使い慣れたものの流用でオーケーだ。

釣り方は2通り。4〜5本の浮きスッテのブランコ仕掛けの釣りといま全国的に流行りのメタルスッテ釣法。

まずは前者のブランコ仕掛け釣法について。
竿はオモリ120号を背負える8対2、もしくは7対3調子のショートロッド。

よく比較されるのはヤリイカやスルメイカだが、どちらの専用ロッドもこのイカには不向き、ズバリ言うと竿先が硬すぎる。

ムラサキイカとスジイカは身が大変軟らかいため、ヒットすると身切れしやすい。
だから、竿先は軟らかめのものを選択するのが正解だ。

これに水中ライトを必ず付ける。
カラーは緑が流行り。青や白、レインボーでもオーケー。赤はほとんど効果なし。

リールは小〜中型電動で道糸はPE3〜4号で十分。

仕掛けは4〜5本の浮きスッテブランコ仕掛けだが、シーズン初期はイカのサイズに合わせ浮きスッテ2.5号からスタートするが、秋深まるとムラサキイカは大きくなるのでイカの大きさに合わせてスッテのサイズを大きくしていく。

シーズン中盤は、スッテのサイズは3号〜4号がメインになっていく。

たくさん釣れるからスッテの数を増やそう、なんて考えている人もいるだろうが、その数を増やすと手返しがかえって遅くなるので、4〜5本がこの釣りではベストと理解しよう。

仕掛けは浮きスッテ4本、グリーンの水中ライト、120号オモリが基本

浮きスッテのサイズはシーズン初期は2.5号、最盛期は4号を使おう

ブランコ仕掛けの釣り方 まずはフォールのアタリを

釣り方は非常にカンタンだ。
まずは、手前マツリしないようにスッテは1個ずつ投入。

船長の指示ダナが60mより上の場合、指示ダナの半分くらい、つまり水深30mくらいからサミングしながら仕掛けをおろしていく。

そのタイミングは好みだが、4、5mおきに約1秒ほどとめながらでもよいし、2m刻みにポンと親指でスプールを触れるぐらいで落としこんでもよい。イカが乗るとフォールがとめられる。

水中ライト(オモリではなく)が水深60mまで到達したら、そこから誘い上げ開始。

ヤリイカやスルメの誘いでもよいし、置き竿でデッドスローで巻き上げ続けてもよい。

決まった誘い法はないが、竿を動かした後、必ず止めの動作を入れてあげることが大事だ。
イカが乗ったらデッドスローでただ巻きすれば追い乗りする。
巻き上げはゆっくり目が基本だ。早く巻き上げると身切れをしてバレてしまう。

回収したイカは、ムラサキイカとスジイカは別のタルに入れる。

ムラサキイカは墨を大量に吐くので海水を入れずにタルにそのまま入れておく。

スジイカは海水を入れて生かしておいてもいよい。

どちらも早めにジップロックなどのビニール袋に入れて氷が効いたクーラーの中へ入れよう。

釣りあげたイカはスジとムラサキのタルは別にしよう。
ムラサキのタルには海水は入れない

メタルスッテは20号を使用枝のスッテと餌木は好みで

メタルスッテゲームでも小型水中ライトは必携

北陸と西日本で盛り上がっているケンサキイカのメタルスッテゲームだが、同じタックルでこのムラサキイカも楽しめる。

ムラサキイカを確実にしとめるカギは、ブランコ仕掛けと同様、水中ライト。
このアイテムは必須だ。カラーは青または白でオーケー。
できるだけ小型でピカピカと強力に光るものを選択しよう。

タックルは専用竿が望ましいが、マルイカ用もベター。

リールは水深が表示されるカウンター付きのベイトリールがよい。
スピニングを使用する場合、道糸は水深が分かる1mごとにマーキングされたものを使おう。

PEは0.6〜1号とあまり細さにこだわらなくてもよい。

メタルスッテは20号がベース。
枝スは1〜2本付けるが、餌木でも浮きスッテでもどちらでもよい。

カラーもムラサキイカはあまり選ばない。好みのものを使ってみよう。

メタルスッテと浮きスッテはあらゆるものが使える。
メタルスッテは20号、浮きスッテは3〜4号が基本

海面にイカが浮けば、エギングで良型が狙える

メタルスッテは早いテンポでレンジを探るように

タルスッテ釣法では、指示ダナ付近を攻めるのが基本となるが、3〜5mほどワンピッチジャークで巻き上げたあと、1〜2秒ピタリと止めて、アタリを取る釣り方が効果的だ。

それを上へ上へと繰り返していく。

シャクリ中はスッテのアピール、止めで乗せる、という水中イメージを明確にして誘うとよい。

どんな小さなアタリでもアワせていこう。
ヒットレンジはかなり変化するので、ジギングで使うワンピッチジャークをしながら広範囲を探るのだ。

この釣りでは活性の高い個体を選んで掛ける、が基本となっていることも覚えておこう。

浮きスッテブランコ仕掛けorメタルスッテで 爆ノリ!夜ムラサキイカ釣行レポート

スルメ同様指示ダナ周辺を手持ち竿で誘うと釣果が伸びる

メタルスッテはグロー系は必須アイテム

メタルスッテで同時ヒットしたムラサキイカ。良型揃いだ

ムラサキイカとスジイカがパーフェクトで乗った!

イカの触りを感じてアワせてかけていくメタルスッテゲームはこのターゲットには最適。
かなりおもしろいぞ!

スジイカが多いときには、ムラサキイカは大金星だ

活性の高い個体を選ぶ誘いをすれば一荷釣果も可能

女性アングラーにもオススメ/メタルスッテはミヨシが特等席

ムラサキイカとスジイカが同時に釣れることも/ムラサキの引きはスジイカと比べてかなり強く重い

子供でも簡単に釣ることができる

煮ておいしいスジイカを80杯釣ったわよ!

最盛期には、フォールで乗るためテクニック不要の爆乗りを楽しめるのがこのムラサキイカ釣りの魅力だ

港の船宿の2階では無料で仮眠可能

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・鹿島「幸栄丸」

鹿島沖の夜釣りのムラサキイカが今期絶好調だ。

例年、鹿島沖では8月になると水深100m以浅の夜スルメイカのシーズンとなるのだが、全国的に不漁の傾向はここ鹿島沖にも影響しているため、その代わりとして8月初期からムラサキイカを狙い始めた。

すると、水深500mのポイントでムラサキイカとスジイカが絶好調。

初めこそ、スジイカが占める割合が大きかったものの、8月後半からは逆転。

良型のムラサキイカが大半を占めるようになった。
トップ200ハイ超えもあるほどだ。

「ムラサキイカは日ムラがありますが、スジイカはどこにでもいるって感じです」とは、鹿島「幸栄丸」の荒原康宏船長の弁。

スジイカは敬遠されがちだが、このイカは柔らかく煮付けに最高の食材という。

釣り方は、スルメやヤリイカと同じくブランコ仕掛けが主流。

3〜4号の浮きスッテ4〜5本で必ずグリーンまたは青の水中ライトを付けるようにする。
この水中ライトがカギだ。

もちろん、メタルスッテもオーケー。
こちらも小型水中ライトを忘れずに。

ポイントの水深は500mでもタナはだいたい60mより上。
船長の指示ダナより上を探るのがコツだ。

ムラサキイカもスジイカも身は想像以上に柔らかい。
強引な巻き上げをすると簡単に身切れする。ヒットしたら丁寧に巻き上げよう。

以上の記事は「つり丸」2019年10月1日号の掲載記事です。

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