自主禁漁解除!2月〜4月もコマセマダイ釣り可能 未知の大ダイ求めてチャレンジしよう!!
周年コマセマダイ釣りが可能になった寺泊沖

寺泊の遊漁船組合では、毎年2月〜4月の3ヵ月間は、コマセ釣りによるマダイ釣りを自主禁漁していた。
今期からその自主禁漁を解除。周年を通してマダイ釣りができるようになった。
とはいうものの、2月〜4月は当然のことながら、近年の実績はなく、手探り状態。
しかし、この状況をチャンスと考えているのが、寺泊港「なかくに丸」の中川貴秀船長だ。
「ずいぶんと前から自主禁漁解除を提案してきましたが、ようやく認められてホッとしてます。
ですが、誰もやったことのない厳寒期と早春のコマセマダイ釣り。
どうなるかと少し不安もありましたが、いまのところ、釣り方も活性もあまり変わらないようですね。秋とあまり変わらず好調ですよ」と語る。
釣り場は違うとはいえ、上越沖では2月後半から4月はプレ乗っ込みマダイで盛り上がる。
寺泊エリアはそれを指を咥えて黙ってみているだけだったのだから、今回の解禁がとてもいい話であることは間違いない。

霊峰・弥彦山がうっすらと雪化粧。寺泊周辺の平野部には雪はほとんどない。3月になれば、出船率も高くなるだろう
ポイントは寺泊港真沖の水深60〜80 mの人工魚礁周辺


初夏から秋は、出雲崎沖〜落水沖の人工魚礁周辺を狙うことが多いが、厳寒期に突入してからのメインは、港の真沖の水深60〜80mの人工魚礁周辺をポイントとしているという。
「水温が低くなる時期は、できるだけ水深がある魚礁がポイントになります。中越沖周辺の魚礁で一番深い水深が、ちょうど80mなんですよ。だから、水深80mに設置されている魚礁がポイントなんです」
どのように船を流すか、とたずねると、
「いつもと全く同じですよ。魚礁と魚礁の間、もしくは、その淵を意識して流してます。魚礁に近づけすぎるとエサ取りの餌食になってしまいますから」
タックル、釣り方は 秋の釣り方と変わらない

ビシ上下動をするのは間違いなくマダイ。これがターゲット
さて、タックルと釣り方だが、中川船長は、「いつもと全く変わりませんよ。ハリス長10m。指示ダナも船の流し方も変わりませんよ」と話す。
つまり、秋のタックル、釣り方と同じというのだ。
竿はマダイ専用、リールは小型〜中型電動リール。
道糸はPE4〜5号300m。
中型片テンビンに80号のステン缶、もしくはサニービシを付けて、2㎜径長さ1mのクッションゴムに全長10mのハリス。
2段テーパーがよいという。
エサ取りが多いので慣れている人は2本バリでもOK。
ハリスはもう少し長くしたいと思う人がいると思うが、中川船長はハリスを長くしてもあまり意味がないと話す。
「指示ダナはだいたい底から20m上を基準にしてます。もちろん、魚の活性に応じて、指示ダナの上下はありますが、ハリス長10mを基準にしてタナを決めてますので。長くしてもエサ取りの餌食になるだけです」
指示ダナより5m下からコマセを軽くふり出しタナで待つ
さて、釣り方だが、前述したとおり、秋の釣り方と同じだ。
指示ダナ下5mより数回に分けてコマセをふり出し、指示ダナでアタリを待つというもの。
けして、指示ダナより5m以上下へビシをおろしてはいけない。
ビシを下げすぎてしまうと浮くだろう魚も浮いてこなくなるからだ。
基本的にポイントでは、船は大流しになるので、置き竿釣法が正解。
誘いを入れるなら、船長のアナウンスに従うか、探見丸などを見て、反応が出たときに誘いを入れるとよい。
厳寒期、早春といえども、エサ取り魚、ウマヅラハギや小ダイ、ハナダイなどの活性は高いので、誘いすぎはエサ取り魚への高アピールとなり、すぐに付けエサがなくなってしまう。
状況に応じてだが、エサ取りが多いときは3分に1度は回収してエサのチェック。
少なくとも5分に1度はエサがあるかどうかを確かめよう。
じっと静かに待っているほうが意外と大ダイ実績が高い

浮いてくるマダイをターゲットにするコマセ釣りでは、落とし込みや誘い上げなどはマダイキラーと言われるほど効果がある誘いだが、昨年から継続している寺泊沖の傾向としては、「動かさないでじっと静かに待つ」が、大ダイキャッチの実績が高い。
いずれも、エサ取り魚の多さが関係しているが、小ダイやエサ取り魚の反応が切れたところでいきなりドーンっと大ダイがヒットすることが多いという。
水温が低くてもマダイは元気がよく、青物のように引く。
ヒットしたら慎重なやり取りが必要だ。
けして強引なやり取りはいけない。この冬もハリス切れが続出中だ。
想像以上にデカイモンスターマダイがいるかもしれない。
ハリスのキズのチェックやハリ先のチェックなど細かいところに気を配ることが大ダイキャッチの近道となる。
ハリスは4〜5号だが、とくに大ダイを意識している人は5号以上を使うことを中川船長はすすめている。
それだけ、ポテンシャルが高いフィールドということなのだ。
今年3月の寺泊沖のマダイ釣りは未知。
直前の釣果に左右されることなくトライしてみてほしい。
寺泊沖~美味大型マダイ釣行レポート
水深は60〜80m。普段と変わらないタナは底上20m前後!!

4.3㎏のマダイのやりとりが魚探に映し出された。この魚の動きに注目しよう

青物と間違えるほど強烈な突っ込みを繰り返し、無事ネットイン
ハリス長は10m。 静かに待つが 大型キャッチのカギ

シケの合間の午後船で4.3kgの大ダイを見事とらえたのは、大物ハンター新潟市の近さん

夕マヅメの時合いにヒット!大型狙いでは小ダイが多いので誘い過ぎはよくない

体高のある見事な魚体。味もすこぶるいい
極寒期でも大ダイは元気に浮上中!!

この冬にあがったマダイたち。良型のマダイは見事な体型だ。(写真提供:「なかくに丸」中川船長)

寺泊沖の魚は味がいいと評判。いまの時期は最高においしい(写真提供:「なかくに丸」中川船長)

今回、取材にご協力いただいたのは、新潟・寺泊港「第1・第5なかくに丸」
新潟県中越の寺泊沖のマダイに注目したい!なぜ、いま寺泊沖なのか。
そもそも2月〜4月はコマセマダイ釣りは自主禁漁のハズでは…。
実は今期から周年、マダイ釣りが行われるようになったのである。
この釣りをもっとも得意とする若船長、寺泊「なかくに丸」の中川貴秀船長は、「ずいぶんと前からマダイ釣りを周年できるように組合に提案し続けていたのですが、ようやく認められました」と話す。
2月後半から3月、4月といえば、上越エリアではプレ乗っ込みマダイで盛り上がる。
このマダイのメッカ、寺泊沖でも必ず釣れるハズである、その多くのマダイフリークの願いがようやくかなった形だ。
さて、実際はどうか。中川船長によれば、昨年から好調続きのマダイだが、依然絶好の食いっぷりという。
ということは、小ダイが多く、突如ドカンっと大ダイがヒット。
このパターンが継続しているというのだ。
2月半ばの貴重なシケの合間の出船日、まさに、その状況が再現された。
いきなり強烈に引きこむ魚は大ダイオンリー。
ハリス切れされたりと、スリリングな展開が繰り広げられ、午後船の短時間の間にキャッチされたのは丸々と太った4.3㎏のマダイ。
小ダイの食いがおさまった、そのタイミングにヒットした。
ポイントは寺泊港の真沖水深60〜80mの人工魚礁周り。
釣り方、仕掛けは普段と一切変わらない。
この未知シーズンの魅力を少しでも感じたい方は、ぜひ、チャレンジしてみてほしい。
以上の記事は「つり丸」2017年3月15日号の掲載記事です
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