来たぞ!ジャンボヤリイカ まずは水深120m前後の 根周りから。浅場へ回遊期待
常磐エリアの春のメインターゲットヤリイカ

近年の常磐エリアの春のメインターゲットは、ヤリイカといって過言ではない。
十年前はほとんど狙っていなかったのだが、最近では、もっとも人気のある釣り物になっている。
それもそのハズ、水深100m前後から浅場でパラソル級の爆乗りを体感できるからだ。
身も厚く食べておいしい。
相模湾や南房、外房で慣れている釣り人なら、確実に吊り上げることができる海域でもある。
北から回遊してくるヤリイカを釣る

鹿島沖のヤリイカはベイト反応のなかで釣ることが多い。サバやメバルが掛かる
親潮の影響が強いこの海域では、北からもしくは沖の深場からヤリイカが回遊し、鹿島沖の浅場に次々に産卵のために回遊してくると考えられている。
そのためシーズンは、2月に開幕し、5月ぐらいまで楽しめる。
初期のポイントはちょっと深めの水深120〜130m。
黒潮海域では、水深200〜300mもめずらしくない。
これと比較するとかなり浅場で楽しめることが分かる。
シーズンが進むにつれ、水深40mくらいまで群れが回遊し、主に根の周りで乗るのが鹿島沖の特徴だ。
釣り方、仕掛けは相模湾、南房、外房と同じでOK
仕掛けと釣り方はとくに特別なことはなく、相模湾、南房、外房と同じでOK。
シングルカンナ11㎝プラヅノサビキ、5〜7本が基本だ。コマセヅノとして3号サイズ赤白浮きスッテをまぜるとよい。
水色の影響だろうか、ツノのカラーはブルーとケイムラムラサキは必須。
オモリは120号が基本だが、根周りをピンポイントで攻めることが多いので150号をすすめる船宿もある。

プラヅノは11㎝。種類ななんでもオーケー。カラーはケイムラとブルーは必須
根周りを攻めるので ボトムでの拾い釣りが中心
爆乗りするときは、イカが浮いているこが多く、仕掛けを落とせばカンタンに乗るが、それ以外のときは、根周りを攻めるので、ボトムの拾い釣りになる。
その場合、いつまでも置き竿にしっぱなしではなかなかイカは乗らない。
ボトム着底直後に乗らない場合、その後誘い動作してから20mほど仕掛けを一気に巻き上げて、底ダチとりなおす“巻き落とし”を頻繁に行うのがコツだ。
浅場のヤリイカが回遊したら、ライトタックルで楽しめる
浅場の根周りにヤリイカが回遊したら、ライトタックルで楽しめるようになる。
もちろん、これをやるには各船宿の船長に確認し許可を得てから行なおう。
そのタックルは、道糸PE1〜2号使用、小型電動リールにゲームロッドの組み合わせ。
ツノ数を3本ぐらいまでとし、ヤリイカの引きを楽しもうというもの。
オモリはその状況によって使い分ける。
60号をベースにして軽くしたり重くしたりするとよい。
また、水深100mより浅いなら昨年西日本と北陸でブレイクしていたメタルスッテゲームも可能だ。
使用するメタルスッテは重めの20号まで用意しよう。
今年こそ、浅場へのヤリイカ回遊を期待したい。

ズッシリとした重量感を味わいならがやり取りしよう。先調子の竿だけでなく7対3調子のものでもオーケー
水深120m前後でパラソル級ヤリイカ回遊!釣行レポート

ボトムをメインに確実に乗せよう!!

単発乗りでも…

このサイズなら納得!

多点掛けも珍しくない。イカが浮いていたらチャンスアップ!

いい群れにあたれば、パラソル級ヤリイカがこのとおり。多点掛けは難しくない

シーズン真っ只中のヤリイカ釣りをめいっぱい楽しもう!!

乗りが渋いときは、大型が浮きスッテによく乗る

身厚のパラソル級が多点掛けで釣れる鹿島沖!

ヤリイカの船上干しも最高においしい

「幸栄丸」発案のサービス。生きイカパック

大型ヤリイカがこの通り。30杯もあれば50Lクーラーは満タンだ。氷を入れるスペースを考慮すれば、大きめのクーラーの持参が望ましい

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・鹿島港「幸栄丸」
茨城海域のヤリイカがいよいよ本格化。
ここの海域の特徴は、冷たい親潮の影響が強いため、開幕が2月〜3月で5月ごろまで楽しめること。
さらに、水深40m〜100m前後と昼間のヤリイカにしては浅場で乗せることができることが特徴だ。
2月後半はまだ走りとあって、ポイントの水深は鹿島真沖〜カンネコ根周辺120〜130mの根周り。
日ムラがあるのは確かだが、トップは大型ばかり50杯前後。身厚なので食べ応えも十分。
3月になれば、次々に沖から産卵のためにヤリイカの群れがおしよせてくる。
まさに注目度No・1のターゲットなのだ。
「今年はカンネコの北側の根周りから始めましたが、サイズはまずまず。鹿島の真沖はこれからだと思ってたら、すでにイカは回遊してきてたね。反応はまずまずだからこれからの爆乗りもあると思います」とは、「幸栄丸」の若船長。
ルアー船で培った操船術でピンポイントで反応に乗せる荒原康宏船長。
当日も真っ先に新ポイントでヤリイカの新群れを探し当てた腕前の持ち主だ。
釣り方も仕掛けも相模湾や南房、外房エリアと変わらないが、爆乗り時以外は、ボトム中心の拾い釣りがメイン。
激しい動きのシャクリによる誘いはあまりよくない。
まだ、始まったばかりの鹿島沖のヤリイカ釣り。
本格化するのは3月、まさにこれからだ。
大きめのクーラーを持参しよう。
以上の記事は「つり丸」2017年3月15日号の掲載記事です
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身厚のヤリイカがそろう、食べておししいぞ