秋ダイ本番!中ダイ数釣りモードも6㎏大ダイも浮上!うまいヒラマサまじりでファイトを満喫!
水温安定後 秋ダイ本番モード突入!ヒラマサが多い

10月のなってようやく秋ダイにスイッチが入った上越・直江津沖。
度重なる台風の襲来は水温に変化をもたらし、台風通過後のマダイの活性はしばらく鈍っていたが、再び水温が安定するとマダイは高活性化。
中ダイの数釣りはむろん、6㎏7㎏という大ダイも浮上し盛り上がっている。
今期の最大の特徴は、まじりの青物のなかにヒラマサが多いこと。
2〜3㎏がほとんどだが、なかには5kg級もいる。
ハリス切れ続出で、切ったヤツは青物と思いきや大ダイも多いようだ。
近年、冬場もマダイは釣れ続くのでこれから乗っ込み終了までのコマセマダイロングランシーズンの開幕といえよう。
タックルはコマセマダイ専用 ハリスは4〜5号長さ12m

まずは確認。
上越沖では5月6月の浅場の乗っ込み期以外は、通年を通してこのコマセマダイの釣り方とタックルは変わらないと覚えておこう。
そのうえで上越沖秋のコマセマダイタックルだが、一般的なコマセマダイタックルでほぼOK。
竿は長さ2〜3m。
日本海は太平洋のような大きなウネリはないので、2m前後のショートロッドでも十分に対応可能だ。
リールは小〜中型電動。道糸はPE3〜4号が200mあれば十分。
ビシは、プラビシもしくはステンカン。
オモリは80号を使用。
ここでビシのサイズは大き過ぎるものは避けたい。
なぜなら、上越沖のコマセマダイ釣りでは、コマセのドバ巻きは不要だからだ。
ビシのなかにコマセのオキアミがひとつかみ、ふたつかみほど入っていればよい。
ステンカンであれば、細身、もしくはオモリ80号のLT用でよい。
テンビンを介して2㎜径長さ1mのクッションゴムを付け、その先に2段もしくは3段テーパーのハリスを全長12m接続。
ハリスは4号が基本だが、ヒラマサが多い今期は少し太めの5号を使うとよい。
ハリス全長の基本は12mだが、15mくらいまでは伸ばすのもオーケー。
だが、とくに秋は伸ばせば釣れる、ということはないのでそのことをよく覚えておこう。
ハリはマダイバリの10号前後。
秋は9〜11号で好みのものを使うとよい。
青物を釣りたいときは11号がオススメ。
ハリ数は1本で十分だが枝バリをだして2本バリも可能。
2本バリはエサ取り魚対策になるが手前マツリも増えるデメリットもある。
秋特有の魚の習性を理解 エサ取り魚対策を念頭におく


活性が高いと朝いちからマダイがヒットする
ベテランの常連さんたちの仕掛けを拝見すると、ほとんどの人が“重い”仕掛けを使っている。
どんな仕掛けか。
彼らが活用するのは、2段もしくは3段テーパーのウエイトスイベルを重くすること。
さらに、ハリのチモト付近にガン玉を打つかもしくは重目のビーズを付けること。
これらは見た目以上にかなり重い。
実際、秋ダイシーズンにもこの仕掛けでかなりの釣果が出ており、上越マダイ釣りの定番仕掛けになっている。
だが、秋の魚は他の海同様、シーズン的な特徴がある。
それは、水温は下がる傾向にあるがまだまだ高め。
だから、さまざまな魚たちが高活性。コマセ釣りでカギとなるのは、エサ取り魚。
この魚との駆け引きをどうするかが釣果を左右する。
つまりエサ取り魚対策が必要になるということだ。
上越沖でもエサ取り魚は、フグ、ウマズラハギ、ベラ、ハナダイなど。
フグに関しては何の気配もなくハリを丸のみしてスパっとハリスを切っていってしまう。
このエサ取り魚たちに対して最も簡単で有効な対策は、ハリのチモトにアピールアイテムを付けないこと。
もしくは目立つカラーのハリを使わないことがあげられる。
ビーズはハリの姿勢を整えものとして使っているなら、ハリスにガン玉を打って対応する。
エサ付けは、オキアミ1匹が基本。
エサ取り魚が少ない朝イチや夕マヅメなど、ここぞというときに2匹抱き合わせにするとよい。
逆に2匹抱き合わせはアピール力が強いため、エサ取りが多いと格好の的になってしまうことも覚えておこう。
上越沖ではかなりの実績があるのがオキアミ型ワーム。
実際、乗船日は、グリーンのグローカラーやオキアミカラーのワームにマダイがヒットしていた。
これで竿頭になったというベテランも多くいるのでエサ取りが多いときは臆することなく使ってみるとよい。
そして、基本中の基本だが、オキアミエサにこだわるなら、手返しを早くしてマメに付けエサをチェックすること。
これでかなりヒットチャンスが生まれハズだ。

エサ取り魚が多いときはオキアミ型ワームの効果は絶大。カラーは濁り時や暗いときはグリーングロー系、潮が明るいときはオキアミカラーに実績がある
指示ダナは高め。マダイを 浮かせて釣るが定番
上越沖のマダイ釣りは基本的にどの船宿も船長の指示ダナは高めだ。
だいたい底から20m〜30m上が指示ダナだ。
ここでは浮いてくる活性の高いマダイを釣る、という手法をとっているので釣り方は、まず船長の指示ダナプラス5m下までビシを下ろし、そこからゆっくりと指示ダナまでビシを巻き上げるだけだ。
オキアミコマセを振り出すというシャクリ動作はとくにいらない。
タナにビシを合わせたあとは、置き竿でアタリを待つのが一連の動作の基本だ。
誘いの最大の武器は落とし込み

さて、コマセマダイ釣りの楽しみのひとつである“誘い”だが、浮かせて釣る上越エリアでは、最大の武器といえるのは、落とし込みの誘い。
やみくもに竿を動かし誘い続けてもなかなか結果は出ない。
「マダイの群れが船下に入ってくるタイミングで誘いをかけると効率よくヒットします」とこの釣りに詳しい直江津港「里輝丸」の小林智船長が話すように、タイミングを知り誘い動作を行なうことが大事だ。
もちろん船長はそのタイミングをアナウンスしてくれるが理想をいえば、各自、シマノの探見丸を見ながら釣るとよい。
魚の群れが魚探に映ったタイミングで落とし込みの誘いをかけるのだ。
この際、船長の指示ダナより5m下には決してビシを落とさないようにする。
落としてしまうと、せっかく活性があがり浮いたマダイたちが下へ沈んでしまう。
この落とし込みはさまざまな方法があるが、ここでは、指示ダナから1〜3mの範囲で十分。
その誘いで十分効果があるハズだ。
指示ダナより上でしばらく待ち、タイミングで指示ダナ付近に落とし込むのも有効だ。
落としこんだ後、アタリがなければ、指示ダナにもどすときは、“誘い上げ”効果を期待する。そのためには、決して早く巻き上げないように。
段をつけながら、食わせる間を長めにとりながら、ゆっくりと巻き上げ、もしくは竿を上げるようにする。
誘い中は仕掛けの下げ動作も上げ動作もいずれも誘いになるのだ。
直江津沖 美味秋ダイ&ヒラマサまじり釣行レポート

秋の気持ちいい空の下、きれいなベンディングカーブをみせるマダイロッド。マダイフリークの至福のときだ

このサイズが多いが…、ドカンと来るヤツは大ダイ?それとも青物?
6.3kg!

下伊那郡の佐藤さんは、10月初旬16枚のマダイを釣り、最大はこの6.3kg

マダイと青物の混合で楽しめる

地元の常連さん、塚田さんはたべごろマダイ9枚にヒラマサとワラサをハリス4号でゲット

誘いを駆使してマダイをキャッチ!

ワームにヒットした。エサ取り魚が多い秋はこれが効く

常連さんなかよくダブルヒット
3人同時ヒット中!

6kgオーバー浮上中!
6.7kg!

7.3kg!

ヒラマサ連続ヒット中!

ヒラマサとワラサ。さてどっち?
上がヒラマサ、下がワラサ

水面まで強引に引くのがこの魚の特徴

今期の最大の特徴は青物のほとんどがヒラマサであること

こちらもヒラマサ

マダイの食いがよくなくても青物は元気。うまいヒラマサばかりだ

乗船前に釣り座はくじ引きで決める

今回、取材にご協力いただいたのは、新潟・直江津港「里輝丸」
マダイのメッカ、上越沖の秋ダイに注目したい。
上越沖といえば5月6月の乗っ込み期が全国的に有名だが、近年は冬場もよく釣れるとあって1年を通してみれば、ほぼ周年マダイ釣りを楽しめる。
「暑い夏はなかなかコマセマダイのお客さんは少なかったですが、ようやく涼しくなってマダイの活性も上がってきていますよ」とは、上越エリア№1船宿として知られる直江津港「里輝丸」の小林智船長。
今期の様子を聞くと、「青物がまじるのは例年どおりなのですが、その青物のほとんどがヒラマサです。マダイの仕掛けであがるのは2〜3kgが多いのですが、毎回だれかしらが強い引きのためハリスをブレイクされていますので、もっと大きな青物がいると思います。5kgオーバーのヒラマサや7kgのブリもコマセ釣りでキャッチされているのでデ カイのがきたらうまくやり取りしてくださいね」とのこと。
マダイは1〜2kg主体の数釣りパターンというが、食べておいしいサイズだ。
そんなお手ごろなマダイばかりではない。
ハリスをプツリと切っていくヤツのなかには、大ダイがまじっている。
その証拠に6〜7kgの大ダイがキャッチされているのだ。
青物がいれば大ダイもいるとも言われている。
今期の上越沖のマダイは水温が下がるこれからが本番だ。
以上の記事は「つり丸」2019年11月15日号の掲載記事です。
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ポイントは直江津沖水深60m前後