遠征アカイカ活況ロングラン継続中!


ベッド付きの19トンの大型船だ。静岡・宇佐美「清貢丸」
釣り方は、4号浮きスッテ5〜6本のサビキにエサ巻き餌木をくわえた仕掛けで釣るのが一般的。だが、話題の究極のライト釣法“ひとつスッテ釣法”でも安定して好釣果が記録されているのだ。夜のケンサキイカ釣りには最大の効果を発揮することは、この釣法の発祥の海、福井越前沖でも証明されている。
「今年のアカイカは、ちょっとサイズが小さくなってきたけど、数釣れてます。続く年は8月までアカイカ釣りができるからね。7月もまだまだ釣れますよ」とは、今期のロングランを予想する宇佐美「清貢丸」の稲本貢一船長。夜イカを専門とする船長だけに、その言葉には自信がうかがえる。
「昨年から始まったひとつスッテ釣法だけど、やる人は釣果を確実にあげていってます。ルアーアングラーにおすすめですよ」と、新釣法にも理解がある。
数釣り継続中! ひとつスッテ釣法もオススメ

後半戦にピークが来る夜アカイカ釣り。納竿間際までマメに釣りを続けよう。
プチ遠征の夜釣りで楽しむ宇佐美南沖の夜アカイカ釣りが今期は当たり年だ。
4月に開幕したこの釣り物だが、5月から出船するたびに安定した数釣りを記録中。現在もロングランで継続中だ。例年シーズンは7月いっぱいまで。初期は60㎝以上の〝島サイズ〟が多くまじったが、数釣れるときは、少し小ぶりのイカが多いという。とはいうものの、味は最高級のケンサキイカだけにお墨付き。
釣り方は、5〜6本の4号サイズの浮きスッテサビキ仕掛けで狙うのが一般的だが、本誌つり丸が推奨している究極のライトゲーム「ひとつスッテ釣法」をぜひ試してほしい。
福井・越前沖で一昨年からブレイクしている釣法だが、筒イカ系全般に有効な釣りでとくにケンサキイカには効果的。日本海では、サビキ釣りよりも数を上げることができるいまが旬の釣りなのである。
実際、昨シーズンからこの宇佐美南沖で試釣を繰り返してきたが、乗り渋りのときに絶大な効果を発揮することが分かっている。
サビキ仕掛けではアタリをとらえてカンナに掛けることがなかなかできない状況でも、この釣り方なら誰でも簡単に釣ることができるのだ。
爆釣状態のときは多点掛けができるサビキ仕掛けの釣果にはかなわないが、1点乗りの状態が続くときは、むしろ、ひとつスッテ釣法に分がある。
しかし、サビキ仕掛けの釣り人の間でこの釣りをやることは難しい。かたやPE4〜5号オモリ120号、対してPE0.6号ナマリスッテ60gの水中でのラインの立ち方の差は歴然。オマツリ必至だ。だから、ひとつスッテアングラーは、同船の場合、トモかミヨシ側、もしくは片弦によって釣ることになる。
この釣り方を希望するときは、事前に船長に話しておく必要があることも覚えておこう。
サビキ釣りは、硬めの竿でタナを探ろう

浮きスッテにも乗ります。スッテのカラーを見てね!!


浮きスッテのサビキ釣りは、4号の浮きスッテを5〜6本使用する。
元アカイカ漁師の「清貢丸」稲本貢一船長は、まず、浮きスッテのボディーについてこうアドバイスする。
「浮きスッテは、夜光ボディーのみだとまず乗りが悪いと思ってください。夜光とそうでないものを交互に付けるといいでしょう。あと、夜光のオモリもダメですよ」と話す。
使用する竿については、
「ヤリイカ竿のような硬い竿がいいね」という。実際、船長が使っている竿は年季が入った先調子の竿だ。
理由は、硬い竿のほうがイカの足にカンナをしっかりと掛けることができるからだという。また、より効率よく意図的にスッテを動かすことができるのも理由だ。
夜アカイカ仕掛けとその釣り方

船長が勧める釣り方はこうだ。
まず、仕掛けが着底したら根掛かりを避けるため1m上げて、キーパーに竿をかけたまま、そのタナでシャープに50㎝ほどシャクリ上げて、すぐ戻す。水中では約30㎝ほど道糸が動けばよい。これを5〜10秒間隔で3〜4回繰り返す。
それでアタリがなければ、仕掛けの長さ分、約5〜7mゆっくりと巻き上げて、そのタナで前記のシャクリを繰り返す。
探りダナは明るいうちは、ボトム中心で約10m、暗くなりイカが浮いてきたら約20m以上は探ろう。
サビキ仕掛けの一番下にエサ巻きスッテを付ける場合は、大きめのキステンビンを介して、ハリスを出す。コマセ釣りで使うテンビンはタブーだ。
エサ巻きスッテに付けるエサ(サメの身)は、カンナ近くを丁寧に細かく針金を巻き付けるのがコツだ。
以上の記事は「つり丸」2013年7月15日号の掲載情報です。
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テクニカルなひとつスッテ釣法で確実釣果。浮きスッテサビキ釣りは広くタナを探るのがコツ。