6月、7月限定の浅場の根魚五目釣り


今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・川津「源泉丸」。

外房・勝浦沖周辺は起伏がある岩礁帯が広範囲にあり、さまざまな魚が生息している。とくに夏は浅場に根魚が集まるので釣りやすい。
川津港「源泉丸」は、大船長の斎藤俊和さんと若船長の拓也さんの親子二人三脚で遊漁船と漁船を営んでいる。
遊漁船は、周年おもに中深場の魚とイカをターゲットにしており、オニカサゴ、クロムツ、メダイ、スルメイカ、ヤリイカなどを得意としている。
しかし、6月、7月に限り浅場の根魚五目を看板にあげている。常連さんの熱心なリクエストがあって始めたのだという。
半日のスケジュール

アカハタ!
まず、港前の浅場でサビキ仕掛けでイワシや小サバ、アジを釣り、イケスに確保。エサにする分、各自確保できたら、根魚ポイントへ移動。
場所は広範囲だ。潮向きや水温、水色により北か南方面へ移動する。
北は岩船沖、南は小湊沖までが釣り場だ。
釣れる魚はさまざま。生きイワシやアジを好むフィッシュイーターならなんでもだが、メインはカサゴやメバル。
最近では、南方系のアカハタがよく釣れるという。この魚は食べておいしく、とくに酒蒸しにすると絶品。
ほか、ヒラメ、チカメキントキ、マハタ、ヒラマサ、ワラサ、マダイ、マトウダイなどよりどりみどりだ。
「源泉丸」では、この浅場五目釣りに限り、一人でも出船するという、ありがたいサービスもある。
基本は胴付き2本バリ。マメな底ダチ取りは必須

チカメキントキ!

こいつもアカハタ!

カサゴ!

大変魅力的なフィールドの根魚五目釣りの仕掛けだが、基本的には生きイワシのヒラメ釣りと同じと考えてよい。だから、タックルはヒラメ竿でOK。しかし、横流し釣りではないので、オモリ50号以上を背負える7対3もしくは8対2調子のショートロッドでもよい。
とくに、コレというタックルの制約はないので、普段使いなれたタックルがベターだ。
リールは小型電動リール、もしくは小型両軸リールを選択。
PEラインもヒラメと同じで2〜4号。2号以下の道糸を使う場合は、必ずフロロカーボン6号以上のリーダーを接続するように。道糸との接続は摩擦系ノットで行う。
仕掛けは、ハリス5〜6号の2本バリ。もちろん、ヒラメ仕掛けのように1本バリでもよい。
釣り上げた生きエサがなくなったときは、冷凍のイワシをエサにするので、2本バリのほうが効率がよいという。
若船長の拓也さんは、
「お客さんには、上バリには根魚はこないでしょう!? と聞かれるのですが、実際には、上バリのほうがよく根魚が食います。アカハタなんかはほとんど上バリですよ」と話す。
エサの選択だが、まず最初は釣った生きエサから使おう。イワシは、カタクチイワシ、ウルメイワシ、マイワシなどがいるが、順番は、ウルメイワシから。ウルメはイケスのなかでは長時間生きてはいないからだ。
次にカタクチイワシもしくはマイワシ。今期はマイワシは少なく、カタクチイワシがメイン。カタクチイワシは万能エサだ。しかも、イケスのなかでもウルメイワシよりは、俄然長く生きるので、後半戦用に生かしてとっておくのもよい。
釣り方についてだが、根魚釣り=オモリの底トントンと考えがち。だが、この釣り方をしていると、根掛かりが頻発しオモリがいくつあっても足りなくなる。
若船長の拓也さんは、
「オモリは底から50㎝〜1m上げるようにしてください。もちろん根掛かりを防ぐためですが、海底はかなり起伏があるので、十分根魚が食いますよ」とのこと。
アタリが出たあとは、生きエサも死にエサも早アワセは厳禁。引き込みを捉えてからしっかりとアワセを入れよう。ちなみにドラグは強めに。カサゴやハタ、アカハタは糸を出してしまうと根に潜ってしまうので注意しよう。
不意にヒットする青物は別。強烈な引きが突然訪れたら、ドラグを少し緩めてラインブレイクしないようにやり取りしよう。
以上の記事は「つり丸」2013年7月15日号の掲載情報です。
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