本来水温低下で渋る時期だが… トップ150匹以上!?の爆食い!
3月、4月は海水温が一番下がる時季。
沖釣りの優等生東京湾のアジも深場へと落ちる。
かつては久里浜沖では100mを超す所をやったものだが、ここ数年は深くても70mライン。
しかも盛期に劣らぬ好釣果が続いている。
今年は特に絶好調で束釣りラッシュ!
150匹以上なんて大釣果も出ていると聞き、久比里の「巳之助丸」さんへと釣行した。

久里浜沖で大アジが数釣れている!

「巳之助丸」は言わずと知れたカワハギの老舗船宿だが、アジも周年の看板にしていて(その他アマダイやカサゴなど四季折々の釣り物でも出船中)久里浜沖を中心に大アジの数釣りが人気でもある。
今回は小2の孫を「たまにはストレス発散も」と連れ出しての釣行だ。
平作川を下り海に出ると釣り場はすぐそこ。久里浜沖の50mダチで「タナは底から3~4m」で釣り開始となる。
アジは一投目から食ってきた。
17.8cmの唐揚げサイズまじりで26.7㎝の中っぱがパタパタッと釣り上がる。
下げ潮が効きすぎているせいかバリバリの爆釣とはいかないが、飽きない程度に食ってくる。
孫はまだひとりでは釣りが出来ないが、コマセの詰め替えから投入、魚の取り込みは私が担当し、タナ取りからコマセ振り、仕掛けの巻き上げは孫に任せてみた。
始めのうちはビシ着底からのタナ取りが遅く仕掛けを根掛かりで失ったり、タナが合わず小カサゴを釣ったりと苦戦していたが、慣れてくると結構やるもので、身体いっぱい使ってコマセを振り、そこそこアジを釣り始めた(ジジ馬鹿?)。
そして道糸のマーカーでのタナ取り「マークが3つ来たらグイグイと竿を振って、もう一つマークを巻いてまたグイで待つ」と教えると、忠実に教えを守りここからペースアップ。
ダブル、トリプルと順調すぎる勢いで数を伸ばして行った。
この場所では1時間少々釣り、やや小型が多くなったところで初めての場所移動。
次のポイントはなんと水深25mの浅場だ。
こんなところでも今年は大アジが食ってくるとの話だったが、良型のクロダイは上がったものの、アジの食いはイマイチですかさず再移動となった。
今度は水深35mほどで、ここでは中アジがバタバタと釣れ始まった。
27.8cmをレギュラーに時折20cmほどの小アジもまじるが型に文句はない。
この場所も海底には根があるようで、うっかりしていると根掛かりで仕掛けをロストする。
そんな場所だからだろう、左隣の小池さんは「アジが食ったと思ったらそのまま竿が押さえ込まれて、ようやく巻けたらアジが傷だらけで上がって来ました」と言う。
おそらくヒラメと思われたが、ヒラメはアジの仕掛けでも意外と水面まで静かに上がって来ることもあり、もう少し食い込めば姿ぐらいは拝めたかも、と残念そうだった。

イワシミンチのコマセにアカタン、アオイソメ。貸しビシを借りるのもいい

︎アカタン、アオイソメに加え、イワシミンチの中のイワシの肝を探して付けエサにするのもいい。それに思わぬゲストが食うことも
サイズアップしてダブル、トリプル!
昼近くになりやや深めの70mダチを狙うと、一段と型が良くなり35cm級も多くなる。
食いも良くなりほぼ入れ食いでダブル、トリプルも頻発するが、アタリがあってもハリ掛かりしなかったりバレたりも多い。
おそらく真ダナに合っていないのだろうが、子供には細かなタナ取りは無理。
まして速潮下でこの水深となると自分が竿を出しても上手く行ったかどうか。
まあ細かいことは気にせずとも、この食いっぷりならノー文句だ。
それよりも船で配られたアカタンと青イソメ、それにコマセからイワシの肝を拾って、3つのエサを試させたが、「やっぱりアオイソメだなー」「アカタンは小さいのが多い」「肝もいいねー」と楽しんでくれたようだ。
ジジイの目からは今日はどのエサもそんなに大差はなかったかな、であるが…。
不安定な時期だが、今後もイケそうな予感
この日は終日食い気良好。
トップは横須賀市の小池さんで95匹。
我々は72匹で25リッターのクーラーは氷のスペースを残して満タンとなった。
孫もストレス発散になったようで、日に焼けた笑顔が見られたのも何よりだった。
「また行きたい!」のリクエストにこのご時世すぐに応えられないのが悔しいが、また折りを見て連れて来たいと思う。
さて今後の予想について「この時季のアジは不安定で、夏アジみたいに太鼓判で先読みは出来ないですよ(笑)」と船長だが、当日以降も好釣は続いておりそう簡単に食い渋るとも思えない。
こんな素人予想もあながち間違っていないのでは?と思わせる久里浜沖のアジの食いっぷりである。
絶好釣!久里浜沖のビシアジ釣行レポート

多点掛けの連発で数釣りが続く久里浜沖のビシアジ。

水温の下がるこの時期にこの調子なら、梅雨アジ、夏アジと好調ロングラン間違いなし!?

こちらは3点掛けの抜き上げ!多点掛けが多いので、取り込みは思い切りよく、スピーディーに

多点掛けが多いから、あっという間に数がまとまる

足元のタルはアジでいっぱいだ

沖釣りはアジに始まりアジに終わるなんて言われることも。この歳からアジを始めれば、大人になったら相当な腕になるはず

ビギナーや小さな子供にも楽しめるのがアジ釣りのいいところ。ダブルで上がってきたときの感動は大きいだろう

クロダイが食ってきた!春に多いゲストだ

ホウボウも上がった

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・久比里「巳之助丸」
東京湾久里浜沖のアジが絶好調!
カワハギと並びアジも周年の看板に掲げる久比里「巳之助丸」では束釣りもまじえ連日好釣果に沸いている。
150匹だ!170匹だ!なんてとんでもない釣果も出ているが、アジ船担当の臼井功一船長は「今のところ釣れていますねー。ただ春のアジは潮が変わるとパタッと食わなくなることがありますからね。毎日心配しながらやってますよ(笑)」と控えめだ。
釣り場は近場の久里浜沖を中心に30~70mダチの比較的浅場を狙っていて、型は17.8㎝から35㎝超までの大中小まじり。
もちろん東京湾のアジは味もピカイチだ!
小アジは唐揚げや南蛮漬けに、中アジは塩焼きや開き、大アジは三枚に下ろしてアジフライと様々な料理で楽しめる。
もちろん刺身やタタキ、ナメロウはどのサイズでもOKで、サイズごとに食べ比べてみるのも面白い。
またこの時季はゲストに乗っ込みクロダイも時々釣れ「沖で釣れるクロダイは旨いよ」と楽しみにしている常連さんも多い。
船長の心配をよそに(?)この調子なら好調のまま梅雨アジ、夏アジへとなだれ込みそうな勢い。
沖釣りの定番メニュー「東京湾のビシアジ釣り」は今季も健在。
ロングランで楽しめそうだ。
以上の記事は「つり丸」2020年5月15日号の掲載記事です。
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「巳之助丸」では、トップ150匹!170匹!と好釣果に沸いている。もちろん食味もバツグン!