※この記事は「つり丸」の過去の取材で撮影、公開した写真を使用し、記事を再編集して作成したものです。
タックルに加え仕掛けもイサキ用でOK!ただしシマアジは誘いと取り込みに要注意
大原地区では、秋から続いていたヒラメ、フグが産卵時期の禁漁期間に入る。
変わって注目が集まるのはイサキ釣りだ。浅場で手軽な道具でできて引きもよく数も釣れることから、各地で人気のターゲットでもある。
なかでも大原沖ではここ数年イサキにまじるシマアジの魚影が濃く、人気が高まっている。
これからシーズンを迎える大原沖のイサキ・シマアジ釣りについて紹介したい。
タックルは他地区同様のイサキタックルを

ポイントまではだいたい40~50分。
沖に点在する根がイサキのポイントだ。
アミコマセを使ったコマセ釣りで、付けエサにはイカタンを使う。
他地区のイサキ釣りと、タックル、仕掛けは大差ない。
ビシはFL60号を使うので、竿は1.8m前後のLTゲームロッドが扱いやすい。
特にシマアジ狙いでは、張りの強い竿よりも軟調でオモリ負けするくらいのロッドの方がバラシにくい傾向がある。
リールは手巻きでも電動でも使い慣れたもの、手持ちで疲れない軽量なものを選び、PE3号前後を巻いておく。
タナは海面から15m前後、底は根掛かりするのでビシを底まで落とすのはNGだ。
タナ指示が15mであれば、18mまでビシを落としてから、コマセを振りながら15mにタナを合わせるようにする。
イサキのアタリは明確だ。
竿先をグッと抑え込む明確なアタリがやってくる。
向こうアワせで掛かる魚なので、アタリがあったらそのまましばらく待てば、食いの良い日は2点掛け、3点掛けも難しくない。
待っていてもアタリが続かない日は、1匹が掛かればすぐに上げてやる方が確実だ。
シマアジのアタリはすぐにわかる。
イサキと違うところはその突っ走り方。
小型でもさすがシマアジと思わせる強烈な引きで、ドラグ調整をしていないと一発でハリス切れする。
ハリスは1.5号か2号を使うので、ドラグは緩めにしてシマアジが走ったときは無理をせずに糸を出すようにする。魚が止まったら巻いて、走ったらまた糸を出す、というように魚との我慢比べのつもりで寄せてこよう。

ゲームロッドなどライト系のタックルでOK。これでシマアジが掛かると最高に楽しい!!
仕掛けはイサキ・シマアジ 同じだが誘いは異なる
イサキとシマアジの仕掛けは、基本的に同じものを使う。
シマアジ狙いでハリスを太くしたくなるところだが、4号を使ったらまったく食わず、2号に戻したらすぐにシマアジが食ってきた経験もある。
過去に取材した大原港「春栄丸」の白川永一船長も「ハリスが太いとシマアジは極端に食いが落ちるねぇ」と言う。
しかし、夏場に良型シマアジが食うときは3号以上にしないと上げるのが難しいときもあるので、細仕掛け、太仕掛けの両方を用意しておけば安心だ。
船では付けエサにイカタンが用意されているが、オキアミを持ち込む人もいる。
私の経験ではイカタンでもオキアミでも、イサキとシマアジについては食いはそれほど差がないように思える。
オキアミだと、ゲストでマダイやイシダイが食うケースが増えるかな、という程度の差だ。
誘い方はイサキとシマアジは全く違う。
イサキは基本的にタナに合わせて待つ釣り方だが、シマアジは仕掛けを動かしての誘いが効果的だ。
タナを変えずに、竿をシャクッてエサを動かすことがシマアジへのアピールになる。
同乗の誰かにシマアジが食ったら、すかさず誘いを入れてやるのが大切だ。
シマアジが船下に回遊してきたときは、何人もが同時にヒットすることも珍しくない。
バレやすいシマアジを上手に取り込もう
シマアジを掛けてから、一番バレやすいのはビシを手にしてからだろう
ビシを手にしたときに、ハリスを緩めてしまいポロリと外れるのを幾度も見た。
もちろん、やり取りの途中で口が切れて外れたり、強い引きに糸を送れずにハリス切れしたりすることもあるが、魚が見えたところでハリ外れするのがいかに多いことか。
魚が見えているだけに、なんとも悔しいバラシだ。
これを防止するには、竿を置いてビシを取ってハリスを手繰る、この動作をスムースにするしかない。
魚が見えても慌てず、油断せず、落ち着いて取り込もう。
この釣りは、高根にあるイサキの反応に船を乗せる。
つまり、イサキを釣りながら、シマアジが回遊してくるのを待つという具合だ。
この根に着く魚は豊富で、マハタやメバルも常連ゲストだ。
良型のマダイやイシダイ、カンパチが食ってくることもあるので、いつ強烈な引きに襲われても慌てないようにドラグ調整だけはしっかりとしておきたい。
コロナ禍が落ち着いたときには、読者のみなさんが大原沖で高級魚をゲットされることを願っています!
大原沖 イサキ&シマアジ絶品リレー!釣行レポート

大原沖で初夏から本格化するイサキ釣り。

イサキはビッグサイズも多く、釣り味はもちろん食味もいい

美味しいイサキが多点掛けで数釣りを楽しめる

ここ数年はイサキにまじったり、さらにリレーで狙ってシマアジが釣れている。イサキの数釣りとシマアジの強烈な引きと最高の食味、両方味わえるオススメの釣りだ。

ここ数年で一気に大原沖のレギュラーターゲットになった高級魚シマアジ。引きも強く、釣っても食べても最高の魚だ

シマアジはイサキのように数釣りはできないが、船中20~30匹上がることも

超高級魚シマアジはまじるだけでモチベーションが上がる。

一荷もある!活性の高い群れが回ってきたらチャンス

マダイなど、ウレシイゲストが多いのも大原沖のいいところ。時期によっては青物も食ってくる

大原沖の根回りは魚種が豊富だ

大型メバルも食ってきた。いろいろまじって五目釣りに!

シマアジとイサキでお土産いっぱい!どうやって食べるか楽しみだ!!
薫風がさわやかに吹き、鯉のぼりが空を泳ぐ5月になると、外房大原沖ではイサキの季節が始まる。
陽光を浴びて緑色に輝くイサキは、新緑の木々のような生命感と空をかけるツバメのような躍動感に満ちている。
姿良し、引き良し、さらに食味も良しで人気の高いイサキだが、大原沖のイサキ釣りのもうひとつの魅力は多彩な魚種が顔を出すことにある。
ここ数年、大原沖で注目を浴びているのが、イサキの根で食ってくるシマアジだ。
言わずと知れた高級魚である。
イエローラインのボディに秘めた力は想像以上に強力で、1㎏クラスの大きさになればドラグから激しく糸を引き出す疾走を見せ、釣り人を興奮させてくれる。
ゴールデンウィークから真夏にかけ、大原沖ではイサキとシマアジ両狙いができるシーズンが続く。
初夏から梅雨頃まではイサキは大型主体、シマアジは小型まじりで数が狙える。
夏本番になるとイサキは産卵が近づき大きな群れをなし、シマアジはハリスを一瞬でぶった切る良型も現れる、というのがここ2シーズンの傾向だ。
さて、今シーズンは一体どうなるだろうか。
大原沖の根回りは魚種が豊富だ。
イサキ、シマアジを本命とするならば、準本命にはマダイ、イシダイ、メジナを挙げたい。
さらに、マハタ、メバルの根魚もまじる。
潮具合によってはカンパチなど青物の回遊もあり、クーラーを高級魚五目で埋めるのも夢じゃない。
いろいろな魚がまじってスリリングな釣りが楽しめる大原沖のイサキは、私の夏のオススメターゲットだ。
以上の記事は「つり丸」2020年6月1日号の掲載記事です。
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