今シーズンの東京湾はドラゴンの巣? 1mはざら! 120㎝! 130㎝級も!!

東京湾走水沖でタチウオが好調に釣れている。
走水のタチウオと聞いて鉛のカットウを思い浮かべる方は相当なオールドファン。
今やテンビンのエサ釣りもLTへと進化を遂げ、さらに令和の時代はテンヤ釣りが大ブレイク中だ。
その走水にあってアジの大人気船宿「関義丸」が、今年8月からタチウオ乗合も開始したと聞き、9月13日に出掛けてみた。
テンヤビギナーも臆することはない!

タチウオ船もアジ同様半日乗合スタイルで出船していて(タチウオは午前のみ)、操船は「関義丸」三代目の関口雄介船長。
大船長、オカミさん譲りの人当たりの良さで早くも人気、この日も満船での出港となった。
釣り場は港を出てすぐ、航程10分足らずの走水沖。
釣り場にはほぼ一番乗りで、周りにはまだ僚船が2隻のみ。
釣り場至近のメリットで自由に反応探しを行い「水深は70m。底から15mまで」のアナウンスで釣り開始となった。
この日は16名中テンヤ釣りが7名。
「ほとんどがテンヤ釣りという日もありますよ」と船長だが、釣り人に話を伺うと「今日が初めて」とか「二度目」と言う方が多く、雰囲気的にテンヤハードルはそれほど高くなく、テンヤビギナーでも臆することはなさそうだ。
で、開始早々に掛けたのはテンヤの釣り人。
優に指5本はありそうな大型だ。
その後しばらくは、誘い方なのか、テンヤでは左舷ミヨシ2番氏とトモ、テンビンのエサ釣りでは左右の胴の間の釣り人にアタリが集中したが、徐々に他の方へのアタリも多くなってきた。
テンビンに大型!私もテンヤで連釣

ドラゴンサイズは釣り味最高。重量感タップリのアタリと引きが超楽しい!
出船前大船長から「朝のうちが食いはいいみたいだよ」と聞いていたので、チャンスタイムなのかもしれない。
平均して見るとやはりテンヤ釣りに大型が目立つが、テンビン仕掛けでもメーターオーバーが釣れていて型はいい。
それでも「先週に比べたらちょっと小さい」とは常連さんだ。
小一時間ほどして私もテンビン仕掛けの竿を出す。
船内を回っている時に、ゆっくりとした誘いにアタリが多かったのを確認しているので、竿先をフワフワと揺らしながら、リールを4分の1回転ずつ巻くソフトな誘いで開始する。
二度ほどタナを往復させたところで、早速エサを咥えた重みが竿先に伝わる。
そのまま誘いを続けると、グ、グ、グッ!と竿の曲がりが徐々に大きくなり、手元付近にまで重みが伝わったところで竿を立てアワせると、ガッガッガッ!とハリ掛かりした。
指3.5本と周りの人と比べると見劣りするサイズだが、本来のこの時季のレギュラーサイズだ。
次の投入では指4本サイズと連発したが、その後は食いが落ち、船中でも時折ポツリポツリの展開となった。
私も誘いのパターンを色々と変え、小刻みなノーテンションフリーフォールで1本追加するが、その後はパッタリの時間帯が続いた。
10時を過ぎて場所を猿島よりに移す。
常連さんの話では、職漁船が漁を終えるのを待っての移動だったようだ。
他船も同様の考えか、この後大船団が出来上がる。
横浜、川崎はもとより湾奥東京や浦安、対岸富津の船も見える。
そしてこの場所でまた食いが立ち始めた。
水深は先程とほとんど変わらないが、タチウオの活性が上がって来たのか、タナは「65~55まで」とか「60、50」と上ずる。
私もフワフワパターンで連発することができ、指5本級も2本釣り上げることができた。
ただしアタリ自体は多いものの、クッ!と咥えただけの単発で終わったり、いつまでもエサの端っこだけ咥えているだけで食い込みアタリが出なかったりも多い(途中じれてアワセを入れてもみたが掛からない)。
このあたりのじれったさ難しさもタチウオ釣りの面白さだ。
もちろんテンヤ釣りのほうも順調で、なかでも左舷トモの常連伊東さんは、指7本級のドラゴンを連発と気を吐いていた。

もちろんテンビンにサバ切身エサもOK。テンビンでもこの夏から秋は大型が釣れている
テンビンの楽しさもいいが、テンヤ釣りにも興味津々
11時以降また食いが渋くなったが、タチウオビギナーも含め全員ボウズなしと満足の沖揚がり。
竿頭は伊東さんで9本。
私は7本だった。
釣り方比較では、テンヤが1~9本、テンビンが2~7本と、この日はほぼ互角。
船長の話では「テンビンがいい日もあるしテンヤの方がいい日もあってその日次第。腕もあるしねー(笑)」とか。
ただし型はテンヤに分がありそうなのは事実。
テンビン仕掛けでの駆け引きも捨てがたいが、型の良さ&時代に取り残されないためにも?テンヤ釣りも始めないとかなー、と悩む今日この頃である。
東京湾 走水沖のタチウオ 釣行レポート
指7本!1メーター30センチ!まさにドラゴンが釣れてます!!

「関義丸」は同船でテンビン、テンヤどちらも可。最近はテンヤの釣り人が多く、ほとんどがテンヤという日もある
テンヤはメーター オーバー高確率!テンビンでも 大型が食ってくる!

今シーズンの東京湾では、メーターオーバーは当たり前、120㎝、130㎝といった、まさにドラゴンサイズが釣れている。とくにテンヤ仕掛けが好調だ

今シーズン人気大ブレイクのテンヤ釣り。タチウオテンヤにイワシエサ1匹付けで、大型の反応がいい!

テンヤはルアー的要素もあり、ジギンガーも一度やってハマる人も。テンビン釣りから転向し中毒になる人も続出中

大型タチウオは脂の乗りも良く味もいい!

刺身や塩焼き、フライなど、何にしても美味しい

午前半日船ながらトップ二桁が続いている。

型がいいので5本も釣ればお土産十分だ

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・走水港「関義丸」
今シーズン人気沸騰中の東京湾のタチウオ。
今年は安定して釣れているだけでなく型も良い。
爆発的に広まりつつあるテンヤ釣りでは、「こんなの東京湾にいたの?」という1メーター20㎝とか30㎝、指7本!? などというドラゴン級が釣れ、テンビンのエサ釣りでも指5本級は普通に釣れている。
走水アジの人気船宿「関義丸」でも、8月から午前タチウオをメニューに加え、半日釣りながら連日トップ二桁と安定した釣果を連発中。
9月中旬現在の釣り場は航程10分ほどの走水沖という地の利と相まって、大勢の新旧タチウオファンで賑わっている。
「いや~ホントに型がいいですよねー。ここに来てちょっと小さくなったって言う常連さんもいますが(笑)それでも毎日ドラゴン級は顔を出してますからねー。このまましばらく楽しませてくれるんじゃないかと期待してますよ」とは、タチウオ船を担当する「関義丸」の三代目関口雄介若船長だ。
取材日のテンヤ比率は4割ほどだったが「船中ほとんどがテンヤ」という日もあるとか。
「関義丸」では基本的にテンビン、テンヤ混在の呉越同舟スタイルだが、潮具合によっては席を分けることもあるとのこと。
いずれにしても船長、おかみさんの人柄もあって穏やかなお客さんが多いから、ギスギスとした雰囲気はなく好みの釣り方で楽しめる。
午前、午後のアジ乗合も出船しているので、午前船でタチウオ、午後は名物走水のアジと連チャンの釣り人が多いのも大いに頷ける船宿だ。
以上の記事は「つり丸」2020年10月15日号の掲載記事です。
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東京湾がドラゴン狙いの大チャンスを迎えている