潮の流れさえよければ、今季は大型が釣れる。糸の伸ばし方が鍵


朝イチは須崎沖の一級ポイント“石廊アワセ”に漁船、遊漁船が集中。まずはここで確実に釣果を得よう。

キンメは釣りたては身が銀色だ。風にしばらくさらしておくと、真っ赤になる。

アタリがあったら道糸を出して多点掛けを期待する。一度に10枚以上掛かることもザラだ。

こんな大型の3点掛けとは贅沢。こんなサイズばかりのときもよくある。

貴重な1枚はタモですくう。

こちらはアコウダイ。500mの深場でまじった。

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・手石「南伊豆忠兵衛丸」。

激うまの大型キンメダイが釣れる南伊豆沖。「地キンメ」とか「新島キンメ」という名称で名実ともに全国に知れ渡っている。とくに伊豆半島ではブランド魚として取り扱われている。
下田港に水揚げされるキンメダイが全国に流通しているが、そのキンメダイを釣ることができるのが南伊豆だ。
「潮の流れさえよければ、今季は大型が釣れるよ。糸の伸ばし方がカギ」とは、手石港「南伊豆忠兵衛丸」の浅沼幹夫大船長。銭洲を開拓した有名船長の腕はまだまだ健在だ。
ポイントは、南伊豆沖水深300〜500m。朝イチに浅場で数を確保して、中盤から後半にかけて水深400〜500mで大型キンメを狙う撃つというのが、半日のスケジュール。
深場釣りの経験がない人でもレンタルタックル、エサ付きの仕掛けもあるので、気軽にチャレンジできる。ぜひ、この師走に激うまキンメを釣り上げて味わってみてほしい。
慌てず治具を沖側に向けて、オモリを海に投入する

深場釣りではこの投入が第一関門。慌てないで落ち着いて行おう。

船上では、仕掛けの投入が第1の関門。
伊豆沖では基本的に、右舷に釣り人が並び、ミヨシから順に仕掛けを投入する。
投入時、誰かが失敗すると、次の人が投入できないばかりか、船長が狙い打つポイントを通過してしまう可能性がある。慌てず着実に仕掛けの投入を行わなければならない。
もし、治具にトラブルが発生し投入に失敗したら、1回分の流しはお休みする覚悟も必要だ。それくらい投入は重要なのだ。
確実に投入を成功させるには、自分の釣り座のポジションを明確にしておくこと。手元足元には、よけいなものは置かない。
さて、いざ投入。
リールの左側、つまりミヨシ側に立ち、右手に治具。左手にオモリを持って投入を待つ。
船長の合図とともに、オモリを軽く沖目に放り込む。
その後は、仕掛けが治具から出るままにして、けして左手は放出している糸周辺には近づけないようにする。勢いよく出続ける仕掛けのハリに手が刺さりでもしたら、大変なことになるからだ。
多少、仕掛けが絡んだまま、落下していってもそこは諦めることが肝心。安全第一だ。
以上の記事は「つり丸」2012年12月15日号の掲載情報です。
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この良型のキンメダイがアベレージサイズ。まさに南伊豆沖は深場釣りの最高峰エリアだ。