お正月といえばマダイ! 深場では大型が期待できる!イナダやワラサもまじる!
厳寒期の釣り場は浅くても水深60m前後

厳寒期のコマセマダイは、総じて水深が深い場所を狙うことが多い。
「この時期(冬場)の釣り場は、浅くても60mぐらいです。深い場所では100mを超すところも狙いますよ」と話すのは、今回取材した茅ヶ崎港「沖右ヱ門丸」のマダイ船を担当する立木丈船長。
取材当日は前半は水深60m前後を狙い、後半に水深110m前後の深場を狙った。
水深60m前後では800g〜1kgくらいのマダイが掛かり、水深110m前後の深場では3.8kgの良型がヒットした。
ゲストはイナダがよくまじっている。
太っている個体が多く、脂が乗っていいお土産になっている。
また深場では、取材当日はワラサ、メダイがまじった。
相模湾のコマセマダイはイナダまじりで楽しめるので、2021年の初釣りにオススメだ!
タックルはコマセマダイ用

竿はコマセマダイ専用がオススメ
茅ヶ崎沖のマダイ釣りを楽しむには、一般的なコマセマダイ用があれば楽しめる。
80号のビシを使うので、竿は80号オモリに対応したコマセマダイ用がオススメだ。
竿の長さは2.4〜3.6mぐらい。
長さは好みで選ぶといいだろう。
取材当日は3〜3.3mの竿を使う人が多かった。
リールはドラグ性能がいい小型電動。
大型マダイやワラサ、良型メダイが掛かったときはドラグを駆使したやり取りになるからだ。
道糸はPEラインの3〜5号を300m以上巻いておこう。
大型マダイを想定して ハリスは4号以上で!

道糸の先にビシを装着した片テンビンをつなぐ。
船でアミコマセが配られるので、ビシは「サニービシ」などのプラビシが微妙な調整ができオススメだ。ビシのサイズはLサイズまで。
テンビンの先にクッションゴムを介してハリス(仕掛け)をつなぐ。
クッションゴムは使用ハリスの号数に適合した太さを使うこと。
このバランスが合っていないと、クッションゴムやハリスが切れやすくなり、クッションゴムの効果が半減してしまうので注意しよう。
長さは1mが標準だ。
ハリスは4号以上を使おう。
前述しているように、深場のポイントでは大型や良型マダイの可能性がある。
またワラサやメダイといった引きが強いゲストもまじる。
これらに対応するには、細ハリスは厳禁。
4号以上のハリスを使って、掛けたら確実に取り込もう。
初釣りでのバラシは絶対に避けたい!
ハリスの長さは6〜8m。
取材当日、常連さんのなかには9〜10mのハリスを使う人もいた。
イナダのお土産がほしいなら6m前後、マダイをじっくり狙いたいなら8m前後がいいだろう。
また仕掛けは、ハリスの途中にサルカンを介す2段テーパー式でもOKだ。
ハリはマダイの8〜10号。
ハリもハリスと同様に、大型マダイやワラサ、メダイに対応できるものを使おう。
軸が細いハリの使用は避け、軸がしっかりしたものを使おう。
ポイントによっては、フグが多い場所もある。
そのような場所では、頻繁にチモト付近のハリスを切られてハリを取られる。
そのため予備のハリや仕掛けは多めに用意しておくといいだろう。
付けエサはオキアミ。
付け方は1匹掛けが基本。
下のイラストで示したように、ハリの軸に対してまっすぐになるように付けること。
オキアミが曲がっていると、仕掛けの上げ下げの際に回ってしまう。
それが原因でハリスが絡むなどのトラブルが発生することもある。

付けエサはオキアミ

ビギナーは必ず投入をマスターしよう!

前述したように、この釣りのハリスは長い。
最初に付けエサを海中に入れ、続いてハリス、ビシの順番で海中に入れて落としていくと、かなりの高確率で仕掛けが絡んでしまう。
絡まずに投入するには、上のイラストの手順で行うようにしよう。
まず、船ベリに付けエサを置く。
次にテンビンから1〜2mぐらい離れた付近のハリスを手でつかみ、ビシを海中に入れる。
そしてリールクラッチをオフにして、スプールを親指でサミング師ながらビシを落としていき、同時に手のなかでハリスを滑らせていく。
滑らせていくハリスが付けエサの手前まできたら、ハリスから手を放す。
仕掛けのすべてが海中に入ったら、竿を手に持ってリールのスプールサミングしながら落としていく。
ビシを数m海中に沈めた状態でハリをエサに付け、エサを付け終えたらハリを海中に入れて投入する人がいる。
表層にサバやソウダ、シイラがいるときは、これらを寄せてしまうので、この方法は避けよう。
取材当日はソウダガツオが多く、仕掛けの落下が頻繁に止められた。
こんな時は投入法にも気を使いたい。
エサ取り&フグ避けを考えて静かに釣ろう!


取材当日の指示ダナは、「海底から8mぐらいで、付けエサが海底から1mぐらいのところにくるようにしてください」というものだった。
つまりタナ取りは、ビシを一度海底まで落とす「海底からのタナ取り」だ。
この場合の基本的なタナの取り方は、上のイラストで示したとおり。
仕掛けを投入したらビシを着底させ、そして指示ダナの分だけビシを巻き上げタナに合わせる。
初心者でも比較的ビシをタナに合わせやすいタナ取り法だ。
タナを取ったら、必ずすぐにドラグ調整をしよう。
ロッドキーパーに竿を掛けた状態で、船の揺れでドラグが滑らない程度にしておく。
ビギナーはタナを取ったら。
ドラグ調整をする癖をつけておこう。
タナでアタリを待つのは3〜5分ぐらい。
それでアタらなければ仕掛けを回収して再投入しよう。
仕掛けを入れっぱなしにするのはよくない。
一定のペースで入れ替えよう。
エサ取りやフグが多いときは、コマセワークやタナ取りを工夫しよう。
ビシを海底まで落とすと、これらを浮上させやすくなる。
そこでビシを海底まで落とさない「海面からのタナ取り」に変更するのも有効だ。
また取材当日は、ビシをタナより落とさず、タナでビタ止めにしてマダイを釣り上げた常連さんもいた。

相模湾・茅ヶ崎沖 新春マダイ釣行レポート
お正月といったら マダイ!! 2021年を占う初釣りは、じっくりマダイを 狙ってみよう!

朝イチはチャンスだ!

開始直後の1投目にヒットしたマダイ

「探見丸」にも度々いい反応が映し出された

こちらも朝イチにヒットしたマダイ

イナダもよくまじる

イナダにまじってイナワラサイズもヒット

当日、マダイは800g〜1kgぐらいがアベレージだった

良型のハナダイもまじった

深場のポイントで強い引きが急襲

サイズのいいマダイがタモに収まった

当日最大は、きれいなピンク色をした3.8kg!終了間際にヒットした

深場ではワラサもヒット

メダイも深場でよくまじる

この時期のイナダは脂が乗って美味しい

当日はほとんどの人がイナダをゲットしていた

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・茅ヶ崎「沖右ヱ門丸」
お 正月といえばマダイ!
新年の初釣りは、やはりマダイを釣りたい。
この時期、相模湾では水深80〜110m前後の深場のポイントで大型、良型のマダイが狙える。
初釣りでサイズのいいマダイが釣れれば最高だ!
また、ポイントによってはイナダがよくアタることもある。
イナダは、成長して大きさが変わるにつれて呼び名が変わる出世魚。
こちらもマダイ同様に縁起がいい魚なので、初釣りのお土産にピッタリなのだ。
イナダのほかには、ワラサやメダイなどが掛かることもある。
ゲストも楽しめるのが相模湾のコマセマダイの魅力でもある。
サイズのいいマダイにイナダも掛かるので、ハリスは4号以上を使うのが、今回取材した茅ケ崎港「沖右ヱ門丸」の立木丈船長のオススメ。
初釣りは、掛けた魚をバラさずに、確実に取り込もう!
以上の記事は「つり丸」2021年1月15日号の掲載記事です。
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取材当日は茅ヶ崎沖の水深60〜110mを狙った