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釣る前に、食べる前に、オニヒラアジという魚を知ろう!

釣る前に、食べる前に、オニヒラアジという魚を知ろう!

オニヒラアジはスズキ目アジ科ギンガメアジ属。和歌山県から九州南岸の太平洋沿岸、鹿児島県南さつま市笠沙の東シナ海、屋久島、琉球列島。台湾、西太平洋、インド洋に広く生息域をもつ。全長1m前後の大型魚だ。

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オニヒラアジ(スズキ目アジ科ギンガメアジ属)の生態

市場人に食べてもらったら値が上がった!?

和歌山県から九州南岸の太平洋沿岸、鹿児島県南さつま市笠沙の東シナ海、屋久島、琉球列島。

台湾、西太平洋、インド洋に広く生息域をもつ。

全長1m前後の大型魚だ。
 
ギンガメアジ属は現在のところ世界中に18種、国内には7種がいる。

これが非常に似たもの同士。

体高がやたらにあるカッポレを除いて、なんとなく見ていたのでは、とても種までたどり着けない。

本種も長年、国内に生息していることがわからなかった。

ロウニンアジにしてはスマートなので調べたら国内新発見だったのだ。

最近でも、長年、ギンガメアジ属を見続けていた鹿児島県の魚類学者、伊東正英さんが見つけた謎のギンガメアジ属が、これまた国内新発見だった。

名付けてイトウオニヒラアジ。

それくらいギンガメアジ属は難しい。

オニヒラアジの値段は?

残念ながら関東にはほとんどこない。

仕方がないので、長い付き合いの市場人に値段をつけてもらう。

市場人数人でつけてもらった値段が1キロあたり、卸値1000円。

あまりにも安いので実際に食べてもらったら、おいしいので1㎏卸値2000円ですね、となった。

今回の1.5kgで1尾3000円なり。

本種の釣り味はロウニンアジ以上だという。

買うよりも釣って楽しもう。

オニヒラアジの寿司…「鬼」を袈裟懸け!鬼滅のたかさん!

午前十一時開店、閉店はネタの尽きる午後二時前後なので、『市場寿司』にコロナの影響はあまりない。

それよりも、たかさんが心配なのは「妻がなったらどうしよう」だ。

「さすが愛妻家だね」

「女房死んだらオレも死んじゃう」
 
ここで店の中、店の外から拍手。
 
外で拍手しているのは、八王子・相模原市場の釣りメンバーたちである。休み前になると、店の前のテーブルで釣り物を決めるのだ。
 
最近、市場も料理店もコロナのため暇で困っている。

そんなとき船釣りは、コロナの心配もなく、しかもほぼ一日楽しめる。

ご近所の釣り名人・鮹さんも相模湾、駿河湾、東京湾などで「ウイルス飛んでけー」と釣り始めの前に叫んでいるらしい。
 
十二月になってから、市場の釣り師達はみな、右へ習えで、アマダイ釣りにこり固まってきた感がある。

「みんな、ベニアコウに行って、お願い。深海魚ウオンテッド」

「道具買ってくれたら行く」
 
そこまでは考えていなかった。
 
さて、アマダイ釣りにはいろんな魚がくる。

本命アカアマダイはすしダネとして上等だし、つきもののトラギス、タマガンゾウビラメなども白身ネタとして活躍している。

「今日もあれがあるね」

「食ってくかい」
 
釣り師全員に、釣れた魚は全部持って帰って来るように命令したら、来るは、来るは、で大変なことに。なかでも小型のキダイはすべて、たかさんに丸投げ。ということでこのところ、『市場寿司』の春日子(小ダイの酢じめ)はキダイばかり。

このキダイの春日子が実にうまい。
 
細かい魚が多くて、疲れた顔をしていたので、この日はどんと一本を手渡し。

手渡されて、首を捻って、「細長いね。一・五くらいかな」
 
最近似ている魚の比較写真を撮っている。

宮崎にロウニンアジとオニヒラアジが同時に揚がったら送って、とお願いしていたら、さっそく連絡がきた。

受け取ったら、なぜか二本ともオニだったのだ。
 
見ればわかると思うのは、分類に興味のある人間だからだろう。

ロウニンは毎日のように水揚げがあるが、オニヒラアジはあまり揚がらない。

普段とは違うのが二本も並んでいたので、思わず送ってくれたのだ。
 
今回のオニは、宮崎県南沖の釣り物だ。

九州の釣り師に聞くと、ロウニンアジよりも引きが強いらしい。
 
オニが二本来た経緯を話すと、たかさんの頭の中で、いつの間にか、鬼が浪人にすり替わっていた。

「浪人って響きがいいよね。月影兵庫だよね。袈裟懸けにしてやる」
 
頭を袈裟懸けに落とし、三枚に下ろして、あっと言う間に三かん。

「あまり味がないね」

「アジの仲間も寝かした方がいいのかね?まだごりごりするね」
 
さて連休明けの昼下がり、のれんをくぐるとホワイトボードには、まさかの「浪人鯵」と書かれている。

「たかさん、浪人じゃなくて鬼ね」
 
すかさず「鬼鯵」が束になって十かんかかってきた。

寝かしたために血合いの色は沈んでぼやけているが、皮下に層となり、身を白濁させた脂が見た目にもうまそうだ。

その脂の口溶け感が素晴らしい。

アジ科ならではの、背の青い魚の風味と強いうま味が実に実に豊かなのもうれしい。

すし飯と馴染んで後味がいいのですいすい胃袋に納まる。ついでに丼ちらしも作ってもらった。
 
外は小雪。
中では珍しく、たかさんが妻を待ちながら読書中だ。

「たかさん、それまさかの炭治郎」

「孫のだけどね。鬼なのに月影兵庫だろ、となると鬼滅だよ」
 
確かにオニの首を袈裟懸けで落として、月影兵庫で鬼滅の刃で。

「たかさん、コロナを袈裟懸け」

以上の記事は「つり丸」2021年2月15日号の掲載記事です。

◆協力『市場寿司 たか』
八王子市北野八王子綜合卸売センター内の寿司店。店主の渡辺隆之さんは寿司職人歴40年近いベテラン。ネタの評価では毎日のようにぼうずコンニャクとこのようなやりとりをしている。本文の内容はほとんど実話です。

文責/ぼうずコンニャク
魚貝研究家、そして寿司ネタ研究家。へぼ釣り師でもある。どんな魚も寿司ネタにして食べてみて「寿司飯と合わせたときの魚の旨さ」を研究している。目標は1000種類の寿司を食べること。HP『ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑』も要チェック。

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