新年を迎えて上向き傾向の佐島沖のマダイ!7kg超も取り込まれ、取材時は2.2kgが出た
2021年が幕を開けた。
例年であれば、さまざまな選択肢のなかから初釣りのターゲットを選んでいた。
しかし、今年は経験したことのない年末年始休暇を過ごしているなかで、「タイ」と心に決めた。
一日も早く通常の生活に戻ることを祈念して、縁起のいい魚を選んだのだ。
フグが多く、朝イチは苦戦

厳寒期のマダイは水温低下にともない、深い場所へと移動する。
そこで春先からの産卵に備えて、体にたっぷりと栄養を蓄える。
釣りとしては決して簡単な時期ではないが、釣れればその味は折り紙つきである。
そして春の訪れとともに多くの釣り人が待ち焦がれる「乗っ込みマダイ」シーズンに突入する。
最新情報を見ると、この難しいはずのマダイが新年早々に三浦半島西側の佐島沖で好調な釣果を記録している。
しかもサイズもかなりいい。
好調な釣果そのままにすぐにでも挑みたいと思ったが、残念ながら思い立ったが吉日生活はならず。
冬の嵐の予報で3日間の大時化休暇を挟んで、1月10日に佐島港「つね丸」へと向かった。
出船は午前7時なので午前5時に自宅を出発。
車の外気温計が示す気温はマイナス5度。
いつも寒い多摩地区にある私の自宅周りでも、年間2、3回あるかどうかの寒空。冬の嵐はまだ消え切っていないようだ。
この寒いなかでも、直近の好釣果に計6名の釣り客が集まって出船。
ポイントへ向かう途中に「つね丸」の高橋信夫船長にうかがうと、「いきなり1月5日に7.55kgの特大マダイが出ましたよ!しかもそれ以外にも連日2kgオーバーがコンスタントに顔を出しています。でも、正直よく分からないです。この時期なのに外道にワラサやイナダ等の青物がかなりまじります。ポイントは佐島沖から城ケ島沖まで転々と狙っていきます。水深は40~60mぐらいまでと幅があります。海が少しおかしいかな~?」とのこと。
なるほど、好調ではあるものの、海況によってどう転んでも不思議ではないというようだ。
不安点は3日続いた冬の嵐。台風並みの風が吹き荒れていたが、これがどう影響するか?
最初のポイントは、佐島沖水深50~60m。
港からすぐなので、コマセのオキアミがまだカチカチに凍ったまま。
無理やりコマセカゴに詰め、そして、かじかんだ手でオキアミをハリに付けてスタンバイ。
船長の「はい、始めてください!水深は57m」で実釣開始。
「つね丸」ではタナの指示がなく、水深の情報のみ。
人によってハリスの長さが異なるので、付けエサが海底から2~4mの位置にくるように各々が調整する。
私は船宿推奨の8mハリスでスタート。
海底から12mの位置をタナとした。
51mまで仕掛けを落として、6mの幅に3回ほどに分けてコマセをまいて45mで待機。
期待が膨らむ朝マヅメだが、魚のアタリがない。
業を煮やして置き竿にすると、微妙に竿先が動いた気がした。
前日の時化のウネリが残っているのだろうか?
すると隣で最初のヒット。
上がってきたのはサバフグ。
まさか? 慌てて自分の仕掛けを上げると、案の定ハリがない。
先ほどの竿先の動きは、サバフグの仕業だったようだ。
朝イチは完全にサバフグモード。
タナを変えるなど試行錯誤するも、次々にハリを取られた。

仕掛けはハリス3~4号で!
2㎏超のマダイにイナダもヒット!
すると左舷側で何やら強い引き。
駆けつけると、季節外れの厳寒期のイナダ2連発。丸々としていて美味しそうだった。
ここで船長は場所替えを決断。
水深45mほどの浅い場所に変えて様子を見る。
サバフグの猛攻撃はなくなったが、残念ながら他魚のアタリも少なくなった。
時おり「これは!」と思うアタリはイナダ。そしてサバだった。
昨日まで釣れていたマダイが、急にいなくなるはずはない。
魚が今日の潮を嫌っていると判断して、攻め方を試行錯誤してみる。
マダイによくあるコマセカゴを警戒しているのか?
コマセを高目でまいて、タナに落とし込んでいく作戦。
そしてコマセをまかずに、自然にオキアミを流す作戦。
いろいろと試してみたが、結果は変わらず本命のアタリが遠い。
城ケ島沖に場所を移動した直後の午前11時半。
やっと反対舷の釣り客の竿に、本日最初の本命らしき3段引きが訪れた。
待望の1枚は2.2kgの良型マダイ。
苦しいなかで、やっと本命の顔を拝むことができた。
しかも前評判どおりの良型。
今度は自分の竿に!しかし、リリースサイズのマダイ。
残念ながら、期待していたサイズのマダイは釣ることができずに納竿となった。
時化前は7.55kgを頭に2kgオーバーが多数出ていた。数の方も3~6匹とまぎれもなく好調。
そして翌日には時化の影響もなくなったのか、2.2kg頭に船中3~4枚とすぐに復活。
取材前後の釣果を見るに、今シーズンの佐島沖のマダイが好調であるのは間違いない。
あと2ヶ月ほど経ち、桜の開花を迎える時期にはいいシーズンになる兆しはムンムン。
願わくは日常生活もその頃には元に戻っていることを期待したい。

コマセマダイは、置き竿でじっくり狙える
東京湾 佐島沖のマダイ 釣行レポート
年明けから上向き傾向!大型も取り込まれている!今後も視界良好だ!!

ヒット!力強い引きはマダイか?

2.2kgの良型マダイが取り込まれた

イナダもよくまじる

イナダ連発

この時期のイナダは美味しい

1月5日に7.55kgの大型が取り込まれた(画像は船宿HPから)

7.55kgのマダイの魚拓は受付所に飾られている

1月18日には6.7㎏が取り込まれた(画像は船宿HPから)

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・佐島「つね丸」
2021年がスタート。
通常ではない年の初めとなってしまったが、一日も早く日常の生活に戻ることを祈念して、釣り始めは「縁起のいい赤い魚」でスタートとした。
赤い魚の代表格「マダイ」を狙って、年始早々から好調な釣果が目立つのは三浦半島西側の佐島沖。
佐島港「つね丸」の高橋信夫船長にうかがうと、「いきなり1月5日に7・55㎏の特大マダイが出ましたよ! しかもそれ以外にも連日2㎏オーバーがコンスタントに顔を出していますね!」と前情報どおり好調なようだ。
ただ、一方では気になる話もある。
「1月だっていうのに、ワラサやイナダが顔を出すんだよね~。海がどうかしているのかな~? 良いのか悪いのか分からないよね…」とも高橋船長は話していた。
釣行日の1月10日は、この分からない悪い方に当たってしまったようだ。
3日間の大時化後という影響もあったのか、反応はあれど口を使うのはイナダがメイン。
かろうじて2.2㎏の良型マダイの顔を拝むことができたが、時化前と比べるとちょっと寂しい結果に…。
それでも心配することなかれ、翌日には同じく2.2㎏を頭に3~4匹の好釣果で復活。
そして1月18日には6.7㎏の大型が取り込まれた。
今後も、佐島沖のマダイは視界良好だ!
以上の記事は「つり丸」2021年2月15日号の掲載記事です。
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