美味しいイサキでお土産タップリ! 加えてハナダイ、カイワリ、ハタ、オニも!

厳寒期に入っても江見沖のコマセ五目釣りが好調継続中と聞き釣行した。
お世話になったのは江見港の「新栄丸」。
一年を通しコマセ五目で出船している船宿だ。
朝船長にこのところの様子を伺うと「年明け前後はハタのいい型が釣れていたんですが、最近は小型が多くなっちゃいましたねー。その代わりイサキが爆釣してますから、まあお土産には困らないと思いますよ」とのこと。
またここ数日は50㎝級のアマダイも釣れているという楽しみな話も聞き、期待に胸を膨らませての出船となった。
イサキ仕掛けは 4~5mの長めが◎

移動中は釣り座周りのセッテイング、仕掛け、エサの付け方などいつもながらの丁寧な説明がある。
イサキ釣り場は定置網周り「水深は48m。40~35mまで反応があります。30m付近にもチョロチョロと反応が出るから、上手くするとショゴが出るかもしれませんよ」とさらに期待を大きくするアナウンスで釣りをスタートした。
私の仕掛けは2号3mの3本バリ仕掛け。船長の指示通り先バリにオキアミを刺し、その他のハリにはバイオベイトを付けて投入。
ショゴにも色気を出して40mから30mまでをシャクリ釣りで狙う。
一投目二投目と空振ったが、三投目に37mでククッ!と来た。
キュキューン!とイサキらしい引き込みで28cmほどの中型サイズが上がる。
一番先のオキアミを付けたハリに食っていた。
船中でもアタリが頻発しだしダブル、トリプルで取り込む人もいる。
ただし仕掛けが合わないのかタナが違うのか、なかなか思うように釣れない方もいる。
船長からは「まだ食いが本格的じゃないから仕掛けは4~5mくらいの長めがいいですよ。コマセを振ってから待つのは50秒まで、食わなかったらまたコマセを振って50秒、2セットで食わなければ仕掛けを上げてやり直し。早めに食いダナを見付けるように探って下さいよー」と檄が飛ぶ。
かく言う私も仕掛け3mと短め、釣り方もシャクリ釣りだからか、バリバリ釣っている人に比べるとアタリが出るのが遅く単発が多い。
そこで仕掛けはそのままに、釣り方だけを変える。
38mまでビシを下ろし、コマセを振りながら36mまで巻く。
そのまま長めのポーズ。と、ククン!と来た。
その後は同様のタナ、釣り方で連釣。初のトリプルもあった。
どうやらタナ決めと長めのポーズが正解だったようで、まさに船長の指示通りだったわけだ。

イサキ用3本バリ仕掛けにバイオベイト、オキアミなどを付ける

ビシはFL60号
イサキは十分! 五目で色々!!
この日は遠慮気味の方が多かったか(?)8時頃にはイサキはもう十分と大半の人がハタ狙いに切り替え始める。
「今日は潮が流れてないから、この場所じゃあハタは食わないと思いますよ。いつもは9時頃までここでイサキやるんだけど、じゃあ移動してみますか」となる。
たしかにこの日朝からハタ狙いに徹していた方も、カサゴと小型のハタを釣っただけだった。
漁礁周りの50mでは「コマセ釣りの人は全部のハリにオキアミ付けてマダイ、ハナダイ狙い。ハタ狙いの人はイワシがいいですよ。切り身でも食わないこと無いけど」の指示も不発。
70m、80mと徐々に深場へと移動する。
コマセ釣りではハナダイやカイワリが顔を出すが、ハタ狙いの方は沈黙。
「イワシエサの人もテンビンでやったほうがいいかも」のアナウンスも出る。
そして100mダチへ。
「久々にやるけどアマダイの実績ポイントですよ」とのこと。
私は少し前からアマダイ仕掛けに替え底中心に狙っていたが、より一層誘いに力が入る。
しかしアタリはそこそこあるもののムシガレイ、ホウボウ、キダイと来たがアマダイは釣れない。
しかしイワシエサの方々にはいいアタリが出てオニカサゴが連発する。
テンビン仕掛けに替えたほうが…の船長指示はオニカサゴ狙いだったのかと合点がいった。
そして左舷ミヨシ氏には1.5㎏級と専門に狙ってもなかなかお目に掛かれない大鬼までもが上がった。
釣り人にはもちろん船長、そして江見沖にも脱帽だった。
船中九目の魚が釣れ 賑やかな結果に!
その後も船長はこまめにポイントを探る。
90mダチではキダイやホウボウが好食いする場面もあったが「アマダイが顔を出さないねー」とポイント移動を繰り返した。
「ラスト8分あるからもう一か所だけやってみましょう」とギリギリまで諦めない操船をしてくれたが、この日はついぞアマダイの姿は拝めなかった。
それでも私が釣った魚だけでもイサキ、キダイ、カサゴ、ホウボウ、ムシガレイと五目。
船中では他にハナダイ、カイワリ、オニカサゴ、サバと釣れて九目釣りとなった。
「今日は潮が流れなかったから根の真上をやるしかなかったからねー」と船長はすまなそうだが、どうしてどうしてイサキはトップ40匹前後でその他の方も皆クーラーは賑やかなもの。
お土産十分どころか下船時のクーラーは二人掛かりで下ろすようだった。
帰宅後イサキをさばくと腹には脂がびっしり。
真子白子の夏イサキも良いが、寒のイサキも旨い!を再認識させられた。
【南房・江見沖】コマセ五目 釣行レポート
イサキ中心にハナダイ・オニカサゴ・ハタも!江見沖の五目釣りは、いつ行っても楽しいぞ~!!

イサキタックル(コマセシャクリ竿)でいろいろ狙えちゃう

イサキはトップ50匹も!食い好調でお土産確実!!

そろそろ春だが、海の中はまだ冬。いわゆる「寒」イサキのシーズンで、脂の乗りもバツグン

美味しいイサキは刺身に塩焼き、干物もいいね

こちらは江見沖五目のもうひとつの主役魚、ハナダイ

キダイも良型だ

オニカサゴの良型も

冬・春シーズンはこのオニカサゴに加え、アマダイもよく釣れる

マハタもけっこう食ってくる

今回、取材にご協力いただいたのは、千葉・江見港「新栄丸」
南房江見沖のコマセ五目釣りが元気一杯!
青物中心だった秋・冬バージョンから、アマダイ、オニカサゴ、キダイなどの底物中心の冬・春バージョンへとスタイルチェンジし、周年釣れるイサキは、すごい勢いで食い盛っている。
「朝方イサキを狙い、その後はその時の状況に応じてアマダイやオニカサゴ、ハタなんかを狙っています。ポイントごとに狙える魚種をアナウンスしますから、釣り人の好みの仕掛け、釣り方でやってもらって構わないですよ」とは、江見港「新栄丸」の武ノ内一浩船長。
イサキは2時間少々の釣りながら、定数の50匹を超す人も多いほどの釣れっぷり。
ハタはこのところ小型が多いようだが、アマダイは50㎝級が釣れており、オニカサゴも取材日には1.5㎏級の大型が取り込まれた。
仕掛けは、イサキ用のカラーバリ仕掛け、アマダイ仕掛け、ハタ用の胴付き仕掛けなどを用意しておけば、現在釣れている魚種全てを狙うことが可能で、空いている日には1本をコマセ釣り、もう1本で底物と2本竿で楽しむ人もいるという。
付けエサはオキアミ、バイオベイト、冷凍イワシが受け付け時に購入可能。
ちなみにイサキ仕掛けも市販品にはない長さ(4.3m)の物が購入でき、そんな船長のこだわりが詰まった仕掛けは食いも抜群だ。
もうしばらくは寒い日も続くだろうが、様々な魚種が狙えて土産の固い五目釣りは寒さ知らず、今年の春も一足早く南房から、そう思わせる江見沖のコマセ五目釣りだ。
以上の記事は「つり丸」2021年3月15日号の掲載記事です。
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江見沖のイサキ五目が好調だ。脂が乗って食味もバツグン