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釣る前に、食べる前に、ヘダイという魚を知ろう!

釣る前に、食べる前に、ヘダイという魚を知ろう!

ヘダイ(スズキ目タイ科ヘダイ属)北海道日本海側から九州南沿岸、沖縄、西太平洋、インド洋、アラビア海、紅海の比較的浅い岩礁域や内湾に生息している。

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ヘダイ(スズキ目タイ科ヘダイ属)の生態

釣れたら一週間寝かして食べてみては

北海道日本海側から九州南沿岸、沖縄、西太平洋、インド洋、アラビア海、紅海の比較的浅い岩礁域や内湾に生息している。
 
国内でも、台湾でも漢字「平鯛」なのは、マダイ同様左右に平たいためだ。

全長80cm前後になるとされるが、国内では見ていない。

我がデータベースの最大個体は全長47cmだ。

小さいときには可愛らしいが、大きくなるに従い険しい顔になる。

ヘダイの「へ」は口をへの字に曲げているからだと思うのは、この顔つきからだ。
 
相模湾・駿河湾周辺では「しろだい(白鯛)」、鹿児島では「しろちぬ(白茅渟)」と本種の色合いがクロダイと比べて白いことからの呼び名が多い。

英名はシルバー ブリームで「銀色の鯛」、京都府でも「ぎんたい(銀鯛)」と呼ばれている。

ヘダイの値段は?

模湾では近年増えてきている。

特に秋になると脂がのっておいしいと人気がある。

不思議なことに、小田原では秋になりたくさんとれても値が上がる。

都内では残念なことに一年を通してあまり高くはない。

高くても1㎏あたり卸値1500円くらいだ。

今回の主役1.5㎏で卸値2250円ほど。

相模湾の船釣りでもたまに釣れるらしいが、釣れたら値段以上の味を楽しんで欲しい。

ヘダイの釣行レポート

2020年3月いっぱいをもって、釣りの仕事から引退するコジレイこと児島玲子さん。そんな彼女がつり丸最後の取材の釣り物に選んだのが、相模湾の「LTウイリー五目」!楽しいに決まっている!

ヘダイの寿司…へー! こりゃうまい!!

宮崎から「魚とかいろいろ送りました」とケータイが入った。

「いきなりですか」とも言えないので、お礼を言って切った。

発送が一昨日、ということはそろそろ来てしまう。
 
宅配便さんが重そうに持って来た、二個口の荷物の片方には「うちの畑のです」とあって、大量のサツマイモと柿が、片方の発泡スチロールには「せだい」と書いてある。
 
ありがたい魚だが、なぜ送ってくれたのか、理由がわからない。そのまま『市場寿司』に丸投げしてもよかったが、念のために聞いてみた。

「あんた、『せだい』は沖じゃ釣れないって言いよったでしょうが」
 
確かに言った。けどそれは五年も前のことなのだ。

Sさんは水産会社の社員であり、農業もやり、日曜日になると釣りに出る。

五年も前にご馳走になった「チキン南蛮定食」のお礼を言いながら、タイムマシンに乗ったような気分になってきた。
 
宮崎県北部で「せだい」と呼ばれているのは関東でもお馴染みのヘダイのことだ。

宮崎県北部では非常に人気が高く、わざわざ船を出して釣る人もいるのだという。
 
とりわけ一キロ以上の大型は市場などでも特別扱いになる。

思えば宮崎では沖にも出たし、漁の見学もした。

郷土料理をご馳走していただき、おいしい焼酎も飲んだ。

宮崎県人はSさんのように情に厚い。
 
とはいっても大きなヘダイが三尾はさばききれない。

一尾だけ残してたかさんにもらってもらった。

「これなんて魚?」

「ヘダイだよ」

「へーっ、さえない名前だね」
 
最近、このオヤジによるオヤジ的なのりは、同類を見るようで嫌いだ。
 
さて、旧暦の八月一日、すなわち八朔が近い。

宮崎の荷物に早生の柿が入っていたので、お裾分けする。

「もう柿なんだね」
 
たかさんの手秤で一・五キロは、ヘダイとしては最大級だ。

とりあえず刺身で味見する。穏やかな柔らかい味だ。

まったりしているのに食感が強い。魚らしいうま味は後から来る。

コロナでなければ酒が欲しい。
 
たかさんに本種をつけてもらうのは初めてではない。

十年くらい前になるが小型ばかりを生のままと、皮をあぶったのとつけてもらっただけ。

しかも関東のすし職人が使う魚ではない上に、本種はどことなく地味な魚なのだ。

そして「へ」だ。
 
江戸時代、いろは四八の町火消の名でも「へらひん」は避けた。「ら」は淫靡な世界の言語だし、

「ひ」は火、「ん」は語呂が悪く、「へ」は屁だからだ。たかさんがさえない名前と思ったのも無理はない。
 
つけてもらったら、刺身以上にうまい。血合いが赤いので見栄えもする。すし飯との相性も抜群にいい。

たっぷりつけてもらい鱈腹食べた。

「これなら四、五日は使えるよ」

「Sさんの締め方がうまいんだね」
 
さて、相模湾でも堤防釣りにはくるが、船釣りにくるという話はあまり聞かない。

これはタイやキスの乗合などとポイントが違うからだろうか? 

宮崎ではオキアミエサに来ているので、相模湾で釣れないとは思えない。

ひょっとして知らないのはボクだけかも知れない…。
 
その週は都心泊で地味な仕事をこなした。

コロナ下なので、コンビニ飯で我慢して外にも出なかった。
 
仕事明けの昼下がり、久しぶりに『市場寿司』の暖簾をくぐると、

「まだ残っているからね」

「まさかへの字でしょうか」
 
なんと一週間も前の腹身のあぶりが出て来た。どひゃーっとのけぞるほどうまい、そしてもう一かん。
 
一週間かかってうま味が増大、そこに皮をあぶった香りが……。

「たかさん、へーって味」

「おれもへーって思った」

以上の記事は「つり丸」2021年10月1日号の掲載記事です。

◆協力『市場寿司 たか』
八王子市北野八王子綜合卸売センター内の寿司店。店主の渡辺隆之さんは寿司職人歴40年近いベテラン。
ネタの評価では毎日のようにぼうずコンニャクとこのようなやりとりをしている。本文の内容はほとんど実話です。

文責/ぼうずコンニャク
魚貝研究家、そして寿司ネタ研究家。へぼ釣り師でもある。
どんな魚も寿司ネタにして食べてみて「寿司飯と合わせたときの魚の旨さ」を研究している。目標は1000種類の寿司を食べること。
HP『ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑』も要チェック。

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