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美味美味ヤリイカ乗り乗り当たり年だぁ〜〜!【駿河湾・石花海】

美味美味ヤリイカ乗り乗り当たり年だぁ〜〜!【駿河湾・石花海】

駿河湾の中央部に位置する石花海のヤリイカが今シーズン好調だ。ここのイカはおいしいと評判だ。なぜなら、深海エビを食べているからだという。「石花海のヤリイカは、サクラエビとかアブラエビを補食して育っているんだよね。だから、身が甘いんだ」とは、石花海を知り尽くす「第18とび島丸」の鈴木健司船長。

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例年年末年始にピークを迎える駿河湾のヤリイカ釣り。最高の美食を求めて、釣行する価値は大いにありだ

水深が深いので多点掛けをすることが数を伸ばすコツ。イカのサイズはポイントによるという。

「ちょっと小ぶりだけど、コレがうまいんですよ」。

食べてはこのサイズがおいしい石花海のヤリイカ。3点掛けは珍しくない。

4点掛け以上もザラ。

「52杯でした! 毎回乗るので楽しー!!」。

「これで60杯目かな」。

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・土肥「とび島丸」。

駿河湾の中央部に位置する石花海。ひょうたん型をしているこの瀬だが、ヤリイカは中央のくぼんだ部分にあたる“エボシ”と沖側の瀬〝相の瀬〟の水深150〜230mがポイントだ。
例年10月ごろから釣れはじめ、ロングランの年は4月ごろまで釣れ続ける。
石花海ヤリイカの最大の魅力は、肉厚で食べて大変美味なこと。その理由を土肥港「第18とび島丸」の鈴木健司船長に聞くと、
「ここのヤリイカは深海のエビを食べているんだよね。駿河湾の名産のサクラエビとかアブラエビなどがそれ。だから身が甘くなるんだ」
また石花海のヤリイカは、特大級がそろうことで知られる。ひと昔前は、パラソル級ばかりで最低でも80ℓクーラーじゃないと釣ったイカが入りきらない、というのがハイシーズンの常識だった。それほど爆発力のあるイカ釣り場なのだ。
ポイントの水深が深いため、一度の投入でいかに多点掛けをできるかが釣果を左右する。だから、バラシの少ない11㎝のダブルカンナヅノを使用。ヒラヒラとフォールする魚型ヅノが定番だ。
「今期は9月から釣れ始めたからね。たぶん、当たり年です。いまは数が乗ってるけどこれからはサイズがますますアップしてきますよ」と健司船長。
例年年末年始にピークを迎える駿河湾のヤリイカ釣り。美食を求めて、釣行する価値ありの釣り物だ。

鈴木健司船長のヤリイカ釣り理論

石花海では釣れているツノを使うといい。その日によって当たりカラーは異なるが、乗っているツノは一日安定して乗る傾向が高い。

市販の仕掛けを用意するならダブルカンナヅノが定番だ。浮きスッテをまぜるとよい。

石花海ヤリイカ名人の自作仕掛け。配色を参考にしよう。

土肥沖コマセマダイや石花海イサキのコマセ釣りのカリスマ船長として有名な鈴木健司さんだが、石花海を知り尽くしているだけあって、ヤリイカ釣りも詳しい。
ここでは、自身で釣ればダントツの釣果をあげるという健司船長のヤリイカ釣り理論を紹介しよう。
「イカがツノに抱きつくとき、ツノはどのような状態か、を考えるといいでしょう。イカが一番好むツノの角度や姿勢を演出してあげるのが数を乗せるコツです。その角度とは道糸や幹糸などのタテ糸と同じ垂直ではなく斜めになった状態でしょう」
ツノが立った状態は、ツノが丸見え、道糸や幹糸も丸見えで警戒するので、イカが抱きにくいという。
この斜めの状態が演出されるのは、時計でいえば、6時から12時の間。仕掛けをフォールさせ、止まると12時から少しずつ10時、9時、8時。6時とツノの姿勢が変わる。この間にイカが乗る。だから、この状況を考えながら釣りをすることが大切だという。
石花海の定番といわれている「魚型」は、バラシ防止のためのダブルカンナを装着することにより重くなるが、ツノが平らなためヒラヒラとフォールする。それがダブルカンナとのバランスをとっているのだというのだ。
逆に底潮が速いときなどはストレートの棒状ヅノを使うとちょうどよくなるという。

シャクり過ぎはよくない!?

ボトム付近に出るのがヤリイカの反応。船長はこの反応を追いかける。

「第18とび島丸」船上。遠征船なので釣り座も広々。石花海の行き帰りはきれいなベットで寝ることができるので帰りの車の運転も楽!

イカ釣りは置き竿厳禁。ボトム付近を丁寧に誘う。オモリを付けっぱなしにしてタルマセ釣りオンリーはダメだ。

「よくイカが乗ってから竿をシャクる人がいるんだけど、水中のイカの状態を理解してないと思うよ」という。
「まず、イカは目がいいことを理解してください」 
澄み潮の場合、シャクリ動作でイカにアピールすることは○。逆に潮が濁っていたり、底潮が暗いときはおびえていたり警戒心が強くなるのでイカは浮かずにボトム付近にいて、シャクリ動作をするとイカが逃げてしまうという。
「イカが墨を吐くのは2つのパターンがあります。ひとつは外敵から身を守るための煙幕の墨、あとはエサを捕食するための墨がそれ。イカが乗ってからシャクると前者の外敵から身を守るための墨を吐きます。必然的に他のイカも逃げてしまいます。わかりますよね。多点掛けさせるためのシャクリ動作が意味がなくなっていることを」
理想は、イカが乗ったら墨を吐かせずイカに勝手にツノを引っ張らせることだという。そのほうが、カンナがイカの頭部に掛かり、バレにくいという。
「まず、着底直後にイカが乗ったらそのイカにツノを引っ張らせるために少しタルマせます、そこで追い乗りを期待します。このとき最初の引きが強ければ、上のツノに掛かっています。下にはイカはいないので上ダナを探るようにします。アタリが小さければ、下にイカがいると判断し送り込みます。このときタルマセ過ぎはダメです。オマツリの原因になるし、理想はイカが上ダナで乗る状態ですから」
健司船長のボトム付近での多点掛けのキモがお分かりいただけただろうか。このことを頭に入れているだけでも、必ず釣果が伸びるハズ。ぜひ実践で活用してほしい。

以上の記事は「つり丸」2013年12月15日号の掲載情報です。

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