脂が乗った美味なアジの 数釣りが楽しめる! 初釣りにもピッタリ!!
数釣り好調! 食べても美味

東京湾のビシアジが好調だ。
今回取材した浦賀港「前田丸」では、連日好釣果が記録されている。
トップ50匹以上の日も珍しくなく。トップが70匹を超す日もある。
12月11日にはトップが79匹を記録している。
釣り場は観音崎沖周辺。水深は40~70mぐらい。
釣れるアジのサイズは大中小いりまじり。
大きいものは40㎝クラスもまじっているので、釣り味も抜群だ。
またゲストには引きが強いワラサ、マダイがまじることもある。
取材時は4kgクラスのワラサが1本まじった。
アジのアタリがあったので、巻き上げ始めたらワラサが掛かったそうだ。
この時期のアジは脂が乗って、とても美味。
定番料理の刺身、タタキ、ナメロウ、フライは絶品。
たくさん釣れた時は干物も美味しくてオススメだ。
130号のオモリに対応したタックルで!

「前田丸」で使用するビシのオモリは130号。
そのため、タックルは130号のオモリに対応したものを使おう。
竿は130号のオモリに対応したビシアジ用がオススメだ。
長さは1.5~2mぐらいが扱いやすい。
リールは手巻きリールではなく、小型電動を使おう。
水深40~60mのポイントで、130号のビシを何度も頻繁に投入しなおすからだ。
道糸はPEラインの3~4号。
これをリールに300m以上巻いておけば、高切れしても安心だ。
仕掛けと付けエサ

コマセはイワシミンチ。ビシは130号を使用
「前田丸」で使用するビシのオモリは130号。
アンドンビシタイプかポリビシを使おう。
「前田丸」の貸しビシはポリビシだ。
仕掛けはハリス2号、ハリはムツ10~12号、全長2m前後の仕様が標準。
ハリ数は2~3本。ビギナーはハリ数が少ない2本のほうが絡むなどのトラブルが少なく、また手返しも早くなるだろう。
食いが立っているときは追い食いしやすいので、3本バリを使うと多点掛けしやすい。
またマダイやワラサなどの引きが強いゲストが掛かることもある。
ゲスト対策にハリス3~4号、ハリは太地のムツバリの仕掛けも用意しておくといいだろう。
仕掛けをテンビンにつなぐ際は、クッションゴムを介してつなげる。
クッションゴムは1.2~1.5㎜径、長さ20~30㎝が一般的。
「前田丸」で配られる付けエサはアカタン。
5~6㎝の細長いタンザクが配られるので、各自でハサミで米粒ぐらいに切ってハリに付ける。
また各自でアオイソメを用意すれば万全だ。アオイソは渋い時や濁り潮に有効だ。

配られた付けエサはアカタン。各自でアオイソメも用意すれば万全

正確なタナ取りとコマセワークが重要



取材当日は観音崎沖周辺を狙ったが、ここは大潮や中潮のときは潮流が速いことがしばしばある。
取材時も前半は潮が速く、仕掛けを投入すると道糸が斜めに海中に入っていった。
このような状況では、ビシを真下に投入すると周囲の釣り人とオマツリしやすくなる。
オマツリをできるかぎり軽減するためには、竿でビシを軽く前方に振り出すようにして投入しよう。
これをするだけで、かなりオマツリが減ることもある。
また、乗船者が多く混んでいるときにも、このようにビシを前方に振り出して投入するとオマツリしにくくなる。
ビシを投入したら、リールのスプールに指を当てながら糸フケを出しすぎないようにビシを落下させる。
ビシが着底したらすばやく糸フケを取る。
この時、糸が立っている(ほぼまっすぐに海中に入っている)ときは、そのままタナ取りをする。
取材当日のタナは海底から2m。
この場合は、糸フケを取ったら1m巻き上げて軽くコマセをまく。
続けて50㎝巻き上げてコマセをまく。
再度50㎝巻き上げてコマセをまいて、この位置でアタリを待つ。
1~2分待ってアタリがなければ、ビシを再度着底させて糸フケを取る。
そして1m巻き上げてコマセをまく。
続けて50㎝巻き上げてコマセをまき、再度50㎝巻き上げてコマセをまいてアタリを待つ。
それでもアタらなければ、仕掛けを回収して再投入する。
ビシが着底して糸フケを取った時に、糸が斜めに海中に入っているときは、上のイラストのようにビシが着底したらすぐに3~5m巻き上げて待つ。
そして道糸がまっすぐになったら、再度ビシを着底させてタナを取ると正確にタナを取れる。
アタリがあったら巻き上げるが、アジは口が柔らかく切れやすい。
そのため巻き上げるときは、電動の中低速で巻き上げる。
高速で巻き上げるとすぐに口切れするので注意すること。
海面まで巻き上げたら、抜き上げて取り込むかタモですくって取り込む。
海面でアジの姿が見えたときに、口が切れかかっていたり、掛かり所が悪ければ、タモで確実にすくったほうがいいだろう。
食いがいいときは、アタリがあったらそのまま少し待ってみよう。
うまくいけば、2匹目、3匹目が追い食いしてくる。
追い食いできれば、効率よく数を伸ばせる。
ちょっと渋かったが十分なアジのお土産をゲット!後半は入れ食いもあり、付けエサを試す余裕も!

ビシアジは正確なタナ取りとコマセワークが重要
「つり丸最新釣行レポート」の11回目となる釣りは、以前お世話になったことのある浦賀港「前田丸」さんに行ってきました!
こちらでは一年中アジ釣りを楽しませてくれます。
最初のポイントは残念ながら不発

船宿に到着すると、明るい女将さんが出迎えてくれました。
受付を済ませた後に船へ向かうと、すでにたくさんの釣り人が準備を進めていました。アジ釣りの人気がうかがえます。
私の釣座は左舷ミヨシ。当日使用したタックルは、竿が「リアランサーXアジビシ150」、リールは電動リールの「フォースマスター800」です。
ビシはアンドンタイプの130号。
中型片テンビンにクッションゴムを介して仕掛けをつなぎます。
仕掛けはハリス2号、全長2mの2本バリ。
コマセは船宿から支給のイワシミンチ。船で用意してくれた付けエサはアカタン。
このほかにアオイソメと擬似エサの「パワーイソメ」も使います。
どのエサが釣れるのか試すのも楽しみの1つです。
定刻の7時15分、女将さんに見送られ出船。
20分ほどでポイントの観音崎沖へ到着しました。
「どうぞ」の合図で釣りスタート。
水深43m。船長さんの指示ダナは底から2~3mです。
仕掛けの上バリには5mmほどにカットしたアカタン、下バリには2cmほどにカットしたアオイソメを付けてみました。
ビシの中にイワシミンチを8分目まで入れます。
入れすぎると詰まり過ぎてエサが出ないので注意。
仕掛けのハリが絡まらないように注意しながら「仕掛け→イワシミンチが入ったビシ」の順番で海中に投入します。
海底までビシを落として、着底を確認したらリールを巻き糸フケを取ります。
そして道糸のマーカーを見て(マーカーを見るのは正確な数値をはかるためです)、1m巻き上げます。
その位置から軽く竿をシャクってコマセをまき、1mまた巻き上げると指示ダナの2mになります。
エサの付いた仕掛けが指示ダナでゆらゆら漂っているイメージです。
1分ほど待ってもアタリがなければ、再度軽くシャクり、50cm刻みで巻き上げてアタリを待ちます。
底から3mまで上げてもアタリがなければ仕掛けを回収します。
ビシに詰まったイワシを取り除き、コマセを詰めて再度投入。この繰り返しです。
しばらく続けるも生命反応がありません。
自然相手なので仕方ないですよね。
ポイント移動後 本命をゲット!
すると「移動します!」と、船長さんからアナウンス。
5分ほど移動し、新たなポイントは水深55m前後。
先ほどと同じ要領で釣りを再開します。
数回投入後、隣の方が綺麗な金色のアジを釣り上げました。
私も早く釣り上げたい一心で、海中の様子を想像しながら釣りを続けます。
しばらくすると、グググンッとアタリ! 竿をス~ッと優しく聞き上げ、ハリ掛かりを確信したところで電動リールのスイッチをゆ~っくりオン!
アジは口が弱く切れやすいので大きくアワせるのは禁物。中速で巻き上げます。
水深が50m以上なので、巻き上げている時間がとても長く感じます。
魚がバレないかヒヤヒヤ(笑)。
私は残り5mくらいになったら竿を竿掛けに置き、電動リールがストップしたら、まずはビシを回収。コマセの入っているカゴに置きます。
アジが泳いでいるのが見えてウキウキ。
次に、仕掛けをたぐり寄せて魚を引っこ抜き回収!
魚が大きい時はタモを使います。やったぁ! 無事にアジをゲットです!
もたもたしていると、せっかくまいたコマセで寄ってきたアジが散ってしまいます。
すぐに仕掛けのエサとハリの状態をチェックし、コマセを8分目まで詰め釣りを再スタートします。
渋いながらもポツリポツリ釣り上げ、時には一荷も! 2匹アジが掛かっていると引きが強いので、楽しくて顔がニヤけてしまいます。
終了1時間前に入れ食いタイム
アタリが遠のくと船長さんは小マメにポイントの移動をしてくれました。
お土産には十分なアジが釣れたので、今度はエサをアカタンと疑似エサの「パワーイソメ」をそれぞれのハリに付けて釣りをしてみました。
先ほどまでは、船長さんの指示ダナ(底から2~3m)の2mくらいで釣れていたのですが、今度は3mのところで釣れ出しました。
ここでも両方のエサにアジは食ってきたので、当日はどのエサでも正解。
以前、試した時はアオイソメばかりということもありました。
その時の、魚の好みなのでしょうか(笑)?
沖揚がりの1時間前くらいでしょうか。
仕掛けを投入すればアタリがくるチャンスタイムに突入しました!
それと同時におまつりも多発(泣)、焦らず対処します。
ここのポイントでは、30cmを超えるアジがまじり、引きも強いです。
仕掛けのハリが曲がっていることもあるので、回収ごとにハリのチェックをします。
沖揚がりの数分前、私のコマセがなくなってしまったので、試しにアオイソメのみをハリに付けて、空っぽのビシのまま釣りをしてみました。
すると、なんとアジが釣れちゃいました!
渋い状況でも「手はお膝」にして待っているだけではなく、フワ~ッと竿を上げたり、竿先で軽くチョンチョンとアクションを入れてエサを動かしたのも釣果を伸ばせた要因の1つかなと思います。
釣ったアジは美味しくいただきたいので、ハサミでエラの下を切り、足もとのバケツでしばらく泳がせます。こうすると簡単に血抜きができ、その後はなるべく早めに氷を入れたクーラーに移します。
東京湾のアジはとくに美味しいと評判なので、まだ味わったことのない人にはぜひ食べてもらいたいです!
【東京湾・観音崎沖】ビシアジ 釣行レポート

当日は観音崎沖周辺の水深40~50mを狙った

石坂衣里さんは35㎝級の良型を手にした

「あっ、一荷だ!」と石坂さん

石坂さんは一荷でもゲット!

東京湾のアジはとても美味。

サイズのいいアジはタモで取り込もう

家族にも喜ばれる最高のお土産だ!

女性アングラーもこのとおり

途中、常連さんに強烈なアタリ!

慎重なやり取りのすえ、ワラサが取り込まれた。ハリスはゲスト対策で3.5号だった

良型ゲット!

これも良型!

常連さんもこのとおり

手堅い釣果を望むならビシアジがオススメ!

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・浦賀「前田丸」
初釣りで手堅く本命を釣りたいのであれば、東京湾のビシアジがオススメだ。
脂が乗った美味しいアジの数釣りが楽しめるからだ。
今回取材した浦賀港「前田丸」では、連日好釣果が記録されている。
トップ50匹以上の日も珍しくなく。トップが70匹を超す日もある。
12月11日にはトップが79匹、12月13日にはトップ81匹を記録している。
状況が大幅に急変したり、朝イチから船酔いするなどのトラブルがない限りオデコはないと思うが、しっかりとアジのお土産を確保するには正確なタナ取りとコマセワークが大事だ。
そして手返しよい釣りを心がければ、釣果は堅いだろう。
取材当日はシケ後で少々食い渋ったが、トップは35匹。
『つり丸』ライターの石坂衣里さんも20匹の美味しそうなアジを釣り上げた。
脂が乗ったアジは刺身、タタキ、ナメロウ、フライなど、どんな料理も美味。
家族にも喜ばれるだろう!
以上の記事は「つり丸」2022年1月15日号の掲載記事です。
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取材当日は観音崎沖周辺の水深40~50mを狙った