たくさんのアタリを期待したが渋い状況 それでも試行錯誤してお土産は十分確保
ここのところ連続でシャクリマダイ、テンヤスミイカ等の馴染みのない釣りに挑戦。
新しい釣りへの挑戦は非常に楽しいのだが、一方ではそんなに甘いものではなく、釣果にはさほど恵まれなかった。
さらに、その他の慣れ親しんだ釣りでも渋い日に当たってしまい、あまりいい思いをしていない。
最後に存分にアタリを楽しんだのはいつか? 10月のヒラメ? テンヤマダイ? う~む、思い出せない…。ということで、今の感情を単刀直入に言葉にすると「アタリが恋しい!」。
しかし残念ながら気持ちと同様に冬に突入で気温も急降下。
アタリを期待するには少し厳しい季節になってきた。
ところが、そんな私の願いを叶える癒しの釣り物があった! 東京湾の最人気ターゲットのアジは、秋の数釣りモードがずっと続いている。
そこで今回は、LTアジの発祥と言われる金沢八景「荒川屋」のLTアジ船に乗船した。
期待に反して スロースタート

癒しの釣りを求めて、金沢八景に向かったのは12月11日。
宿に着くと、コロナ禍での釣りブームも影響して、2隻出しの人気ぶり。
しかもタックルとライフジャケットをレンタルしたビギナーグループやファミリーがたくさんで、レジャーとしての釣りブームを実感。
「荒川屋」は交通の便の良さ、レンタル道具の充実(長靴やクーラーまである)、そして船長によるレクチャーでビギナーが初めてのアジ釣りをするのには至れり尽くせりの充実ぶり。
さらに併設の「ダイニングバーサンドフィッシュ」で釣り立ての魚料理まで楽しめるという、まさに最近巷で流行の「リアル二刀流」の宿。私も年間何回かお世話になっている。
「荒川屋」恒例の船長・上乗りさんによるアジ釣り講習を聞いていざ出船。
池島剛船長にうかがうと「半日船で連日トップ50オーバーの日が続いています。この時期はアタるポイントに入らないとなかなか数が伸びないんですけど、今年は幸いにもアタる場所がまだ多くて、しばらくは数釣りが楽しめると思います」とのこと。
船長が言っていた「アタるポイント」は航程10分とすぐそば。水深は20m前後。
船長から「着底したらハリス分上げてコマセをまいて待ってください。
貸し竿の人はリール3巻きです」と分かりやすい説明。
最近の好調ぶりから、早々にアタリが出るかと期待して、まずは写真撮影。
しかし、期待に反してスローなスタート。アジ釣りはコマセが馴染むまで時間がかかることも間々あるが、それにしてもスロー。
時おり船下に入ってきたアジがアタるぐらいでまとまったアタリが出ない。
仲乗りさんも「えっ、最近の好調はどうしたの?」と首をかしげる。
午前船は11時半までの実質3時間の釣り。この短かさがビギナーさんには気軽である反面、状況が厳しいとあっという間に終わってしまう。
少し焦ったが、潮の流れに比例して開始1時間もするとポツリポツリとアタリが出始めた。

仕掛けはハリス2号の2、3本バリ

コマセはイワシミンチ。付けエサはアカタン
少し高めのタナでよくアタった!
ほぼ全員が型を見ただろうか? ある程度の写真を撮れたので、ここで私も参戦。
持参の2mの仕掛けで、コマセをまいて海底から2mでアタリを待つ。
最初の1、2回はアタリがない。
それならばと2mからゆっくりと1mまでサミングで仕掛けを落とし込んでアタリを誘引する。
えっ、いつもの鉄板の作戦でアタリが出ない。
これはマズイ! 食いが悪く、海底から上がってこないと判断。タナを低めにしてハリス分より50cmほど落としてみるもアタリがない。
ハゼやカサゴが食ってくるので、仕掛けが海底にあることは間違いない。
正解探しの旅が迷子に陥り、少し焦り出す。
そんななかでも隣で竿を出す常連の府川さんは、コンスタントにアジを上げている。
潮のご機嫌次第でアジはコマセを嫌うこともあるのだが、誘うしぐさもとくに不思議な点はなく、しっかりとコマセをまいている。
ならばと今度は少しタナを上げる作戦。
2mから2m20cm。そして2m40cm。
ここで本日最初のアタリ。
ひったくるようなガツンというアタリは、まぎれもない本命。なんとなく正解に近づけた。
海底から1mの場所からほんの微量ずつコマセをまいて、2m20~40cmの場所で待つと続けてアタリ。
ただ、今日のアジは消極的で、待つこと30秒ほどでやっとアタリが出る。そして軽くアワせないと、なかなかフッキングしない。
しかもたった20cmでもずれるとアタリがないシビアさ。
なんとか最後に本日のパターンをつかめたことと、そして沖揚がり30分前ほどでアジのご機嫌が上向いたことが重なり、短いチャンスタイムをモノにしてお土産をかろうじてゲット。
府川さんはこのラストの時間で数を伸ばして計35匹。最近の50匹オーバーとまではいかなかったが、平均して中型なのでクーラーは満杯。
正直、ビギナーさんにはなかなか厳しい日であったことは否めないが、グループで来ていたので、皆さん何とかお土産分は確保できた。
帰港後に船長に話をうかがうと「数もまだいるし、決して釣れないわけではないですよ。確かに今日はここの最近の活性から見るとよくなかったけど、簡単に釣れない日もあるのが釣りです。でもそれが楽しいんですけどね」と話してくれた。
東京湾のLTアジ 釣行レポート
ビギナーやファミリーにもオススメ

LT(ライトタックル)だから引きも楽しめる

数釣りモードが継続中の東京湾のLTアジ

ベテランにも人気

キッズアングラーもこのとおり

女性もゲット!

東京湾奥のアジは味も超一級

釣った後は持ち帰ったお土産のアジを堪能しよう!

こちらは午後船で釣れたイシモチ

この日は午後船で良型のヒラメが取り込まれた

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・金沢八景「荒川屋」
東京湾の青物系の魚がロングランで好調持続中。
最人気ターゲットのアジは現在も数釣りモード。
アジ釣りに新たな風を巻き起こした「LT(ライト)アジ」発祥とも言われる金沢八景「荒川屋」の池島剛船長にうかがうと「半日船で連日トップ50オーバーの日が続いています。この時期はアタるポイントに入らないと数が伸びないんですけど、今年は幸いにもアタる場所がまだ多くて、しばらくは数釣りを楽しめると思います」とのこと。
船長が話す「アタるポイント」までは船着き場からほんの10分ほどで、しかも水深は20m前後。
これなら波も穏やかで船酔いの心配も少なく、しかも40号の軽いビシカゴなので女性や子供でも心配ご無用。
釣行日は強風による時化が数日続いた直後。
外海は依然大シケだったが、八景沖はベタ凪で多くのビギナーグループやファミリーが訪れて満員御礼。
乗船前にていねいなアジ釣り教室を受けて4時間のレジャーにいざ出船!
時化の影響で最近の食いの良さが影を潜めてしまい、ベテラン好みの釣りになってしまったが、それでもトップは35匹と数釣り達成。
海が元に戻ればまた爆釣必至の好反応。
「金アジ」とも呼ばれる東京湾奥のアジは味も超一級。
釣った後は持ち帰ったお土産のアジを堪能しよう!
以上の記事は「つり丸」2022年1月15日号の掲載記事です。
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