アタリが明確で釣りやすい浅場のヤリイカ! これからイカ釣りを始める人にも超オススメ


仕掛けはプラヅノ11cmのブランコ式が基本
街を歩くと梅や早咲きの河津桜が、既に満開を迎えようとしている。
気温もグングン上昇し、いよいよ春本番。
春は、多くのターゲットが産卵前の「乗っ込み」シーズン。
ヤリイカもその一つで、産卵のために浅場に移動してくる。
鹿島沖は2月からGWにかけて、この浅場ヤリイカの最盛期。
おそらく、どのエリアでも産卵のために浅場に移動しているはずだが、鹿島沖では早くも100m未満の水深で数釣りが楽しめている。
鹿島旧港「義心丸」の中澤誠船長は「理由は分からないですね~。多分、この鹿島沖の特殊な地形にイカの好む産卵場所があるんでしょうね。今も水深50~70mのエリアで色濃い反応がありますよ。多点掛けができる人は数を伸ばしています。今週は93杯釣った人もいます。まだ日によってイカの機嫌にムラがあるけれど、これからがいよいよ最盛期ですね」と話す。
浅場のヤリイカは、これからイカ釣りを始めたい人には絶好のターゲット。
水深150~200mの深場の釣りだとヤリイカの乗りが分かりにくいが、この水深なら心配ご無用。
非常に明確にアタリが分かる。そして、浅い分だけオマツリのリスクも少ない。
じつは私もヤリイカの乗りの感覚を確かめるために、この時期を心待ちにしている。
スタート直後はポツポツの乗り

開始直後はポツポツの乗り
浅場の爆乗りを聞きつけて、取材当日はすでに2日前から満員札止め。
駐車場が溢れかえるのが怖いので、集合時間の1時間前の3時半に港に到着。
「義心丸」の釣り座は宿の横のボードで札を取る先着順。
私が到着した時点で残りは数個となっていた。イカも熱いが、釣り人も熱い。
浅場とはいえ、水深は50~70m。鹿島沖は遠浅の地形なので、航程は40分ほど。
到着時はまだ日が昇らずに薄暗い。半分、夜イカの様相で実釣がスタートした。
船長からの指示ダナは海底から4m。
着底を確認してゆっくりと4~5m誘い上げてアピール。
しかし、期待とは裏腹にスタートは緩慢。
船長も「昨日も分厚い反応が付いたのは9時頃だから、今日もそうなんじゃない?」と話す。
どうも朝のうちは仕掛けを落とすと反応が散ってしまうようだ。
船尾にて4人グループで竿を出す常連さん。大ドモの小松澤さんは、船長の「はいどうぞ!」で間髪入れずに仕掛けを投入。
イカが一気に投下されるイカヅノに驚いて散ってしまう前に仕掛けが入り、ポツポツと乗せる。
「いつもはこんな釣れないんだけど」と謙遜するも、コンスタントに乗せて早くもツ抜け(10杯)達成。
渋いながらも全員が型を見る
船長も、少しでもヤル気のある群れを見つけようと頻繁にポイントを変える。
やっと少し浮いている反応を見つけた。
今度の指示ダナは上からで、「45~55mを誘ってみて!ダメだったらまた下まで落として」とアナウンスされた。
しかし、残念ながら仕掛けが入ると今度もイカが散ってしまうようだ。
それでも、なんとか全員が本命の顔を見たものの、活性としては高くない。
あとは時合いが来るのを待つのみか?
船長が宣言していた9時がちかづいてきた。ここで私も竿を出す。
着底を確認して、糸フケを取ったら数秒待ってシャクる。
数秒待ってまたシャクる。底から5m探るもアタリは無い。
次は浅場ならではの釣法。マルイカ釣法の要領で、着底してゼロテンションの状態で数秒叩きを入れる。
ゆっくりと誘い上げるとズシン。本日初のアタリで本命をゲット。
魚群探知機の反応ではイカはいるはず。
ただ、警戒心が強いだけのようだ。この警戒心を解くべく、色々な誘いを試してみる。
浅場の恩恵で微妙な触りも分かるので、どの誘いが効果的なのかがを確認できる。
スルメイカの鉄板攻略法の電動微速巻きはヤリイカにも有効で、イカが頻繁に触っているのが分かる。
船長の指示した底から4mちょうどでズシン。
試行錯誤でなんとかイカを乗せることに成功。
これで私もツ抜け達成。
チャンス到来! 多点掛け連発!!
いよいよ時間は午前9時。船長の読みどおりに、「濃い反応が底から10mのところに出ています。45mから55mでやってみてください」という指示。
この合図がスタートの狼煙だった。船首側で次々に電動リールのスイッチが入れられる。
3点掛け、4点掛けと一度に数乗るようになった。
今がチャンス! 写真を撮り終えて私も釣り座に戻る。
40m手前で一回仕掛けを止めて、サミングでゆっくりと仕掛けを落とし込む。
指示ダナの下限は55m。仕掛けが10mほどなので45mで止める。
理由は、これ以上落とすとタナにいるイカが下がってしまうからだ。
2秒待ってゆっくりと仕掛けをまた上げる。ズドン。
そしてまたズドン。どんどん重くなる。
イカが水を吐いている様子が竿先に伝わる。
十分重くなったので、ここで巻き上げると狙いどおりの良型4点掛けだった。
前半苦しんでいた船主側のお客さんも、このチャンスタイムをしっかりと掴んで多点掛けで数を伸ばしていく。
1杯掛かってもすぐには上げず、様子を見ていると少しずつ重みが増していく。
イカの数も多いが、船と釣り人の数も多いので、同じ場所で長く釣りができない。
群れは数多くあるので、船長も次から次へと魚群探知機を見ながら流し替えていく。
後半の良い流れで、平均して20~25杯の本命を釣ってこの日は納竿。
私も21杯をゲット。トップは前半好調だった小松澤さんが32杯。
後半にあったような浮いている群れが産卵時期の特徴。
今シーズンも色濃い群れを確認できた。
これから迎える最盛期では、仕掛けを落としてる最中にイカが乗ってしまい止まってしまうこともある。
浅場ならではの明確なアタリで、これからヤリイカを始めたい人には「ヤリイカ釣りってこんな感じ」と勉強するには最適な時期の到来だ。
【茨城・鹿島沖】ヤリイカ 釣行レポート
浅場でノリノリ!最盛期突入!!アタリ明確!ビギナーにもオススメ!

鹿島沖のポイントに船が集結

取り込みは慌てず確実に!

鹿島沖のヤリイカが水深100m未満の浅場でノリノリだ!

鹿島沖のヤリイカは、アタリ明確で釣りやすい!

朝イチに3点掛け

こちらは5杯掛け

良型の一荷

嬉しい1杯

この日はあちこちで2~4杯掛けがあった!

後半にチャンス到来!

後半のチャンスタイムには多点掛け連発!

この時期は大型が多い

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・鹿島「義心丸」
梅や河津桜に続いてソメイヨシノももう満開。暖かい日も増えて、いよいよ春本番の気配。
春は多くの生き物が産卵の時期を迎えるが、ヤリイカもその一つ。
深場にいるヤリイカが産卵のために浅場に集結する。
茨城県海域の鹿島沖は、春になると水深100m未満でヤリイカの数釣りが楽しめるエリア。
今シーズンもすでに盛り上がっていて、鹿島旧港「義心丸」の中澤誠船長によると「水深50~70mのエリアで色濃い反応がありますよ。多点掛けができる人は数伸ばしています。今週は93杯釣った人もいます。まだ日によってイカの機嫌にムラがあるけれど、これから最盛期で安定していくと思います」と話す。
釣行日の3月12日は満員札止めの熱い人気。
ヤリイカも呼応するかのように10mほど浮いているヤル気のある群れもあり、いよいよ最盛期の気配ムンムン。
船長の指示ダナ付近を電動微速で入念に探っているとズドン、そしてまたズドンと浅場ならではの明確なアタリ。
この日は平均して20~25杯でトップは32杯。これだけ釣れても「まだまだこんなもんじゃない」と船長は言う。
4月初旬には、落下している仕掛けが途中で止まるほどの最盛期かもしれない。
浅場のヤリイカは活性も高く、そしてアタリが明確に出るので、これからイカ釣りを始めてみたい人にもオススメだ。
以上の記事は「つり丸」2022年4月15日号の掲載記事です。
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