多彩なターゲットを楽しめる茨城・波崎沖。春先のおすすめはホウボウ&カンパチゲームだ。
ホウボウ回遊で青物と楽しめる 波崎沖の春のジギングゲーム
カンパチは1㎏前後 ホウボウはトップ20本、30本も
利根川河畔から出船、常磐沖のルアーゲームを多彩に楽しませてくれる「釣楽園 征海丸」。
同船ではヒラマサが回遊してくるまでの時期、ホウボウやカンパチを狙っていく予定だ。
「状況次第ですが、ホウボウとカンパチを両方狙っていくのが基本になると思います。もしかしたらカンパチは終わってしまうかも知れませんけどね」とは須之内哲也船長。
カンパチは昨年の秋から釣れ続けている。
スタート時は青物狙いの一般的なセミロングジグでも順調にヒット、サイズは2㎏クラスが多かったが、次第にサイズが小型化し、3月中旬現在では1㎏前後がアベレージ。
小型のタングステン製ジグを使っての中層狙いがメインパターンと、とてもテクニカルな展開となっている。
対してホウボウは盛期続行中。
以前のような大型ばかりの爆釣劇は少なくなったが、それでもトップで20本、30本釣果は珍しいわけではない。
取材時は前半にホウボウを狙い、後半にカンパチを狙った。
平日とあって乗船者は少なかったが、全員が本命キャッチに成功。
満足できる釣果を手にしたと思われる。
ここからはホウボウ狙いのジギングゲームに照準を絞り、基本タックルと攻略術を紹介していこう。
両ターゲット狙いの共通基本タックルとは?


ウボウ、カンパチともにタングステン製ジグが活躍した
基本タックルから触れていこう。
スピニングでもベイトでもOKだ。
ロッドは近海の青物用がおすすめ。長さは6ft台。
使用するジグの最大表示が150g程度の、軟らかすぎることのない、しっかりとした反発力を持ったタイプのロッドがおすすめだ。
リールは中型のスピニング、ベイトリール。
ジグをしっかり動かしたいのでハイギアタイプのものがよい。
ジグの操作時はもちろん、ヒットさせてからやり取りでも意外に負荷が掛かる釣りでもある。
とくにドテラ流しで抵抗の大きい大型ホウボウを寄せてくるのはかなりパワーが必要となる。
剛性感の高い、頑丈なリールを選ぶと快適に楽しめる。
メインラインはPE2号を基準に考える。
青物用リールを流用する場合なら3号程度までは使えるだろう。
これ以上太いものは使いづらいはずだ。
リーダーはフロロカーボン製の30~40 Lbを3m程度セットしておけばよいだろう。
ジグはショートタイプの100g~150g程度が使いやすい。
船がかなり速く流れる状況では200gが必要になることがあるかも知れない。
少し幅広く用意しておくと安心だ。通常は一般的な鉛製のジグで十分に楽しめるが、船の流れるスピードが速かったり、小型のベイトを捕食したりしているときなどは、シルエットが小さく比重が高いタングステン製ジグが有利となる。用意しておくとよいだろう。
「アカキンやグリーンゴールド、オールシルバーが定番です。シルバーゼブラなどグローが入ったカラーもいいときがありますね」とは須之内船長。参考にしていただきたい。
フックは前後に2本ずつ、もしくは1本ずつといったセッティングがおすすめ。
フロントだけでなくテールにも必ずセットしておくことが大切だ。
ジギングが主体ではあるが、食い渋り時などはタイラバも有効。
余裕があれば用意しておくとよい。
釣り方の基本はシンプルなジャーク&フォール

しっかりしゃくってからのフォールアクションに好反応だった
釣り方の基本はジャーク&フォール、もしくはリフト&フォールと呼ばれるシンプルなものでOK。
ロッドをジャークしてジグを動かしてアピール、その後の一瞬のステイやフォールに転じたときに食ってくることが多い。
注意したいのはしっかりジャークしたほうがよい、ということ。
使用しているジグやタックル全体のバランスも関係してくるので一概には言えないが、あまりにライトなタックルを使っているとホウボウにアピールする動きが出せない。
しっかりジグを上方向に跳ね上げる、斜め上方向にスライドさせるだけのパワーでジグを動かす、そんな硬さを持ったロッドを使用することが大切だ。
とりわけ振り幅を稼ぎにくいベイトタックルではスローピッチジャーク用などの反発力の大きいロッド&ハイギアリールなどの組み合わせでなければジグを動かし切れない場合がある。
大きな差となって出てくることがあるので心掛けておくとよいだろう。
また、口の硬いホウボウにしっかりフッキングするためにも一定のパワーが必要。
この点でもあまりにライトなタックルは避けたほうが無難と言える。
「地味に疲れるんですよね」とは須之内船長の名言!?
疲れるくらいでなければ好釣果を得ることは出来ない、とも言える。
しっかりシャクってアタリを出し、ガツンとアワせる!
そんな気持ちのよいホウボウゲームを堪能していただきたい。
波崎沖 ホウボウ&カンパチゲーム 釣行レポート
ジギングで狙うホウボウ &カンパチ!ホウボウは 安定。カンパチは終盤戦

3月中旬の取材時は午前5時集合。今後の時間は要確認だ

前半のホウボウゲームは凪ぎに恵まれた。ドテラ流しが基本だ

掛かりどころを確認して抜き上げ、が最も確実な取り込み法

ドテラ流しなので一定のジグウエイトは欲しい。しかしシルエットは大きくしたくない。となればやはりタングステン!?

食い出せば次々にオケがいっぱいに

オオドモでエサ釣りを楽しんでいたアングラーは次々にキャッチ!

エサ釣りならではのダブルヒット

40cmクラスがアベレージ。引き味、食の面でも十分満足できる

良型カンパチ!?を思わせた相手は?

スズキクラスのシーバスが登場!想定外の相手だった

取材時は1㎏前後のショゴクラスが中心だった

今回、取材にご協力いただいたのは、茨城・波崎「釣楽園 征海丸」
波崎沖のジギングゲームに注目だ。
多彩な看板をウリにする「釣楽園 征海丸」では、ヒラマサが回遊してくるまではホウボウ&カンパチを狙う。
「爆釣にはなかなか出会えませんがホウボウは安定していると思いますよ。カンパチは終盤戦で難しいときもありますが釣る人は釣る。そんなところも面白いと思います」とは須之内哲也船長。
3月中旬の取材日は前半戦ホウボウ、後半戦にカンパチという組み立てで釣っていった。
いずれも基本はジギングゲームだが、混雑具合や状況によってはエサ釣りも可能。
タイラバなどを活用してもよい。
ホウボウは出だしこそ苦労したものの、船が流れ出してからは順調にヒット。
最終的には投入ごとにヒットするまで堪能できた。
十分に堪能してからのカンパチゲームは、シケ模様になってきたこともあり少々苦戦。
それでも乗船者全員がキャッチ成功。型は小振りながらも狙いの2種のターゲットを手にすることができた。
ホウボウ、カンパチともに4月には終盤戦を迎えている。
状況次第ではホウボウだけを狙うこともあり得る。
最新情報をよく確認のうえ、早目のお出かけをおすすめする。
以上の記事は「つり丸」2022年4月15日号の掲載記事です。
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ホウボウとカンパチはライトタックルで十分に楽しめる