人気魚種のリレー釣り!タチウオは今後に期待! アジは数釣り好調持続!!
東京湾の人気魚が狙える 満足感2倍のリレー釣り
東京湾を代表する人気ターゲットのタチウオとアジ。
この2魚種のリレー釣りで乗合船を出船しているのが、鴨居大室港「福よし丸」だ。
4月中旬の時点では、タチウオは低調気味。顔を見られない日もあるが、トップ5本前後の日もある。
難しい時期だが大型も期待できる。
タチウオはこれからが好シーズンなので、5月以降は上向いていることを期待したい。
アジは好調が続いており、連日数釣りが楽しめている。
タチウオの後に狙うので、狙う時間は4時間ほどだが、トップが50匹以上を記録する日も多い。
釣れるアジのサイズは大中小入りまじり。
脂が乗って美味しいので、いいお土産になっている。
タチウオもアジも、食べてとても美味しい魚。
2魚種が釣れれば満足感は2倍! 帰ってからも2魚種の食べ比べが楽しめる。
◆タチウオ編
前半に狙うタチウオのタックルと仕掛け!


「福よし丸」タチウオ仕掛け


タチウオ狙いのエサはサバの切り身。
「福よし丸」ではタチウオを狙う時は、使用する道糸の太さによって使用オモリを変えている。
取材当日はPE2号の場合80号、PE3号は100号を使用した。
そのため竿は、使用オモリに対応した7対3調子のライト用、またはゲームロッドなど。
ライト用ロッドやゲームロッドは対応するオモリの号数が幅広いので、後半のアジ狙いにも流用可能なモデルもある。長さは1.5~2m。
リールは小型電動、または小型の手巻き両軸。
取材時は水深50~60mを狙ったので小型電動がオススメ。
道糸は前述しているようにPE2~3号を150m以上は巻いておくこと。
仕掛けはシンプルな1本バリが近年の主流。
ハリスは6~8号、2m前後。ハリはタチウオバリの1/0~2/0。
チモトにアクセサリー類は不要。
付けるならチューブなどを1~2cmぐらい。
取材当日に用意されたエサはサバの切り身。
上のイラストのように縫い刺しにして付ける。
誘って仕掛けを動かしたり、仕掛けの落下中にエサがズレないようにていねいに付ける。
エサがズレるとアタリが減るので注意しよう。
タナの探り方とシャクリ方について

タナの探り方であるが、取材当日、福本善行船長から「水深65m。60~50mぐらいまで」というようにタナが指示された。
この場合は、仕掛けを投入したらオモリを着底させる。糸フケをすぐに取って、海底から5m巻き上げる。
その位置から10mの範囲を誘いながら探っていく。
タナの範囲を探ってもアタリがなければ、再度仕掛けを着底させてから誘い探ろう。
誘う時のシャクリ方は、竿先をチョンチョンと動かしてショートピッチで誘うほか、50㎝~1m刻みに幅のあるシャクリで誘うパターンもある。
シャクリ幅や誘う速度などはいろいろ試して、その日のパターンを探そう。
指示ダナの範囲を誘い続けていくと、「コンコン」とか「コツコツ」とアタリが出る時もあれば、モタれるように重い場合もある。
アタったら、まずはそのまま誘い続けていく。
誘い続けていくうちにハリ掛かりする場合もある。
またアタってそのまま誘い続けていくと、強いアタリが出たり、引き込むこともある。
そのまま誘い続けてもハリ掛かりするが、この場合は強いアタリが出た時や引き込んだところでアワせるとフッキングしやすい。
◆ビシアジ編
後半に狙うアジのタックルと仕掛け!


「福よし丸」のビシアジ仕掛け

「福よし丸」で配られる付けエサはアカタン
「福よし丸」で使用しているビシは130号。
そのため、竿はオモリ130号に対応したビシアジ用、または7対3~8対2調子のライト用かゲームロッドがオススメ。長さは1.5~2mぐらい。
リールは何と言っても小型電動を使おう。
アジ釣りは130号のビシを何度も頻繁に投入しなおすので、電動リールを使用した方が手返しが楽だ。
道糸はPEラインの3~4号。これをリールに300m以上巻いておけば、万が一高切れしても安心だ。
ビシはアンドンビシタイプかポリビシの130号。
持っていなければ、船宿の貸しビシを利用するといいだろう。
ちなみに「福よし丸」の貸しビシはポリビシだ。
仕掛けはハリス2号の2~3本バリ。
ハリはムツ10~12号。全長は2m前後。
ビギナーは2本バリのほうがトラブルが少なく、また手返しも早くなるだろう。
食いが立っているときは追い食いしやすいので、3本バリを使うと多点掛けしやすい。
食いがいい時や乗船人数が多い時は、仕掛けの消耗が激しなる。
そのような時のために、仕掛けの予備は多めに持参しよう。
万が一仕掛けが無くなっても、「福よし丸」では船で購入できる。
仕掛けをテンビンにつなぐ際は、クッションゴムを介そう。
ベテランのなかにはクッションをつけない人もいるが、クッションを使用したほうが口切れを防止できる。
クッションは1.2~1.5㎜径、長さ20~30㎝ぐらい。
「福よし丸」で配られる付けエサはアカタン。
細かくカットされた1個をハリにチョン掛けで付ける。
また、各自でアオイソメを用意できれば持参しよう。
アオイソメは万能なエサで、とくに濁り潮に有効だといわれている。
アジは正確なタナ取りとコマセワークが大事!

後半のアジ狙いでは、正確なタナ取りとコマセワークが重要だ。
取材当日の指示ダナは、海底から3mぐらい。仕掛けを投入したらビシを着底させ、着底したら即座に糸フケを取る。
1m巻き上げ、竿をシャクってコマセをまく。
50㎝巻き上げてコマセをまく。再度50㎝巻き上げてコマセをまく。
さらに50㎝巻き上げてコマセをまく。
そして50㎝巻き上げて海底から3mのタナにセットする。
潮が速いと仕掛けは潮に流され、道糸が斜めに海中に入って真下に落ちていかない。
ビシが着底したときも、道糸は斜めに海中に入っているので、すぐに3~5m巻き上げて待つ。
そして道糸がまっすぐになったところで、再度ビシを着底させてからタナを取ろう。
タナでアタリを待つのは2~3分ぐらい。
2~3分してもアタらなければ、仕掛けを回収して再投入しよう。
人気のタチウオとアジのリレー釣りに挑戦!アジは好調にアタって数釣りを楽しんだ!
「つり丸最新釣行レポート」の15回目となる釣りは、横須賀市鴨居大室港にある「福よし丸」さんからタチウオ~アジのリレー船に行ってきました!
前半のタチウオは型を見れなかった

最近の釣果を色々調べてみると、タチウオはどこかへお引越しした状態(釣れてない)。
本当にいないのかなぁ? と確かめるべく当日を迎えました!
まずタチウオ釣りからスタートということでタックルの準備。
今回私が使用したタックルは、竿がシマノ「サーベルマスター テンビン H165」と電動リールがシマノ「フォースマスター600」。そしてPEライン2号。
仕掛けはテンビン仕様で、ハリがタチウオ 2/0にハリス7号2mの1本バリ。オモリは80号。
エサは船宿から支給されたサバの切り身。
この釣りはエサの付け方で釣果が変わるとのこと。
付け方は、まずエサの端をまっすぐカットします。
そして刺し始めは、切り身の端5mm以内にハリ先を刺します。
続いて中心線を縫うようにしてハリを通し、エサが平らになるように整えてできあがりです。
曲がって付けたり、海中でズレたりすると、海中でエサがクルクルと回転してしまいます。
不自然な動きをしていると、「これはエサではない!」とタチウオもわかってしまうようです(笑)。
魚も賢い生き物ですね。
船を走らせること約20分ほどで観音崎沖に到着。
福本善行船長の合図で釣りスタートです!
水深約70m。指示ダナは海底から10mまで。
今回は3種類の釣り方でタチウオを狙ってきました。
1つめはエサをフワフワさせて半巻きしながら巻き上げる釣り方ですが、タチウオからの反応はありませんでした。
2つめはシャクリながら誘い上げていく釣り方で、こちらも反応なし。
3つめは電動リールの巻き上げ速度を超低速にして竿をゆっくり上下に動かしながら誘う釣り方で、こちらも無反応でした(泣)。
周りの釣り人さん達の竿にも反応なし。
私は3種類の釣り方をとり混ぜながらタチウオを探し求めたのですが、顔を見ることができずにタチウオは終了。
最近調べた釣果どおり、タチウオはお引越し中のようでした(泣)。

タチウオ狙いのエサはサバの切り身。アジの付けエサはアカタンを使用する
アジは1投目から好調にアタった!

「タチウオまた戻ってきてね~!」と名残惜しい気持ちでアジ釣りの準備をしました。
ビシアジ釣りで使用したタックルは竿がシマノ「リアランサーX アジビシ150」に電動リールがシマノ「フォースマスター800」。PEライン3号、仕掛けはハリス2号のムツバリ10号の2本バリ。
道糸の先に130号のビシを装着した片テンビン、その先に巻き上げ中のバラシが少なくなるクッションゴムをつなぎます。
付けエサは船宿から支給のアカタン。コマセはイワシミンチです。
10分くらいでしょうか、船を移動しアジ釣りのポイントに到着。
船長さんの合図で釣りスタートです!
水深は約60m。指示ダナは海底から3m。
ビシカゴに7、8分目までコマセを詰め、仕掛けを投入します。
サミングしながらビシを海底まで落とし、着底したらすばやく糸フケを取ります。
道糸のマーカーを見ながら2m巻き上げて、2~3回に分けて軽くコマセをシャクリ出して1m巻き上げます。
ほどなくするとアタリがあって、1投目から38cmの立派なアジが釣れました。
「幸先良いいぞ!」と笑みが溢れます。船長さんの指示ダナ3mで連続ヒットが続きました。
時々、仕掛けが海底へ到着する前にラインがフワッ~と軽くなると、今度はいきなり強い引き。
その正体はサバでした。丸々太った美味しそうなサバはもちろんお持ち帰り。美味しくいただきます。
サバの勢いのある強い引きも楽しいのですが、泳ぎが速いのでクルクル回って周囲の釣り人の仕掛けを巻き込んでしまったり、自分のラインに絡まったり…。
ひどい場合は、仕掛けを切らないといけなくなります。
今回、サバの一荷が釣れるとだいたい仕掛けが絡まり切る羽目に。
こんなこともあるので、仕掛けは余分に準備しといたほうが安心です。
アジは正確なタナ取りで食わせたと思っても、口切れしやすい魚なので食いが浅いと掛かり所が悪く、巻き上げ中や取り込む時にバレてしまいます。
電動の速度が速いと、その勢いで口が裂けてしまうこともあるようです。
追い食いに成功し、一荷が海面まで見えているのに取り込む時にバレることが何度も続きました。
そこで追い食いを諦め、1匹1匹をていねいに釣り上げる作戦に変更。順調に数をのばして沖揚がりの14時半になりました。
タチウオは釣れなかったけれど、良型のアジばかり釣れて大満足の釣行となりました。
東京湾のアジは脂も乗ってとても美味しいという評判。私はフワフワなアジフライが大好物です!
釣りに夢中になっていると、どうしても水分補給を忘れがち。これからの季節は小マメに水分を摂るように心がけましょう。
また、だんだん太陽の日差しも強く感じるようになってきたので、サングラスも必須です。
周りの方に迷惑をかけないためにも自己管理は大切ですね。
【東京湾・観音崎沖〜鴨居沖】タチ&アジリレー 釣行レポート

前半のタチウオは走水沖〜観音崎沖を狙ったが、顔を見れなかった

アジ狙いでは、手返しよく仕掛けを入れ替えて食わせよう

2匹いる!

石坂衣里さんはアジ狙いで一荷!

東京湾のアジは幅広でとても美味

トップは48匹だった!

この日は全員がアジの型を見た

石坂さんは29匹のアジをゲット

サバもまじった

今回、取材にご協力いただいたのは、鴨居大室「福よし丸」
東京湾のアジが好調。数釣りが続いて楽しめている。
この好調なアジと人気のタチウオをリレー釣りで狙っているのが鴨居大室港「福よし丸」だ。
4月中旬の取材時は、ちょうどタチウオが低調な時期に入ってしまい厳しい状況。
そのため取材当日はタチウオの顔を見れなかった。
前半にタチウオを狙って、後半にアジを狙うが、アジは開始から好調にアタった。
『つり丸』ライターの石坂衣里さんも1投目からアタって、良型アジをゲット。
その後もコンスタントにアタって、一荷で取り込むことも数回。
4時間ほどの釣り時間で29匹のアジを釣り上げた。
取材当日のアジのトップは48匹。
いい日には50匹オーバーもあるので、今ならアジのお土産は堅いだろう。
タチウオはこれからが好シーズンなので、5月以降が楽しみ。
アジはまだまだ好調が続きそうな見込み。
タチウオとアジの2魚種が釣れれば、満足感は2倍! ぜひ挑戦してみよう!!
以上の記事は「つり丸」2022年5月15日号の掲載記事です。
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