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釣果は高位安定!松輪のマダイは激アツ!三浦半島・剣崎沖

釣果は高位安定!松輪のマダイは激アツ!三浦半島・剣崎沖

剣崎沖のコマセマダイが好調!松輪のマダイはますます熱い!静かなる頭脳戦が楽しい最高のターゲットだ!

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釣果は高位安定の当たり年!!

ロングハリスを駆使する頭脳戦 コマセマダイを堪能しよう

全国有数の好釣り場 松輪瀬のマダイ釣り

一発大型の魅力に加えて、コマセマダイならではの繊細な釣趣が堪能できるのが、剣崎沖・松輪瀬のマダイ釣りだ。

松輪瀬のマダイは、その食味にも定評がある。刺身や湯引きももちろん、皮目の香りがいいため、グリルサイズなら、大胆に塩焼きがイチ押し。

オーブンがあるなら1㎏級は塩釜が絶品。

カブトの酒蒸しもぜひ!本当に美味い魚というのは、焼く、蒸す、煮る時に、その真価を発揮することが分かるはずだ。

乗っ込み期のマダイは(水温の変動に敏感なのか?)、大釣りがあったかと思えば、翌日は撃沈という釣果のムラが大きい時期だが、今年に限ってはマダイのストック量が多いのか、渋い日でも船中12〜14枚と、まずますの模様が出ており、コマセマダイ入門には最大のチャンスとなっている。

タックルは、図のようなバランスで、スイベルを挟んだ「2段テーパー仕掛け」の10~12mが基本。

ビシは、プラビシならFL~Lだが、潮の抵抗が小さくコマセをセーブしやすいステンカンM~FLを愛用する上級者が多い。

ロッドは、3m前後のコマセマダイ専用竿が、ビシの暴れをセーブしてくれる。

この時期のマダイは、活性が高くても神経質なので、極軟調のグラスソリッドの竿を使う人が多い。

ソリッドブランクの竿は、十分な性能持つ手頃な価格のモデルも増えてきたので、入門するなら、ぜひ専用竿で挑戦したい。

道糸は、視認性の高いマーカーを配した(これが大事!)PE3~4号で、おすすめは3号。

リールは、使用ラインが200m以上巻けるモデル。

手返しには電動リールが有利だが、狙うタナが浅いのでドラグ精度のいい手巻きリールでもOKだ。

上級者は、コマセを出しすぎないステンカンのM~FLの愛用者が多い。これに1.5~2mmクッション1m。ハリス4号10~12mの「テーパー仕掛け」で狙うのがセオリーだ

コマセマダイ特有のロングハリスの意味

マダイは、落下してくるエサを選択的に食う習性がある。

コマセマダイのハリスが長いのは、それを演出するためだ。

ハリスにスイベルを挟むのは、長いハリスを速く沈めてマダイのタナに、付けエサを届ける意味がある。

コマセマダイに入門する人は、この2つの原理をしっかり覚えておこう。

「元部のハリスとスイベルは、仕掛けをビシから離して、エサをタナに届けるための道具で、勝負するのはスイベルから先のハリスだよ」とは、「大松丸」の名手・畠山さん。

今年は魚影が濃いとは言っても、連日のように大船団で攻められているマダイは、落ちてくるビシを極端に嫌って反応が消えてしまう。

海面からのタナ取りと沈みの速いテーパー仕掛けが定番化したのは、ビシをできるだけ速くマダイの視界から遠ざけるためなのだ。

ちなみに「テーパーハリス」は、かつては、原義のとおり元部が太いもの(先ハリス+2号ぐらい)が基本だったが、現在は先ハリスとさほど変わらない号数で「速攻」を狙うのが松輪のスタイルとなっている。

ベテランのなかには、先ハリスよりも細くして、アタリを出すことを優先する人もいることは覚えておこう。

なお、3~4号というハリスの太さは、ドラグの設定を誤れば、3㎏級なら一撃で破断する太さだ。

したがって仕掛けの接合部は、編み付け加工が必須。

リールを久々に使う時は、出船前にドラグを絞めてから、4~5回は手で強く道糸を引き出す、巻く、を繰り返し、ドラグワッシャーにグリスをなじませることを習慣にしよう。

基本となる釣法とその応用編とは

「ハリスを10mとして、標準的なテーパー仕掛けでタナ下5mからコマセを振ってタナを取ると、100秒ぐらいで、付けエサとコマセが同調するのが目安だよ」。

これが「大松丸」の名手・畠山さんが教えてくれたベーシックパターンだ。

くどいようだが、ビシを下げるのは、ハリスの全長の半分が限界で、12mの仕掛けなら6m。

これ以下に絶対に下げないことだ。テーパー仕掛けは速く沈むので、タナ下でハリスを返す時間も一呼吸置くぐらいでOK。

低い位置にビシをとどめておく時間は最小限にしたい。

仕掛けとコマセワークが、状況に合えば、タナで静かに待つだけでも十分にアタリが出る。

落とし込みは有効な誘いだが、それに固執しすぎるのも墓穴を掘る。

取材日の終盤は、タナで待つ人にアタリが多かった。

落とし込むのは、1m刻みで20~30秒程度の食わせの間を取りながら、タナ下3mまで。それ以上ビシを下げるのは、マダイを脅かすことになるのでNGだ。

落とし方は、手で道糸を引き出すほうが、落下速度のバリエーションが広くなる。

ジワジワ落とすのもありだが、一気にスッと1m落とすことがハマるケースも少なくない。

なお、竿による誘い上げは不要で、取材日も大半の人は、指示ダナからの落とし込みで食わせていた。

パターンを探る一工夫 アタリを引き出す演出

基本の釣り方でアタリが出ない時、試してみたいのは、イラストのようなコマセワークや仕掛けの比重を変える戦略だ。

付けエサがマダイのアタリを引き出す「落下」を演出できる仕掛けの「角度」や、沈下速度を探るのだ。

釣れない時に注意したいのは、慣れない人ほどコマセをまきすぎること。

当日の竿頭になった小川さんは、Mのステンカンにレンゲに一杯のコマセで4枚のマダイを仕留めている。

コマセワークもベーシックなタナ下で一気に出すだけでなく、潮が緩ければ高い位置で出し、じっくりコマセを見せるのもあり。

エサ取りが多いときは、ほぼコマセをまかないことも正解になることさえある。

「正解」は、1日の中でも刻々と変化するから、やれることは全部試すぐらいの気持ちで釣りたい。

上のイラストで紹介した3つの戦略は、誰にでもできる一番簡単な工夫だ。

基本戦略と、この応用編を飽きず、折れずに駆使すれば、必ず結果が付いてくる。

そんなプロセスを経て手にした一枚のマダイは、貴方の釣りを確実に深化させてくれるはずだ。

【三浦半島・剣崎沖】コマセマダイ 釣行レポート

3月中旬から続く好調を物語るように、本場所「吉野瀬」には、マダイ狙いの大船団ができていた。松輪のマダイはまだまだ熱い!

取材当日は、水深40mのポイントで指示ダナは18~20m。ここから-3mまでを落とし込みで誘うのがセオリー。指示ダナを大きく外すと船全体のアタリが遠くなるので注意

当日は、水温の低下で食い渋ったが、小川さんは、2本バリを駆使してタナを探り写真の1.7㎏を頭に4枚のマダイを仕留めて竿頭。ステンカンにレンゲで1杯とコマセを絞ったのが当日のパターンだった

「乗っ込み」も後半戦になるが、色鮮やかでフレッシュなマダイが大半なので、後半戦も期待できそう。今年は、例年にない安定した釣果が続いている

ロングハリスをコントロールする頭脳戦の果てに、水面を朱に染めるマダイの姿は、何度見ても感動的だ。飽きず折れずに釣り続けることが、価値ある一枚に繋がる

「大松丸」の名手・畠山さんは、「探見丸」アプリを駆使しながら、反応が浮いたタイミングを狙って落とし込む戦略で技ありの1枚。食い渋りの中でも釣る人は釣るのがコマセマダイというゲームだ

イサキ、メジナに続いてマダイを連発した永井さん。後半戦は、高い位置でコマセを振り指示ダナでじっくり待つことがアタリに繋がったようだ

船中第一号を仕留めた新津さんは、後半戦に船中10枚目をキャッチ。魚影が濃い今年の松輪は、後半戦にも必ずチャンスがやってくる

「これは小さいからちょっと恥ずかしいよ(苦笑)」と、終日潮上で苦戦したベテランの1枚。ベテランでもこんな日もあるからまたやりたくなるのがコマセマダイだ

「これは、1.7㎏はいったよ!」と鋭い引きを見せたのは2㎏近いクロダイ。

松輪のそれは、マダイに劣らぬ美味い魚だが「う~ん、魚の色が違った」とご本人は苦笑の一幕

南西風で水温が低下したのか?普段ならマダイより上のタナで食うイサキやメジナもタイと同じタナで反応してきた。後半戦はタナでじっくり待つ人にアタリが多かった

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・剣崎松輪港「大松丸」

今年は、例年にない好調が続いているのが剣崎沖のコマセマダイだ。

通常、乗っ込み期のマダイというと、大釣りの翌日は音無しの激渋になるなど、ムラが激しいものだが、今シーズンは高位安定が続き、「大松丸」では、いい日にはトップが二桁を超える日も出ている。

「今日はちょっと渋かったけれど、反応はしっかり出ているから、まだまだ楽しめそうです」とは「大松丸」鈴木裕喜船長。
 
渋かったとはいうものの、当日はトップ4枚で船中11枚。

沖揚がり直前には、大型のフックアウトも見られて、例年と比べれば十分すぎる模様だった。
 
竿頭となった、右ミヨシに座る小川さんは、コマセはレンゲに1杯。

2本バリでタナを広く探る戦略で船中最大を含めて4枚をキャッチ。

後半戦は、じっくり指示ダナで待つ人にアタリが出ていた。
 
「釣れるパターンがコロコロ変わるのがマダイ釣り。だから、どれだけ通っても飽きないんだよ」とは、常連の畠山さんのコメント。
 
ロングハリスを駆使する頭脳戦は、コマセ釣りの究極のスタイル。

食味も抜群な松輪のタイを目指して剣崎沖へ出かけよう。

以上の記事は「つり丸」2022年6月1日号の掲載記事です。

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