アブラボウズはギンダラ科に属する、いわゆる深海魚。体長1.5m、100㎏近くにまで成長するモンスターだ


800gクラスのメタルジグを投入。着底時間約10分。

ットしてから30分経過……。そして、浮上したのは、深海のモンスター!!

「マニアな仲間たち」のダイアンこと、静岡市の村松大輔さん。あの佐藤統洋さんが認めるエキスパートだ。

ジグの早めのアクションを意識して探っていた藤枝市の福留さんには、バラムツが連続ヒット。

エアを持たないアブラボウズは、水面で激しく暴れまくる。

早い動きのジグにバラムツがヒット。パワーはこのバラムツのほうが強かった。

約1kgのメタルジグを使用する。

今回、取材にご協力いただいたのは、静岡・南伊豆手石港「南伊豆忠兵衛丸」。
ポイントは南伊豆・石廊崎沖。狙いはアブラボウズだ。専門にジギングで狙っての挑戦は、おそらくわが国初ではないだろうか? そもそもアブラボウズという名の魚を知らない人のほうが多いかも知れない。
アブラボウズはギンダラ科に属する、いわゆる深海魚。体長1.5m、100㎏近くにまで成長するモンスターだ。アコウやベニアコウ釣りでの外道にまじって上がってくることがあるかなしか、程度の知名度の魚だろう。
手石の「南伊豆忠兵衛丸」では、イカをエサにしての釣りで80㎏クラスを何本も仕留めた実績がある。ならば、ジギングで! と挑戦したのが今回の釣行だ。
メンバーは「マニアな仲間たち」として、その筋? では名の通った面々。
冒頭のアナウンスにしたがって、4人のマニアたちは、800gクラスのメタルジグを投じた。着底させるだけで約10分。あとはボトムを中心に思い思いにジグを操る。知り得る限りジグでの実績はない。想像を膨らませてアブラボウズを誘うのみだ。
釣れるのか? 記者の疑問に反し、答えは意外なほど早く出た。ひと流しめで、深海からの小さなシグナルに応じてフッキングを決めたマニアが、ゆっくりゆっくり巻き上げてくる。走ることはない。ときおり首を振る相手をアブラボウズと信じること約30分。果たして水面に浮いたのは、念願のアブラボウズだった。
後から考えれば潮変わりの時合だったようだ。流し替えるたびに誰かのロッドが絞り込まれた。2枚潮がキツくなり、早じまいとなるまでに、30㎏クラスのバラムツもまじえ、2本目の本命も登場。念願成就に船上は大いに盛り上がった。下船後の検量で、一発目は28㎏、二発目は30㎏と判明。まだまだ上が望めるサイズだが、それは今後の目標として残しておけばよいだろう。
誰にでも気楽に楽しめる、という釣りではないが、夢のある釣りであることには間違いない。興味のある方はぜひ「南伊豆忠兵衛丸」までお問い合わせあれ。
以上の記事は「つり丸」2012年4月1日号の掲載情報です。
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深海のモンスター、召し取ったりぃ〜〜〜。