いつでも釣れるアジではないので、一匹を釣り上げたときの喜びは大きい


40㎝級が次々に上がった。

静かにアツイのが走水沖のアジだ。

タモがなくちゃ上げられない!?

イワシミンチ。

赤タン。

それまで緩やかだった潮が徐々に動いてきた。船の上で黙々とコマセを打ち返している釣り人たちの間には、そろそろ来るぞという緊張感が漂っている。
そして、トモの釣り人にアタリが来た。釣り人が自ら差し出したタモに収まったのは、40㎝の大アジだった。これが大アジフィーバーの始まりの合図となり、船中あちらこちらでアジのアタリが到来する。食ってくるのは35〜40㎝の良型ぞろいだ。
走水沖の大アジは気難しい。潮が動かないと食わない、潮が速すぎても釣りにくい。しかし一日の中で潮の干満によって、アジが気にいる時合が訪れる。その時合に当たれば、興奮の入れ食いを見せてくれるのだ。
日によって変わっていくが、ここ数日は上げ潮の効き始めがチャンス。その日の潮や水色を読み、大アジとの限られた遭遇チャンスを逃さないように、船はポイントを選ぶ。釣り人はそのチャンスに集中して手返しよく釣ることが釣果を伸ばすコツだ。
いつでも釣れるアジではないので、一匹を釣り上げたときの喜びは大きい。アジ釣りはここの場所でしかやらないというマニアも多いのが走水沖のアジ。その釣り味と食味は多くの釣り人を魅了している。
以上の記事は「つり丸」2013年4月15日号の掲載情報です。
雑誌つり丸(マガジン・マガジン)を販売中!割引雑誌、プレゼント付雑誌、定期購読、バックナンバー、学割雑誌、シニア割雑誌などお得な雑誌情報満載!
潮が動き出したら、船上は大アジのラッシュに沸いた!