例年より早い乗っ込みだ! 10kgオーバーの報告もあるぞ!!


永井名人のマダイがネットイン。

当日最大となる5kgジャストのオスの大ダイ!

正午前、右舷ミヨシの常連さんに強烈なアタリ!

春休みを利用して親子で挑戦! 鈴木船長の指導を受けて、このとおり!

「3㎏もないんじゃないかな」と、掛けた本人の予想を裏切り、5㎏級の大ダイが浮いた!

大型のハナダイもまじった。

今回、取材にご協力いただいたのは、神奈川・剣崎松輪「大松丸」。
剣崎沖のマダイの乗っ込みも、今シーズンは桜の急な開花とともに始まった。例年より早いスタートとなったが、今年は開幕直後から大型&良型のヒットが目立っている。3月末には12㎏を取り込んだ船もあるのだ。
この時期、メインポイントとなるのが「吉野瀬」と呼ばれる場所。おおむね水深40m前後を狙う。
乗っ込み期のマダイは浮き気味で、タナが高くなるのが特徴。そのため、取材した剣崎松輪「大松丸」もそうだが、多くの船が海面からタナを取るようになる。春のマダイはとても臆病で、ビシの動きに敏感に反応する。海面からタナを取る指示が出たときは、必ず船長の指示に従うようにしよう。
例年、剣崎沖のマダイの乗っ込みは、ゴールデンウイーク前後にピークを迎え、6月前半ぐらいまで続く。今シーズンもロングランで釣れ続くことを期待したい。
4月からコマセとしてオキアミが使える!

シマノ「フォースマスター1000MK-HD」のラピッドファイアハンドルドラグを駆使して、やり取りする永井名人。

シマノ「フォースマスター1000MK-HD」のハンドルを逆転させて落とし込む永井名人。落とし込みの誘いは、反応が出たときに行うのがベスト!

剣崎沖のマダイ釣りでは、一般的なコマセマダイ用のタックルがあれば楽しめる。
そして、この時期に注意したいのは、ハリスの長さと太さ、それとコマセの種類だ。
剣崎沖のマダイは、乗っ込み期に突入すると浮き、タナが高くなる。それに応じて、この時期は多くの船宿が海面からのタナ取りをする。海面からのタナ取りでは、反応の位置とハリスの長さをもとにタナが決められる。船長が指示する長さのハリスを使用しないと、付けエサがとんでもない位置を漂ってしまうので注意しよう。
ハリスの号数は3〜4号が標準。しかし、今シーズンは大ダイがよくヒットして、イナダ&ワラサもまじっている。慣れない人は、4号ハリスで望むのが無難だ。
そして4月から剣崎沖では、コマセにオキアミが使用(使用量は一人3㎏まで)できる。アミに比べれば、オキアミは1匹が大きい。プラビシを使うときは、アミコマセのときの調整とは変えるようにする。また、オキアミコマセの使用に最適なステン缶を使用するのもいい。
そして、シマノ「探見丸」もあれば、この時期は釣り人の強い味方になる。マダイはビシを怖がり、その動きに敏感に反応する。反応がないのに頻繁に誘っていては、周囲にいるマダイが船下に入ってこない。マダイが船下に入って、反応が出たときに誘うほうがヒットしやすくなる。つまり「探見丸」があれば、誘いをかけるベストのタイミングがわかるのだ。
タナ取りは海面から。誘いはタイミングが大事! やり取りはドラグをフル活用!

この時期は海面からタナを取る。当日のタナは海面下30m前後だった。

この時期の剣崎沖を狙うマダイ船の多くが海面からタナを取る。今回取材した剣崎松輪「大松丸」も海面からタナを取った。
海面からのタナ取りでは、ビシを海底まで落とさないので、マダイを驚かせにくい。また、エサ取りを浮かすことなく、マダイだけを浮かせやすい。乗っ込み期のマダイを狙うには、とても有効なタナ取り法なのだ。
そのため、正確にタナを取るために道糸のマークを見て、指示ダナにビシを合わせよう。リールのカウンターの水深表示は目安程度にしよう。
また、誘いも前述しているようにタイミングが大事。乗っ込み期のマダイは、とくに臆病でビシを怖がる。そのため反応が出る前に誘うよりは、反応が出てから誘うほうがヒットしやすいのだ。船長から「反応が出ていますよ」というアナウンスがあったときや、「探見丸」に反応が映ったときに誘うようにしよう。
誘いは、ゆっくりと1mぐらい落とし込むか、ゆっくりと誘い上げる。そして、落とし込んだあと、誘い上げたあとにビシの位置を元に戻す際も、誘いを意識してゆっくり行うようにしよう。
また誘い方がわからない人は、無理に誘うよりも、置き竿のままでアタリを待つのが無難だ。
アタリを待つときのドラグは、置き竿で糸が出ないぐらいに調整しておく。
アタリがあったら、前記のドラグ調整のままリールを巻く。魚が激しく抵抗したときは巻くのを止めて待つ。このとき、大型であれば10mや20mも糸が出ることもある。そして、魚が引いていないときはリールを巻く。これを繰り返して、海面まで巻き上げてくる。
ドラグの調整が緩く、魚が抵抗していないときにラインを巻き取れないときは、途中でドラグを締めないと巻き取れない。その際は、一気に締めないように注意しよう。
また、ビギナーは手で巻くのではなく、電動巻き上げもおすすめだ。
以上の記事は「つり丸」2013年5月1日号の掲載情報です。
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